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日本の最大の希望 大原洋人

2017-06-21 更新
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WSL / Kenneth Morris

2015年の『Vans US Open of Surfing』で歴史に残る大勝利を収めて一躍時の人になった大原洋人。
日本人にとってそれまで夢に近かったワールドツアーの舞台が現実的になった瞬間でもありました。
その年のQSはランキング34位に終わり、翌年の2016年は78位とランキングを下げたものの、2017年シーズンは状況が一変。

QSで最もグレードが高い10,000(今シーズン5戦)が行われる前ながら、現在の大原洋人のランキングは2位。
2020年の東京オリンピックでのサーフィン初開催が決定したこともあり、世界的にも日本人サーファーの注目度は高く、WSLでも大原洋人にフィーチャーしています。

その内容とは...。

WSLは、2015年の『Vans US Open of Surfing』の表彰台で大原洋人が影響を受けたサーファーとして真っ先に名前を挙げた大野修聖の言葉を掲載。

「200万人のサーファーがいる私達の国、日本でオリンピックが初開催されることは素晴らしい。洋人が2015年に初めて’US Open’で優勝して歴史を塗り替えた時、私達は興奮した。2020年の東京オリンピックでも洋人のパフォーマンスが日本チームにメダルをもたらしてくれるだろう」

東京オリンピックでサーフィンが競技として選ばれた時、日本のサーファーの間や業界で大きな話題に。
サーフィンカルチャーが根付いている日本、そして、大原洋人の家族は複数の世代に渡ってサーフィンに情熱を注いでいる良い例である。
父親はサーフィンのために東京から千葉の海の近くに移住。子供達はサーフィンを始め、洋人はプロサーファーになり、姉はプロボディボーダーになった。

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WSL / Ethan Smith

日本には才能豊かなサーファーがいるが、今までクオリファイは果たしていない。
現在のCTにいるカノア・イガラシ、コナー・オレアリーは日本人の血を引いているが、彼らはカリフォルニア、オーストラリアで生まれ育ち、国籍も日本ではない。

もし、日本人がCT入りを果たせば、それはオリンピックのメダルを獲得するよりも長期的な利益をもたらすだろう。
大原洋人の前、最もCTに近づいた大野修聖は、多くのサーファーに尊敬されるグーフィーフッターであり、QSを約10年間戦い、サーフィンスタイルが1999年のワールドチャンピオン、オッキーことマーク・オクルーポに似ていることから、’ジャパニーズ・オッキー’として知られている。

大野修聖はハワイのパイプラインでも高い評価を得ており、レジェンドとして賞賛されている。

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WSL / Laurent Masurel

大原洋人は大野修聖が成し遂げることが出来なかったCT入りに最も可能性が高いナチュラルフッターである。
補欠選手として参加した2015年の『Vans US Open of Surfing』の優勝は彼のキャリアで最大の勝利。
QSランキング34位でシーズンを終え、上位陣と戦う準備が出来た彼だったが、2016年の『Vans US Open of Surfing』では17位に終わり、それがシーズンの最高位でもあった。
しかし、2017年のスタートは違い、『Australian Open of Surfing』で3位に入るなどの活躍。最も重要な5つのイベントの前だが、現在のQSランキングは2位。この3年間で彼のパワーは確実に増している。

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WSL / tony heff

身長約163センチの彼がスモールサイズのビーチブレイクで結果を残していることは不思議ではない。ハイスピード、エアリアルのテクニックが彼のアドバンテージである。
彼はビッグウェーブでのサーフィンを改善することにも熱心に取り組んでいる。ハワイでは日本のサーフィンのレジェンド、糟谷修自のコーチの元で多くの時間を過ごし、他の多くの日本人サーファーのようにチューブライディングの技術も上達している。
熱心なトレーニングによって彼はQSの中で注目されるサーファーの一人になった。

そして、7月にはQS10,000のイベントが2つ開催される。
まず南アフリカのバリート、その後にハンティントンビーチ。この2戦でトップ10を固めたい。

2020年の東京オリンピックは長期的な目標だろうが、日本が必死に目指しているは、世界のベストサーファーが集まるビッグイベントでの優勝だろう。
今の段階で大原洋人は日本の最大の希望なのである。


大原洋人は7月3日〜9日に南アフリカのバリートで開催される『Ballito Pro』に参加。
クオリファイに向けての道はこれからが本番です。

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WSL / Poullenot/Aquashot

WSL公式サイト


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