ASPワールドツアー第4戦『Hang Loose Santa Catarina Pro』R1終了!
2009-06-28 更新
サンタカリーナ・インビトゥバはソリッドな4-6ftレンジの波に恵まれ、R1の全16ヒートが行なわれました。
初戦のゴールドコーストから3戦続けて17位と稀に見る不調なシーズンを送っているケリー・スレーター(USA・写真)は、今イベントでもエンジンがかからず、H4でティム・レイズ(USA)に抑えられてR2の敗者復活戦行きが決定。ベストスコアではティムを上回っていたケリーですが、バックアップスコアが足りず...。
そのケリーに勝ったティムは、「今日はたまに良い波が入るけど、オレ達のヒートは波数が少なくて厳しかったね。ケリーが最後に必要だったのは2ptくらいだったかな。彼にとって2ptなんて簡単なスコアだから、波に乗らせないように必死だったよ(笑) やっと時間が過ぎてオレに勝利が舞い込んで来たってところさ」と苦笑いでコメント。
世界的な不況の影響でスポンサーから見離されている選手が多い中、ティムは自分を信頼してくれている家族のようなスポンサーに恵まれています。しかし、第1戦は最下位の33位、その後の2戦は17位でトータル25位と低迷...。このブラジル戦では何としてでも結果を残したいところでしょう。
「今シーズンは僅差で敗退するヒートが沢山あって、なかなか自分の思うように事が進まないんだ。前戦のタヒチでは特に悔しい負け方をして、残りのシーズンは降参して今後を見直す準備もしていたくらいだった...。タヒチの後、オレはただサーフィンを楽しんで頭をクリアーにしてみた。10年来のスポンサーである『オニール』はオレのことを本当に支えてくれているし、今回は結果を求めてブラジルに来たのさ。オレのサーフィンはこんな感じの波に合う気がするんだ。もしも、良い成績が残せて次につなげることが出来たら、自信が取り戻せると思うよ」とティムはしっかりと前を見据えて話していました。
ケリーとは対照的に初戦から勢いが持続しているオージーの3人組、パーコことジョエル・パーキンソン、タジ・バロウ、ミック・ファニングは、それぞれのヒートを勝ち上がり、R3へジャンプアップ!
特にR1のハイエストヒートスコア16.43をメイクしたミックは、早くも優勝を匂わせるような全く隙のないサーフィンを見せて他の選手を圧倒。
「始めはリズムに乗れなかったね。アリッツ(アランブルー)が5pt台、オレが6pt台、アリッツが7pt台と攻防を繰り返していたんだ。後半、待ちくたびれたオレのところに波が入ってきて、最初に良い感じのオフザトップを決めたのさ。それから最後までキッチリとレールを使って乗り切ったよ」とミック。
2008年は怪我に泣かされたミックですが、今シーズンはほぼ完璧に復活しており、初戦での3位を最高位にしてトータルでもパーコ、タジに続く3位。
2006年、2007年と2年連続で優勝しているブラジル戦は自他共に認める相性が良いイベントなので、優勝を決めて1位のパーコとの差を一気に縮めたいところでしょう。
「このイベントは過去2回勝っているし、3度目もメイク出来ると願いたいね。まだ始まったばかりだけど、体調はバッチリだし、集中力もある。これからのイベントも含めて良い結果を残せるように目指しているよ。ブラジルに関しては自信満々さ(笑)」とミックはコメントを残していました。
タヒチ戦では9位に甘んじたものの、オーストラリアレッグの2戦を連勝で飾ったパーコは、2位のタジに約700ptの差を付けて独走中。2001年から今年で9年目に入る長いキャリアの中で、最も良いシーズンのスタートを切っています。
今イベントでも好調さをキープしており、カイ・オットン(AUS)らを相手にトータル16.00とミックに続くヒートスコアで余裕のラウンドアップ!
ヒート終了後のインタビューでは、「動く水の量が多くて難しい波だったけど、頑張って集中しようと努力したさ。ヒート前にどこで待つのが良いかなどの計画も立てたんだ。ボードの調子は最高だし、もっとサーフィンしたい!って感じさ」さらに「気持ちが先走りしないようにしている。今日の結果には満足しているけど、まだR1だからね。ブラジルでは結果を出したい。最善の努力をして達成したいね。手強い相手が沢山いるけど、オレはただ自分の計画に集中するだけさ」と話していました。
その他にR1を通過した主な選手は、ジョシュ・カー(AUS)、ボビー・マルティネス(USA)、ビード・ダービッジ(AUS)、テイラー・ノックス(USA)、クリス・ワード(USA)、クリス・デヴィッドソン(AUS)など。
ネクストコールは現地時間28日の午前7時。
photo: ASP Covered Images