ASPワールドツアー第6戦『Hurley Pro』 スタート!
2009-09-14 更新
後半戦は2ヶ月のインターバルを開けてカリフォルニアのローワー・トラッセルズでスタート。今シーズンから「Hurley 」を新たなメインスポンサーに迎え、ウェイティングピリオドの初日(現地時間9月13日)にR1からR2のH2までのスケジュールが進行しました。
コンテスト初日に活躍が目立っていたのは、2009年のルーキーの面々。デヴィッド・ウェアー(ZAF)、ケコア・バカルソ(HAW)、クリス・デヴィッドソン(AUS)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、ティム・ボール(FRA)がR2の敗者復活戦をスキップしてR3に進出。他にもワイルドカードでエントリーしているブレット・シンプソン(USA・写真)がヒート後半に7pt台を続けてスコアし、タジ・バロウとディーン・モリソンの二人のベテランオージーを抑えてラウンドアップを果たしています。
ブレットは7月にハンティントンビーチで開催された『US Open』で優勝し、サーフィンコンテスト史上最も高い賞金100.000ドルを手に入れて一躍時の人になった選手。
WQSレイティングでも8位に入っており、来年はツアーの新しい風として期待されています。今回は足に負傷を抱えての出場ですが、R1を見る限るでは大きな問題は無さそうです。
ヒート終了後のインタビューでも「怪我は良くなってきたし、あまり心配はしてないよ。怪我のことは考えれば考えるほど失敗につながるだけ。だから、良い波をキャッチすること、上手くサーフィンすることだけに集中している。ビッグネームを倒したんだから、そりゃあ良い気分だね。タジは常に攻めの姿勢だし、ディーンはまるで拳銃を持って静かに狙いを定めているガンマンのようさ。オレの目標はニュースクール流のマニューバーにトライして良いスコアを手に入れることだった。ヒートを通過出来てハッピーだし、イベントを楽しみたいね」と前向きなコメントを残していました。
パーコ圧勝の中、ブラジル戦で優勝して逆転劇の序章か?と思わせたケリー・スレーター(USA)でしたが、次の南アフリカ戦では早々と敗退してしまい、タイトル争いからは遠ざかってしまいました。
しかし、ケリーにとってトラッセルズは第2のホームブレイクと言えるほど得意な場所で、2005年、2007年、2008年と過去3回も優勝しています。
今シーズンのワールドタイトルは難しくても、この場所での優勝候補として考えるなら間違いなくトップ3に入るでしょう。
エイドリアン・バッカン(AUS)、ロブ・マチャド(USA)とのH9ではヒートが開始して僅か5分の間に9.50を含む18.50のハイエストヒートスコアを叩き出し、余裕の1位通過。
この日のトラッセルズは3-5ftレンジのサイズがあったものの、風が悪く、バンピーなコンディション。それでもケリーが乗ると何故か良い波に見えてくる「ケリーマジック」とも言える不思議な現象が起こり、パーフェクトに近いスコアをメイクしていました。
「多分、あの2本の波は今日の中でベストな2本だと思う。今日はあまり良い状況とは言えなかったけど、ヒートがスタートして何本かは良い波を手に入れることが出来たんだ。それから、もう9ptを出せるような波は来ないだろうな~と考えてヒート後半はボードをチェンジして少し違うことにトライしたのさ」とケリー。
過去9度もワールドタイトルを獲得しているケリーの強さの秘密は、どんな波にでも対応出来る力。10ftのパーフェクトなタヒチ、パイプラインはもちろん、オンショアの小さなビーチブレイクでも同じように楽しみながらハイスコアを出せる選手はあまりいません。
「今日の波はカリフォルニアというより、フロリダの波みたいだね。それなりのやりがいはあるし、波に対してのアプローチも変える必要があるのさ。今のオレには調子良いボードが何本かあるから、助かっているよ」と出身地のフロリダを例えにしたケリー。
最近のケリーは新しいボード開発にも力を注いでおり、今回もストリンガー無しの5’10”とクワッド(4本フィン)を使用していました。これもツアーに対するモチベーションアップに一役買っているのでしょう。
その他にR3へコマを進めた主な選手は、ダミアン・ホブグッド(USA)、ミック・ファニング(AUS)、ビード・ダービッジ(AUS)、デーン・レイノルズ(USA)など。
2ヒートだけ行なわれた敗者復活戦のR2では、パーコとロブ・マチャド(USA)が勝ち上がっていました。
ネクストコールは現地時間9月14日の早朝7時(日本時間9月14日夜11時)
『Hurley Pro』公式サイト
http://www.hurley.com/hurleypro/(PC用)
photo: ASP Covered Images