『オニール ワールドカップ』の結末は大逆転劇!
2007-12-06 更新
そんな中、サンセットで開催されたWQS6スタープライム『オニール ワールドカップ』は、このポイントが耐えられるMAXサイズでスケジュールが進行し、選手達にとってはハードながら、見る側にとっては非常に見応えのある戦いが続きました。
このイベントは11月末に終了した『リーフ ハワイアンプロ』に続く「VANS・トリプルクラウン」の第2戦に加え、2007年シーズン最後のWQSということで、世界中のトッププロが参戦。サニー・ガルシアなどのベテランから、ヤングガンのTJ・バロン、デーン・レイノルズ、ジョディ・スミスまで幅広い層の選手達がサンセットの波を切り刻んでいました。
ファイナルデイとなった現地時間12月4日は、フェイスでMAX20ftのサイズ。セミファイナルまではクリーンな波でしたが、ファイナルはサイズダウンして強いサイドショアが吹いたバンピーコンディション。更にファイナリストは4ラウンド、2時間以上も戦っており、ライディングのテクニックはもちろんのこと、パワー、精神力、波を見極める力、そして運。全てが求められるファイナルになりました。
35分間のファイナルヒートでまずトップに立ったのは、6pt台後半をメイクしたサンセットローカルのマクア・ロスマン。しかし、すぐにブラジリアンのレオナルド・ネブスが7pt台と5pt台をまとめて主導権を握ります。レオナルドはラスト12分にも8pt台を出して2位のマクアを引き離し、この時点で逆転に必要なスコアは9pt台。更にオージーのダニエル・ロスが4pt台を出した時点で、マクアは3位に落ちてしまいます。
このままファイナルは終了すると思いきや、ドラマはラスト2分に起こります。なんと!マクアがアウトからビッグセットをつかみ、ビッグターン&インサイドバレルをメイクして9.50ptで最後の最後に大逆転!
これにはノースショアのローカル達も大喜び。逆にガッカリしたのは、すでに勝利を確信してビーチではしゃいでいた気の早いブラジリアンのサポーター達でした。
また、ミック・ファニングもワールドチャンピオンの意地を見せ、ラスト数秒で8pt台のライディングを披露し、ダンを抜いて3位になりました。
マクアはファイナル終了後のインタビューで、「まだ10代の時に優勝したビッグウェーブアワード以来の勝利だし、ここはオレのバックヤードでやる1年の中で最大のビッグイベントだから、大きな意味を持つ1勝だね。」とコメント。
彼は2003年にマウイ島のジョーズで66ftのモンスターウェーブをメイクし、「Billabong XXL」で優勝したこともある若きビッグウェーバー。ホームポイントのサンセットでの優勝は、人生の中でも重要な出来事の一つになることでしょう。
「オレは苦しいことも楽しいことも全てこのビーチで経験してきたんだ。だから、ここで勝てて本当に幸せだよ。」と声を震わせながら話していました。
一方、あともう少しでビッグイベントでの勝利を獲得出来たレオナルドは、「負けちゃったけど、波は良かったし、良いライディングも出来たからOKさ。サンセットは大好き!マクアは昔から友達なんだ。最初に会った時はまだ彼はキッズだったけど、今は同じヒートを戦っている。彼が1位でオレは2位だけどね(笑)」と少し苦笑いしながらコメントしていました。
なお、第2戦を終了した時点の「VANS・トリプルクラウン」の総合レイティング1位はオージーのビード・ダービッジ。2位は第1戦で優勝したカウアイのロイ・パワーズ。そして、3位はミック・ファニングです。
さて、次のビッグイベントは、ASPワールドツアー並びに「VANS・トリプルクラウン」の最終戦『ビラボン パイプラインマスターズ』 になります。舞台はノースショアのメインステージとも言えるバンザイ・パイプライン。なお、このイベントはインターネットによるライブ中継、実況解説、現地レポート、ニュースなどを全て日本語で提供するという新しい試みが行なわれます。早くも現地時間12月7日からトライアルが始まるので、ぜひ公式サイトにアクセスしてみて下さい!
ASPジャパン公式サイト
http://www.aspjapantour.com
■WQS6スタープライム『オニール ワールドカップ』
主な結果は以下の通り。
1位 マクア・ロスマン(HAW)
2位 レオナルド・ネブス(BRA)
3位 ミック・ファニング(AUS)
4位 ダニエル・ロス(AUS)
photo: ASP Covered Images