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『Billabong Pipe Masters in Memory of Andy Irons』スタート!

2010-12-09 更新
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現地時間12月8日、ASPワールドツアー並びにトリプルクラウンの最終戦『Billabong Pipe Masters in Memory of Andy Irons』がスタートしました。

ウェイティングピリオドの前日から新しい北北西ウネリが入ったパイプラインはヘッドオーバーサイズ。バックドア側はたまに形良いバレルを形成し、初日からハイパフォーマンスが続出していました。
今イベントはトップ32の他にパイプラインのスペシャリスト16人、合計48人で争われるため、マンオンマンのヒートを2つ同時に行なう「デュアルフォーマット」を使用。
24ヒートが進行し、R2の最終ヒートまでが終了しました。

この日のハイエストヒートスコアをメイクしたのは、トリプルクラウンのタイトルにも絡んだ経験があるダスティ・ペイン(HAW)。R1で9.43を含む15.10をスコアし、R2へ。ティアゴ・ピレス(PRT)とのR2でも8.17のハイスコアを叩き出し、実力をアピールしていました。
「プレッシャーなんてまるで無いよ。もしもプレッシャーがあったら簡単に吹き飛ばされちゃうさ(笑)。ただ落ち着いて自分のベストを尽くした。それだけだね」とダスティ。

ダスティの勝因の一つは、「デュアルフォーマット」の欠点とも言える波の奪い合いを避けるために他の選手が狙っていたバックドアよりも少し離れたガムズにポジションを置いたこと。
「ヒートの始めはガムズ。でも、結局はバックドアに向かったけどね。良いバレルを見つけてから移動したんだ。ガムズはカレントも無くて波待ちも楽だった。アンディが良い一本を贈ってくれたのかな...。まさかあのヒートでバレルを手に入れるとは思わなかったよ」とヒートを振り返っていたダスティ。

今イベントはアンディのメモリアルも兼ねており、ハワイアンにとっては特別な意味を持っています。
12月11日にはアンディを送る最後のセレモニーが行なわれる予定。
今は全てのハワイアンがアンディの記憶を脳裏に描き、戦っているのかも知れません。
ちなみにこの日はアンディのジュニアが誕生し、弟のブルースが友人のプライベートジェットを使用してカウアイの病院とオアフ島を往復。残念ながら到着後のヒートではトム・ウィタカー(AUS)に敗退しましたが、それよりも重大な一日だったと言えるでしょう。
アンディジュニアの名前はアクセル。元気な男の子だそうです。

R2から登場したパーコことジョエル・パーキンソン(AUS・写真下)はヘイター・アルヴェス(BRA)を相手に苦戦を強いられたものの、5pt台を2本まとめてなんとかラウンドアップを果たしました。
「強いカレントに耐えながら沢山波に乗った。まるで40分間、パドル版のトレードミル(トレーニングに使用するウォーキングマシン)をやったみたいさ(笑)。カレントから逃げるように波に乗ったようだよ」とパーコが話していた通り、風の影響が入ってきた後半は川のようなカレントが発生して選手達を悩ませていました。
ハワイで勝つにはサーフィンの技術はもちろん、体力的な部分も重要なファクターになると証明したようなコンディションでした。
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3連覇まであと一歩まで迫ってきたトリプルクラウンのタイトルに関しては、「怪我から戻って初戦のハレイワはサーフィン出来る喜びにストークしたよ。今は自分自身に言い聞かせていることがある。結果に関わりなく、勝っても負けても笑顔は忘れないということさ。オレはヒートでサーフィンしたいだけなんだからね」とコメントを残していました。

16人のパイプラインのスペシャリストの中で最も目立っていたのはジョン・ジョン・フローレンスでしょう。まだ18歳ながらここでの経験値は高く、優勝出来る可能性も秘めています。
R1ではカイ・オットン(AUS)、R2ではディーン・モリソン(AUS)を相手に完勝。
次の対戦相手は最強の相手、ケリー・スレーター(USA)です。
ヒート終了後のインタビューでは、「不安定だけど、まだ良いバレルがあるよね。僅か数人でこの波を満喫出来るだけでハッピーさ。オレにとって最高の場所だし、これから波が上がることに期待したいね」と話していました。

ネクストコールは現地時間12月9日の朝7時、1時間後(日本時間12月10日の夜中3時)にスタート予定。


「Vans Triple Crown」公式サイト
http://www.triplecrownofsurfing.com(PC用)

photo: ASP Covered Images