『Quiksilver Pro』R3はワイルドカードが明暗を分ける展開に！
2009-09-27 更新
会場となっているフランス南西部のレ・ブルデインは長いレフトが特徴のビーチブレイク。
R3は１－３ftレンジのスモールサイズに加えて徐々に風の影響も入ってしまい、コンディションは悪化傾向に．．．。
この波の変化に最も惑わされてしまったのは、H8に登場したパーコことジョエル・パーキンソン(AUS)でしょう。
ローカルワイルドカードのパトリック・ビーヴェン(FRA)を相手にリードを握っていたものの、ラスト数分で8.00をスコアしたパトリックに逆転されてしまい、ここで姿を消してしまいました。
パーコは前戦のカリフォルニアでもR3でワイルドカードのでロブ・マチャド(USA)に敗れてしまい、絶好調だったシーズン前半に2戦連続で水を差す結果に．．．。
逆にパーコを逆転したパトリックはここ数年で一気に台頭してきたヨーロピアンサーファーの勢いをアピールする絶好のチャンスを手に入れることが出来ました。
「こんな感じのレフトは好きだし、オレにとっては良いヒートだった！とても嬉しいよ。オレはフランス、そしてヨーロッパのために戦っているんだ。ASPワールドツアーのクオリファイはまだ果たしてないけど、このイベントで上手くやれることを示したいね。今は喜びで一杯さ！」とまずは一言。
現在WQSレイティング71位のパトリック。残念ながらクオリファイには厳しい位置にいますが、ホームタウンでのイベントで底力を発揮し、2009年のカレントリーダーであるパーコを下したのは十分に評価出来るでしょう。
「あれだけ大勢のサポーターの目の前で素晴らしい勝ち方が出来たんだ。それに相手は世界一だぜ！みんなが見ていたのは、フレンチ、そしてヨーロピアンサーファーの背後にある結束力。これこそ”ユーロフォース”なんだぜ！毎年、オレ達に素晴らしい時間を与えてくれるイベントのスタッフ達には心から感謝するよ」と嬉しそうな表情でヒート終了後のインタビューに答えていました。
次のR4ではディーン・モリソン(AUS)と戦います。
パーコが敗退した次のヒートに登場したケリー・スレーター(USA)の対戦相手は同じくローカルのワイドルカード。ケリーがフランスで人気があるとは言え、ローカルとの勝負では話は別。ビーチに集まった沢山のギャラリーの声援は前ヒートに続けとばかりに一方的なものに．．．。
まだ20歳のジョアン・ドゥルー(FRA)は、ケリーがヒート開始直後に出した7.83を返すような形ですぐに9.17のハイスコアを叩き出し、その声援に答えます！その後もジョアンのリードが続き、ギャラリーもヒートアップしていましたが、ケリーは後半に7.17をメイクして逆転に成功。終了直後にはダメ押しの8.90を重ねてR4進出を決めました。
「最初は良い波を手に入れて出だし好調だなって思ったんだけど、振り返るとジョアンの激しいライディングが見えて9.17だってさ．．．。再びパドルアウトしている時、頭の中で逆転するために必要な計算をしていたよ。オレのボードはこのコンディションには完璧。初めて乗るんだけど、最近気に入っているエポキシの小さくて軽いボードと同じテンプレートなんだ。ジョアンはバックアップスコアに恵まれなかったし、オレの方は最後にも良い波を一つ手に入れることが出来た。とにかく逆転出来てハッピーさ」とケリーは話していました。
南アフリカ「J-bay」での第5戦で3位、カリフォルニア「トラッセルズ」での第5戦で2位と着実に結果を残しているデーン・レイノルズ(USA・写真)は、今イベントでも好調さをキープしており、R1、R3共にハイエストヒートスコアでラウンドアップ！
ヒート終了後のインタビューでは、「まあまあ楽しめる波だと思うよ。フラットでは無いし、スピードを出してエアーが出来る良いセクションもあるしね。今回はMTF（アルメリックのツインフィン）に乗っている。ロブ・マチャドの古いモデルをコピーしたボードさ。大きなサイドフィンと小さなセンターフィンが今日みたいな波にはピッタリなんだ。昨日の波だとレールが食い込んでしまって本当は乗るのが怖かったんだけど、今日（この日は前日よりも厚い波）なら良い感じだね。このボードでもっと楽しむつもりさ」とコメントを残していました。
ネクストコールは現地時間9月27日の早朝8時。日本とフランスの時差は7時間（サマータイム）あるため、日本時間の27日午後3時。
『Quiksilver Pro』公式サイト
http://quiksilverlive.com/profrance09/(PC用)
photo: ASP Covered Images