コラム・特集企画 |
【連載企画】海外トリップのススメ |
皆さん、春のサーフィン楽しんでいますか?
サーフトリップ・オーガナイザーのSERIです。
私が暮らしている湘南・鎌倉ではやっと桜が満開となったかな?と思ったとたんに、冬に戻ってしまいそうな冷たい風が吹いています。
そんな時には、熱くヒートアップしている赤道の向こう側、インドネシアはバリ島のお話をしましょう。
バリ島は1970年代に入ってからサーフィン界で知られる様になり、70年代の後半に日本のサーフ・シーンにも紹介されると、その後1980年代初めからは、それまでのディストネーションとして選ばれていたハワイやカリフォルニアをあっという間に抜き去り、日本人サーファーにとって最も身近であり、また最も適したサーフィンの環境を持つ渡航先としても認知され、これまでにも膨大な数の日本人サーファーがこの島を訪れています。
私自身も1980年9月に初めてバリ島を訪れて以来、1年に何度も訪れなければ気が済まない程のバリ中毒に冒されていました。当時は3ヶ月間滞在が可能なビザがあり、私だけでなく多くの日本人サーファー達は、数ヶ月日本で懸命に働いてお金を稼ぎ(と言ってもわずかではありましたが)、少しでも貯まると即刻バリ島へと飛んで行ったものです。そして現地の安宿に泊まり、ローカル達と変わらぬ生活を送りながら、腹を壊そうが熱が出ようが必死の想いでこの夢の様なサーフアイランドにしがみついて、決して帰ろうとはしませんでした。
巨大な波とうねりが押し寄せるハワイ・オアフ島のノースショアは、憧れはあっても、決して一般サーファー達の現実的な目的地とは言えなかった様に思われます。また当時、サーフィン文化の発祥地カリフォルニアに、皮膚の色が異なる日本人を気安く迎え入れてもらえる土壌が無い事も、英語力の乏しい私達にとっては悔しい現実でもありました。もちろんこの双方の「聖地」にも、幾つもの障壁や困難を乗り越えて海を渡り、そのサーフ・コミュニティやラインナップを切り拓いて進んでいった先人達の功績があるからこそ、今日現在の日本のサーフ・シーンが確立できた事は言うに及びません。
しかし、バリ島には非常にフレンドリーなバリニーズ達、驚く程安い物価、おいしくて安い食べ物、魅惑的な南の島の持つ空気、そして何よりも完璧なまでのサーフブレイク、それも日本人にとっては最も魅力のある波のサイズが多く揃い、たとえ大きな波が来ていてもバリ島のそれは、ハワイの波のように、私達の想像の域すらもはるかに超えてしまう様な状況とは異なり、自分の技術や経験を少し鍛錬すれば、十分に挑める程のサイズと言えるでしょう。
また英語等がしゃべれなくても、バリニーズ達は見事なまでに日本語を習得し、どこで覚えたのか日本の流行語やギャグまでを器用に使いこなし、私達を心からなごませ楽しませてくれているのは、昔も今も変わりません。
よって過去も今日も、日本人サーファーにとってバリ島とは、「自分に手が届く、夢のサーフィン・パラダイス」なのです。
間もなく5月からはバリ島は乾季を迎え、クタサイドのサーフシーズンが始まります。
ウルワツやパダンパダンといった世界的に有名なポイントから、クタリーフやエアポートリーフ、ハーフウェイ、そしてチャングーとバリ島西側のポイントでは、本格的なサーフ・ブレイクが十分に楽しめます。
しかし一方では激しい混雑も、最近のバリのポイントでは当たり前になって来ました。混雑を少しでも避けてサーフィンを楽しみたいのであれば、何と言ってもローカルのサーフ・ガイドに助けを求めるのが一番です。彼等の情報ネットワークからは、波のコンディションはもちろんの事、今からどれくらいのグループがどこへ行こうとしているか、まで入手する事が出来ます。混雑は海の中だけではなく、交通事情にも及んでいます。
特にクタビーチに面したクタ・パンタイ通りやレギアン通りは、時間帯によって車が全く動かない時もあります。かつては、サーファー達は皆、このビーチからレギアン通りまでの間に、ホテルやロスメン(バリ版の安い民宿)を拠点として来ました。しかし、現在では前述の渋滞やあまりにも酷い騒がしさから、このエリアを外した宿泊場所を確保する事の方が賢明と言える様です。
クタリーフ方面をサーフするのであればカルティカ・ディスカバリーモールから空港寄りへ、チャングー方面でサーフするのであれば、ムラスティー通りからさらにセミニャック寄りへホテルを探す事をお薦めします。機動力がアップする事間違いありません。
また、せっかくこの魔法の様な島に来たのであれば、この島の文化や歴史を楽しむ事もお勧めします。バリ・ヒンドゥーのお祭りや伝統的な音楽と踊り、さらには様々な冒険を楽しめるアクティビティが揃った場所です。手頃な値段で格別な旅の思い出を残してみてはいかがでしょうか?
バリ島の魅力は非常に奥深く、何度訪れても新鮮な驚きと感激が生まれます。
その秘訣は、バリニーズ・ローカルとの交流を深める事にあるようです。
では、サンペ・ジュンパラギ!
(またお会いしましょう!)
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