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U-21世界最高峰のタイトルを手にしたのは?

2008-01-07 更新
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(写真は優勝したパブロ・パウリーノ)

世界各国から集まった21歳以下のサーファーで争われる「ビラボンASPワールドジュニアチャンピオンシップ」がオーストラリアのシドニー北部「ノースナラビーン」で開催されました。
このイベントはワールドツアーの登竜門的なイベントで、歴代の優勝者にはジョエル・パーキンソン、アンディ・アイアンズ、エイドリアーノ ・デ・ スーザ、ジョーディ・スミスなど、今をときめくトップ選手達が名を連ねています。
今回選ばれたメンズ48人、ウィメンズ18人のメンバーも強豪揃いで、エイドリアーノ ・デ・ スーザ、驚異的なエアリアル「スシ・ロール」で有名になったジュリアン・ウィルソン、ガダスカス3兄弟の末っ子ターナー・ガダスカスや、ハワイのジョンジョン・フローレンス、メイソン・ホーなど、すでにジュニアの枠を越えて活躍している選手の姿も多く見られました。また、日本からは大澤伸幸、高橋健人、松岡慧斗、萩原周、深川達哉。ウィメンズでは大村奈央、水野亜彩子が選出されました。

R1からR3までが行なわれた1月3日~5日の期間は停滞した低気圧の影響で東よりのオンショアが入り続け、サイズ的にもアップ傾向となり、コンテスト3日目にはクローズアウト寸前の6-8ft。強いカレントが発生したハードコンディションに苦戦した選手が多く、エイドリアーノ ・デ・ スーザがワイルドカードのオーウェン・ライトに破れるという波乱も...。
しかし、メンズのファイナルデイが行なわれた6日には大分落ち着いてくれ、4-6ftのクリーンな波に恵まれました。
ファイナルまで勝ち上がってきたのは、ターナー・ガダスカスを破ったハワイアンのトニーノ・ベンソンと、以前にもワールドジュニアのタイトルを獲得したことがあるブラジリアンのパブロ・パウリーノの二人のグーフィーフッター。パワフルなレフトオンリーのノースナラビーンでの戦いは、フロントサイドの選手に有利な展開だったようです。
ファイナルではファーストウェーブでロングライドを決めたパブロがいきなり8.50ptのハイスコアを出し、その後も手堅くスコアを重ねてトニーノに隙を与えません。結局パブロが最後まで逃げ切り、大差で優勝。自身2度目となるASPワールドジュニアのタイトルを獲得し、これまでの記録保持者であるジョエル・パーキンソンに並びました。

パブロは、「このナラビーンで再び夢が実現するなんて!このタイトルを2回獲るのが夢だったんだ。今年は年齢的にラストだったし、ほんとハッピーだよ!」とまだあどけない笑顔で嬉しそうにコメント。
ファイナルでの試合運びについては、「オレはニュースクールスタイルのサーフィンが得意。ファーストラウンドではエアリアルもしていたけど、ファイナルではプレッシャーを感じたし、確実にスコアを稼ぐためにパワーカービングに徹したんだ。それが良い結果に結び付いたみたいだね。」と話していました。

まだ20歳のパブロは、賞金の6,500USドルと共に2008年WQSのトップシード権を手に入れ、ワールドツアーへのクオリファイに向けて有利な位置に立ちました。エイドリアーノ ・デ・ スーザもそうですが、最近の若手ブラジリアンの活躍は目覚ましいものがあります。ブラジリアンではまだ誰も成し遂げていないワールドタイトル獲得もそう遠くない話なのかも知れません。

翌日の7日に行なわれたウィメンズのファイナルは、2ftまでサイズダウンしましたが、コンテストには十分な波。こちらはオージーのサリー・フィッツギボンズがニュ-ジーランド出身のペイジ・ハレブを大差で抑えて優勝。サリーは全てのヒートで9pt台のハイスコアをメイク。更にセミファイナルではパーフェクト10も叩き出したほどの圧倒的な強さを見せての勝利でした。

なお、日本勢の最高位は深川達哉、大村奈央の9位。このイベントの他にもジュニアのコンテストは年間50戦近くも組まれているので、今後は良い成績を期待しましょう!

photo: ASP Covered Images