From BCM.冬台風

先週末から今週にかけて、この時期には異例の冬台風として、日本に接近してきた台風21号。北東に向きを変えながら、高緯度で最盛期を迎えた台風は、10月ころにはいくつかありましたが、こんな寒い時期にあれだけ強い勢力を維持できたのも異例の事でした。
こんな時期になぜ?異常気象だから?という声を多く聞きましたが、一番の理由は南海上の海水温の暖かさにあるようです。一言でいえば異常気象であり、昨年から今年2月ころまで続いたエルニーニョなどの影響もあるのでしょう。通常であればこの時期、台風は北上と共に急速に衰弱することが多いのですが、今回は寒気となる北からの大陸高気圧の張り出しが弱かったこと、そして海水温の暖かい黒潮のポジションがキーだったようです。

気象庁の季節予報では、今年は暖冬と発表され、11月は記録的な暖かさとなり、その影響か、北海道のスキー場も雪不足でオープンを延期しているほどですが、波の方は、北からの寒気と、南沿岸に近い暖かい海水温との間に温度差が生じ、例年より晴れは長続きしないものの、低気圧が発達、発生し易くなっている事で、比較的コンスタントにサイズアップを繰り返してくれました。通常、冬型の気圧配置となる日には、かなり厳しいスモールサイズとなる日が目立つ伊良湖エリアや東向きのポイントでも、11月は冬型の気圧配置となっても、例年にないくらい、いい感じで東ウネリをキープしてくれましたね。これは、やや南よりで低気圧が発達した影響などが考えられます。そんなことを踏まえると、まだしばらくの間、波の上がる要因が続いてくれそうな気配ですね!