ASPワールドツアー第7戦『Quiksilver Pro France』終了！

素晴らしいコンディションに恵まれながら進行したASPワールドツアー第7戦『Quiksilver Pro France』は現地時間10月2日にファイナルデイを迎え、全てのスケジュールが終了。

舞台となったフランス南西部ホセゴーの「CULS NUS BEACH」は前日の4-6ftレンジのパーフェクトなA-frameの波が更にアップ！ヒートが進むに連れてビーチブレイクの限界を越えるようなハードコンディションへと変化していきました。

ファイナリストに選ばれたのはSFで今イベント唯一のパーフェクト10を叩き出したケリー・スレーター(USA)とディフェンディングチャンピオン、ミック・ファニング(AUS)の二人。

ファイナルの主導権を握ったのは、ヒート開始早々にフリーホールのようなテイクオフからバレルをメイクして7.17を手に入れたミック。その後は両者共にスコアを上げるような波をキャッチ出来ず、時間だけが過ぎていきます。あのケリーでさえテイクオフをためらい、抜けられない波だったと言えば、どんなにファイナルのコンディションがハードだったかが想像出来るでしょう。
ミックとしてはリードしているものの、ハイスコアは最初の7pt台オンリー。相手がケリーだけに最後まで絶対に気は抜けません。集中力を高め、ラスト2分を切ったところで再びフリーホールのようなテイクオフをメイク。そのままバレルに包まれ、姿が見えなくなってから高々と腕を上げて出現したミックにジャッジが出したスコアは9.73！！
結局、最後までケリーは良いスコアを出せず、コンビネーションの大差でミック(写真上・下)が今シーズン初優勝を決めました。

「難しかったね〜。ケリーとどこから乗るんだこれ？って話していたくらいさ（笑) 凄い流れとかなりチャレンジングな波だったよ。セットをもろにくらってしまい、頭がクラクラして死ぬかと思った．．．。何本か波に乗れただけでも幸運だったよ」とミック。



同じ1勝でも、スモールコンディションで進行した昨年と比べると遥かに良い波に恵まれた今年の勝利は価値が違うようで、「この1勝はかなり嬉しいね。昨年は本来の波じゃなかった。今年はコンテストって感じよりも、みんながバレルに入りまくって頭の中が空っぽになるような数日間だったさ」とコメントしていました。

タイトル争いに目を向けると今回の優勝で5位から3位にアップして1位のケリーとのポイント差も僅かに縮小。昨年は後半戦に追い上げて最終戦のハワイでワールドタイトルを手に入れたミック。
今年は強いケリーが復活しているだけに厳しい戦いは必至ですが、逆転の可能性は残されています。
「まだやるべきことは沢山ある。何度もファイナルまで進んでいる奴がいるからね。ここからスタートさ。これからポルトガルに行って思う存分楽しんでくるよ」と今後の意気込みを語っていました。

ファイナルはミックに抑えられたというよりも、波に見離されたという表現が合っていたようなケリー(写真下)。
それでもSFで披露したパーフェクト10は、会場に集まった沢山のギャラリーとPC前でライブ中継を楽しんでいたファン達の心を鷲掴みしたと言っても過言ではないでしょう。
その波については、「あの波は最高とは言えなかった。乗った直後は不安定で、それから浅いサンドバーにヒットするのを狙ってストールしたんだ。強くグラブしながら波のトップで減速したんだけど、フィンが抜けてしまって仕舞いにはフェイスをスリップしちゃったのさ。吹き飛ばされる〜って思ったよ。でも、ボトムまで降りることが出来て、フィンも波を捉えてラインに戻り、抜けられたのさ」とコメント。



ファイナルについては、「かなり難しい波だったよ。何本かは別として、オレはほとんど乗れなかった．．．。あの波でスコアを出したミックにおめでとうと言いたいね」と話していたケリー。

カレントリーダーの座をキープしているのはもちろん、2位のジョーディとの差も広げ、確実に前人未到の10Xに近づいています。

次の第8戦は昨年『Rip Curl Pro Search』の会場として選ばれたポルトガルのサーフタウン・ペニチェが『Rip Curl Pro Portugal』としてツアーに戻ってきます。期間は10月7日〜18日。

ASPワールドツアー第7戦
『Quiksilver Pro France』結果
1位 ミック・ファニング(AUS)
2位 ケリー・スレーター(USA)
3位 ブレット・シンプソン(USA)、エイドリアン・バッカン(AUS)
5位 ダニエル・ロス(AUS)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、キーレン・ペロー(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)

2010年 ASPワールドツアー
『Quiksilver Pro France』終了後のランキング
1位 ケリー・スレーター(USA) 48000pt
2位 ジョーディ・スミス(ZAF) 40750pt
3位 ミック・ファニング(AUS) 39500pt
4位 タジ・バロウ(AUS) 32250pt
5位 デーン・レイノルズ(USA) 32000pt


『Quiksilver Pro France』公式サイト
http://quiksilverlive.com/profrance2010/(PC用)

photo: ASP Covered Images

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