コラム・特集企画
ビギナーズ知恵袋 vol.40

★怪我をしてしまった時の応急処置方法

サーフィンは「海」という環境で楽しむスポーツ。陸上とは違い、一定のコンディションではないため、思いもよらない事故に巻き込まれてしまう事がある。

特に混雑したポイントでは、サーファー同士の接触や、波の上でバランスを崩してワイプアウトした際に、ボードやフィンで怪我をしてしまうケースもある。

今回はそんな時に冷静に対応できる様に、怪我をしてしまった時の応急処置方法をご紹介しておこう。

まず、怪我をした際に出血がある場合は止血が必要となる。

サーフィン中の切り傷の場合、海水に触れているため出血の程度が分かりにくいが、運動中なので血の巡りが良く、出血量は多くなる傾向にある。

そこで、簡単で確実な止血方法として挙げられるのは、ガーゼやハンカチを患部にあてがい、両手でしっかり圧迫して止血する方法。

なお、押さえているガーゼやハンカチに血がにじみ出てくるような場合には、新しいものに取り替えるのではなく、その上から新しいものを重ねるように圧迫しよう。
(ガーゼなどを取り替えてしまうと、出血を吸い取るだけになり、止血になりづらいためである。)

止血さえ終われば、基本的にはどんな怪我も、「患部を冷やしながら、伸縮性の高いテープや包帯などを用いて、患部を圧迫させる」というのが応急処置のセオリー。
その中でも代表的な処置方法として挙げられるのが「RICE処置」。

この「RICE処置」は「安静にする(Rest)・冷やす(Icing)・圧迫する(Compression)・高く上げる(Elevation)」の頭文字からきており、それぞれの方法は下記で順番に紹介していこう。

安静にする(Rest)
まず怪我をした場合、すぐに海から出て安静にする事が大切。炎天下であれば、日陰などへ移動させて汗などを拭い、もし体温が下がっている場合には毛布などで体温維持を行おう。
精神的に気持ちを落ち着けるという意味でも、周りが声を掛けて安心させてあげるのも効果的。

冷やす(Icing)
ビニール袋などに氷を詰め、患部に15~20分あてがう。患部を冷やす事で血管が収縮し、損傷部分の代謝を低下させる事が出来る。もし出血がある場合は、血流を緩めて止血を早める効果もある。

圧迫する(Compression)
腫れや内出血を抑えるために、包帯などでギュっと患部を強く抑える事。ただし、患部より先の部分の色が変色したり、痺れるようならば、それはキツすぎるので少し緩めるように。

高く上げる(Elevation)
最後は患部を心臓より高い位置に上げる。出血を軽減すると共に、心臓への血液の戻りを良くする事で、患部の腫れを防ぐ効果も期待できる。

これらの処置をするか、しないかでは、怪我が回復するまでの期間に大きな差が出るもの。
ただし、今回紹介したビギナーズ知恵袋はあくまでも応急処置。個人レベルでの対応が不可能な場合など、症状によっては周囲の人に声を掛けて協力してもらうと共に、速やかに医師に診断してもらうか、大怪我の場合には119番への連絡も忘れないでいただきたい。

ご存知でない方はもちろん、既にご存知の方もこの応急処置を再確認しておき、いざという時に備えつつ、怪我のない様にサーフィンを楽しんでいただければ何よりである。

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