『Nike6.0Lowers Pro』と2つの6スタープライムイベント
2008-05-04 更新
『Nike6.0Lowers Pro』
このイベントは4スターながら、カリフォルニアサーフィンの中心地「サンクレメンテ」のローワーズ・トラッセルズを貸切でサーフィン出来ることや、その場所柄、多くのトッププロがエントリー。「まるでスケートボードパーク」と称されるマシンブレイクの上でハードなアクションが繰り広げられていました。
3-4ftの波で行なわれたファイナルを制したのは、ドリームツアーのメンバー、ベン・ブルジョワ(USA)で、8pt台を二つまとめてトータル17.16ptをスコア。同じツアー一員のフレッド・パターチア(HAW)、ハワイのイベントでは常にトップに顔を出すジョエル・センティオ(HAW)、そして若手注目株のガダスカス3兄弟の双子の兄パトリック・ガダスカス(USA)を見事に抑え、優勝賞金の10.000USドルと1,500ptを手に入れました。
ベンは「QFとSFは接戦で危なかったけど、ファイナルは思い通りに行ったよ。やっぱり勝つのは気分が良い!それにファイナルはみんな友人だったし。最後に勝ったのはイングランドだったかな。」と勝利の喜びを語っていました。
ローワーズ・トラッセルズで優勝するということは、一流コンペティターの証。その証拠にここで優勝したサーファーの名前を上げると、8Xのケリー・スレーターを初め、シェーン・ベッシェン、CJ・ホブグッド、トム・カレンなどのビッグネームばかり。
「ローワーズのイベントは常にグレート。ここでの勝利は名誉だし、凄い興奮しているよ。」とベンは笑顔でコメントを残していました。
『Quiksilver Pro Durban』
4月14日~20日の期間に南アフリカのダーバンで開催された6スタープライム
『Quiksilver Pro Durban』は、メイン会場のニューピアこそ波に恵まれなかったものの、ファイナルが行なわれたブラフ半島南岸のアンスティーズは4-6ftのパーフェクトコンディション。
バレルあり、アクションありの6スタープライムイベントに相応しい戦いとなり、ローカルナレッジを生かして順調に勝ち上がってきたデビッド・ウィア(ZAF)が、オースティン・ウェア(USA)をファイナルで抑えて優勝!
賞金の15,000USドル&3,000ptを手に入れ、2009年のクオリファイに向けて大きな一歩を踏み出しました。
「スタートが良かったんだ。良いスタートが切れると、そのイベントで良い成績が残せることが多い。今は嬉し過ぎて自分のヒートのことも覚えてないけどね(笑) それから、サポーターにも本当に助けられた。ビーチから応援してくれた人達に凄い感謝しているよ!」とデビッドは興奮気味に話していました。
『O’Neill Highland Open by Swatch』
ダーバンからアフリカ大陸を越えてヨーロッパへ。日本のサーファーにはあまり馴染みがないスコットランドで今年で3回目となる『O’Neill Highland Open by Swatch』が4月23日~30日の期間に開催。スコットランドの天候は変わりやすく、波も不安定。コンディションもなかなか決まらず、後半は一日20ヒート以上を消化する「マラソンデイ」というハードな状況に...。
更に水温はドライスーツにヘッドキャップが必要な程の冷たさで、選手達は過酷な戦いを強いられました。
ファイナルの舞台となったサーソ・イーストはワールドクラスのリーフブレイク。3-5ftの安定したウネリとクリーンなフェイスでのマンオンマンを制したのは、オーストラリアの中でも水温が低いビクトリア州出身のアダム・ロバートソン。暖かいゴールドコースト出身のアダム・メリングにトータル2.50ptの差をつけての勝利。自身初のWQS6スタープライム優勝を決めました!
アダム・ロバートソンというまだ無名の選手が6スタープライムで優勝したのは意外な展開でしたが、それだけオージーの選手層が分厚いということ。
現在、クオリファイ圏内のトップ15の約半分がオージーということもそれを裏付ける証拠でしょう。
以上の3イベントには日本からも沢山の選手がエントリーしていましたが、ダーバンで17位に入った大野修聖が最高位。他の選手は目立った成績が残せませんでした。
次のWQSビッグスターは6月9日~15日の期間にモルディブで開催される『SriLankan Airlines Pro』 6スタープライムということで、ハイレベルな戦いが期待出来ます。
photo: ASP Covered Images