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『Hurley Pro』でロブ・マチャドが大金星!

2009-09-16 更新
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現地時間9月13日にスタートしたASPワールドツアー第6戦『Hurley Pro』は翌日の14日にR2の残りヒートとR3のH6までのスケジュールを消化し、15日にはR3の全てのヒートが終了。

スター選手が続々と登場する見所満載の一日の中でも、会場が最も盛り上がったのがロブ・マチャド(USA・写真) VS パーコことジョエル・パーキンソン(AUS)のカードでしょう。

ASPファンなら御存知の通り、パーコは今シーズンのワールドタイトルに最も近い選手。一方のロブはツアーを引退してからも人気は全く衰えず、不思議な魅力を持つカリスマ的存在。ハイスコアこそ出なかったものの、二人のスタイリッシュなサーフィンはギャラリーを魅了し、僅差でロブに軍配が上がった瞬間は大声援に包まれていました。
「5pt前後のスコアを数本出しただけでパーコに勝てるとは最後まで思わなかったよ。あの数本はあくまでウォームアップで、もっと良いスコアが出せるセットが入ると思っていたんだ。でも、それはなかったね...。凄い嬉しいさ!パーコはいつも気にしているサーファーだし、大好きなサーファー。それに今年は最高に調子良いでしょ」とロブはコメント。

ツアーの後半戦に向けてバリ島で調整を行なっていたパーコは8月に足首を負傷。基本的には波運に見離された形でしたが、怪我の影響が多少あったことは否めません。今シーズン最低の17位という結果は、初のワールドタイトルを狙うパーコにとって痛手になることは間違いなく、これから始まるヨーロッパレッグにも懸念が残るところです。

ロブの勝利を本人よりも喜んでいるのは、ケリー・スレーター(USA)かも知れません。もしもケリーが今イベントで優勝すれば一度は遠ざかった10Xへの道が少し近づくからです。
ヒート終了後のインタビューでも「誰だってパーコが敗退してオレはどう思う?って聞きたいところでしょ(笑) 不可能では無いと思う。でも、ヒートに対してのアプローチを変えないとね。とにかく勝ち続けなければいけない。まずここで全て勝って優勝してからワールドタイトルについて考え直してみるよ」とケリーにとって常に付きまとうタイトルレースについて自ら話していました。

R1で調子が良かったストリンガーなしの5’10”のボードを持ち出したケリーは、9.00を含む16.83で、ブレット・シンプソン(USA)をコンビネーションスコアに追い込んでの勝利。
R1、R3共にハイエストヒートスコアをメイクしていると言えば、ケリーの絶好調振りが理解して頂けると思います。
対戦相手のブレットについては「彼(ブレット)とのヒートは良かったね」とまずは一言。さらに「パーコみたいなタイプよりも、ブレットみたいなタイプの選手とのヒートの方が難しい場合がたまにあるんだ。いつも戦っていれば大体の予想も出来るし、レベルも分かる。でも、どんな奴か分からないと予期しないことが起こりやすいからね。あのヒートでは最も大きなセットに乗れれば勝てる気がしてたのさ。それがベストな波だったから」と振り返っていました。

ケリーの次の相手はルーキーのケコア・バカルソ(HAW) まだ1回も対戦したことが無いケコアとの勝負はケリーでも予測不可能でしょうが、ここまでの好調さをキープ出来れば更に勝ち進むこともたやすいことでしょう。

R3を勝ち上がった選手の顔ぶれを見るとロブ、ケリーを始め、テイラー・ノックス、C.J・ホブグッド、デーン・レイノルズなど、アメリカ本土の選手が目立っています。
次のR4はロブとデーンのカードが一番の注目。ケリー同様、最近はサーフボードの開発にも興味を示しているデーンのサーフィンは会場のローワーズにマッチしており、彼の得意とするエアリアルも冴え渡っていました。その証拠にウェブ投票で決められたエクスプレッション・セッションでは40%の支持を受けて優勝しています。
対するロブはワイルドカードでの出場ということでプレッシャーは無く、”スタイルマスター”と呼ばれるリラックスしたライディングのまま現在のジャッジに合わせたサーフィンを完璧にこなしています。
最近は新しいサーフムービーも発売して来日もしていた「旬」なサーファー。
どちらが勝つかよりも、両者がどんなサーフィンをするかに興味が沸いてきますよね。

なお、R4からファイナルは次のスウェルを待って行なわれる予定。あと数日、少なくとも週末には南西よりのグランドスウェルが入ることが予想されています。

『Hurley Pro』公式サイト
http://www.hurley.com/hurleypro/(PC用)

photo: ASP Covered Images