『MURASAKI PRO KITAIZUMI』終了!
2008-09-09 更新
今イベントはWQS&LQSの2スター、プロジュニアのグレード1と3つのカテゴリーに分かれて行なわれ、ファイナルデイとなった7日(日)に全てのチャンピオンが決まりました。
まず、プロジュニアの16歳以下で争われるカデットでは加藤嵐 、新井洋人、仲村拓久実、稲葉玲生の4名がファイナリストに選ばれ、激戦の末に加藤嵐が優勝。
加藤嵐は千葉の志田下Pで8月に開催された『OAKLEY PRO JUNIOR』に続く2勝目。
8月末に北泉で開催されたNSAの全日本選手権でもボーイズで優勝を決めている加藤嵐は、しっかりしたマニューバーを武器に同年代のサーファーの中で頭一つ抜き出た存在になっています。
続いてガールズは、JPSAのカレントリーダー、橋本小百合が大村奈央、水野亜沙子、田代渚を抑えて優勝。大村奈央とのポイント差は僅か0.10でしたが、今シーズンの橋本小百合の勢いが良い結果を招いたような展開でした。
プロジュニアの最後を締めくくった21歳以下のクラスは、カデットで優勝した加藤嵐、JPSAで現在3位の中村昭太、そして、萩原周、中村高貴がファイナルへ。エアーを取り入れたリスキーながらギャラリーを魅了するライディングで他を圧倒した中村昭太が8月に湘南の鵠沼Pで開催された『FireWire SHONAN SUPER KIDS』に続く2勝目を上げて終了。中村昭太はWQSの方でもファイナルまで残る調子の良さで、今後の活躍を期待させる素晴らしい動きをしていました。
そのWQSの前に行なわれたLQS(ロングボードでのクオリファイシリーズ)2スターには、世界を代表するトッププロのボンガ・パーキンス、ケビン・コネリー、キーガン・エドワーズらが、このイベントを大いに盛り上げてくれました。
思えば昨年の同イベントでのファイナルは、ボンガ・パーキンスとJPSAのレベルアップに一役かっているケコア・ウエムラの師弟対決となり、記憶に残る名勝負となりましたが、今年はケコアがセミファイナルでキーガンに敗れてしまい、ボンガとキーガンのマンオンマン勝負に。両者最後まで譲らない勝負を制したのは、ボンガ。6月に千葉の太東Pで開催された『Real B Voice Pro Long Taito presents by 海童』はケビンに1位の座を譲りましたが、福島・北泉Pでのイベントは2年連続でボンガがタイトルを手中に収めました。
ファイナルデイの大トリを飾ったのは、WQS2スター。海外からのエントリーは少なく、ほぼJPSAのメンバーで争われたこのイベントの最後に残ったのは田中英義と中村昭太という日本を代表するヤングガン。ファーストライドでいきなりのハイスコア、8.75を叩き出した田中英義に対して中村昭太は8.60を返しますが、田中英義がすぐに9.75のハイエストスコアをメイクし、そのまま余裕の勝利。2006年のJPSAグランドチャンピオンに輝いた田中英義が、2年間の空白を埋めるような見事な勝ち方で『MURASAKI PRO KITAIZUMI』の最後を飾りました。
なお、今回の『MURASAKI PRO KITAIZUMI』を初め、8月末に開催されたNSA全日本選手権など、近年、福島の北泉Pで大きなイベントが開催されるようになったのは、NPO法人ハッピーアイランドサーフツーリズムやNSA福島1区の皆さんの功績。その代表だった「波乗り大ちゃん」こと杉山大一郎氏は、残念ながら今夏に不慮の事故により亡くなってしまいました。
ファイナルデイの最後に広がった晴天はもしかしたら、「波乗り大ちゃん」が天国からお膳立てをしてくれたのかも知れません。心からご冥福をお祈り致します。
photo: ASP Covered Images