コラム・特集企画 |
海外トリップのススメ 第2回 |
皆さん“アーユーボワン!”
(スリランカの言葉でこんにちは)
サーフトリップ・オーガナイザーのSERIです。今、私はスリランカのヒッカドゥワ・ビーチでサンセットをみながらこのレポートを書いています。スリランカはインド洋に浮かぶ、「インドが流した涙」と言われる美しい島です。
日本からスリランカ航空が直行便も飛ばしていて、首都のコロンボまでは11時間のフライトと比較的手頃な旅と言えるでしょう。
今回私がこの島に来た目的は、JPSAロングボードツアー第1戦となる幕開けが、ここスリランカ・ヒッカドゥワのメインリーフポイントで開催される事となり、その現地コーディネートを行う為にやって来ました。私のパートナーでもある通称“ババちゃん”と、その兄でありスリランカン・サーファー達の取りまとめ役でもある“マンボー”達が、このJPSAツアーをローカルとして受け止め、開催への様々なヘルプ・協力をスムーズに行える事や、日本人サーファー達とスリランカン・サーファー達のフレンドシップを強く結べる様に、私も微力ながらお手伝いする事となったのです。
スリランカのヒッカドゥワを含む南西部のサーフエリアは、毎年11月から3月末までがシーズンとなります。
コンテストの会場ともなる最もポピュラーな「メインリーフ」ポイントは、「A FRAME」と呼ばれるほど完璧なライト&レフトのブレイクを見せ、世界中からこの優しいリーフの上のパーフェクションを味わう為にやって来ます。しかもサイズは2~3ft(まさにムネカタサイズのファンウェーブ!)、MAXでも4~5ftのため、日本人の中級者以上であれば必ずチャレンジ出来る、いや“すべき”ポイントと言えるでしょう。
ヒッカドゥワには、このメインリーフのライト側インサイドの先にビーチブレイク、そしてマンボー・ビーチハウスの前には「ローカルポイント」呼ばれる、マッシーなフェイスながら十分に楽しめるポイントがあります。
シーズンもこの季節となると、ヨーロッパやオーストラリアからのサーファーの数も少なくなり、時間帯によっては、フレンドリーなローカル達と最高の貸し切りサーフ・セッションが楽しめる事でしょう。
ヒッカドゥワを南に下るとやがて、ミディガマのエリアにレイシーポイント、シャローリーフ、プランテーションと、いずれもライト&レフトの両サイド共OKなブレイクが現れます。さらに世界遺産ともなっている有名な街、「ゴール」を通過して行くと、多くのロングボーダー達が絶賛するビーチブレイク「ウェリガマ」があります。ここは、ヒッカドゥワのパワフルでエネルギッシュなムードから一変した、ロマンチックなムードが漂うビーチエリア。夕暮れ時には、手をつないだカップルが、パームツリーの間を仲良く通り過ぎる光景がとても印象的です。
この一帯も、数年後には世界有数のビーチリゾートに変化して行く事となりそうです。是非一度、足を延ばしてみる事をお勧めします。
ウェリガマから更に車を走らせる事15分から20分で、皆さんはスリランカの「秘境」にやって来たのか?と思う程シークレット度満点のポイント、「メリッサ」に行く事が出来ます。他のポイントが風に影響を受けた時や、ヒッカドゥワのメインがクローズアウト気味の時、ここでは良質なライトのポイントブレイクを満喫する事が出来ます。私がこうして皆さんにお伝えしている事からも、既にシークレットでは無くなってしまっている事がお判りかも知れませんが…。
とてもメローで、オリエンタルなアイランド・リゾートをお好みであれば、スリランカはかなりお薦めなディストネーションと言えるでしょう。
5月からは、ヒッカドゥワと反対側、東海岸に存在するアルガムベイは、メインとなるポイントブレイクで、300m以上のライドも可能なポイントがあります。コロンボから陸路で10時間というタフな旅の末には、飽きてしまう程のパーフェクト・ライトがギャランティーされています。これからのトリップ先の候補に是非とも、加えてみてはいかがでしょうか?
いよいよ3/20からは、JPSAのメンバー達が日本からやって来ます。80名以上の大キャラバンです!
メインリーフも、今日はアタマ~アタマ半の素晴らしいブレイクを見せていました。他の選手達より先乗りをした十数人のロングボーダー達は、笑顔でピークからのドロップとグライドを繰り返していましたよ。
実は過去2004年・2005年と、JPSAではロングボードのプロサーキット最終戦に、スリランカ・カップを開催していました。ところが内戦が激しくなりこの国への渡航の安全が危ぶまれた事から、2005年以降の開催が見送られて来たのです。実際にはこのヒッカドゥワやウェリガマは、戦争やテロ等のストレス等を一切感じる事の無い平和な街であったのも事実です。しかし、多くの旅行者達は、その影響や被災を恐れて、スリランカへ行く事をためらって来ました。
そして、皆が待ちに待って切望した平和がこの国に戻って来た事を、昨年の2009年5月にスリランカ大統領が自ら宣言しました。テロ組織は政府によって壊滅され、今まで戦地として爆撃を受けていた地域の人々も平和と自由を取り戻す事が出来たのです。空港やコロンボの街中でさえ、以前より平穏にそして活力的な人々の姿を、この目で確認する事が出来ました。皆さんもこの国を訪れれば、如何にスリランカン・サーファー達が平和と海を愛しているのかを、実感して頂けるかと思います。この国を訪れる際は、必ず彼等ローカル達のドアをノックしてあげて下さい。おそらく最大級のウェルカムで迎えてくれる事は間違えありません…。
それでは、またお会いしましょう!
ボホーマ・ストゥーティ!
※スリランカ語で“ありがとう”の意味です!
◆スリランカ波情報
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