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WQS6star/オニール・ディープブルー終了!

2005-06-13 更新
現地時間6月12日(日)、モルジブで行われていたWQSの6スター・イベント『The 5th O’Neill Deep Blue Open』は、南アフリカの21歳の若手・ダニエル・レッドマンの優勝で幕を閉じました。

21歳のダニエルはRound1から着々と勝ち上がり、ティミー・ライズやグレッグ・エムスリーと言った強豪を退けて、WQS大会では初めての経験となるファイナルに進出。決勝ではオーストラリアのルーク・ヒッチングスを破って、WQSツアーにおける2750ポイントと、賞金の15000ドルを獲得し、ツアー4位にジャンプアップしました。ルーク・ヒッチングスは2位に甘んじ、3位はブラジルのアドリアノ・デ・ソウザと南アフリカのグレッグ・エムスリーでした。
この日は会場をロヒス(Lohis)ポイントに戻し、4-6ftの波を舞台にクォーター・ファイナルが行われました。セットの波がリーフに沿って巻いてくるたびに、ブレイクの目の前にある船のデッキは観客の歓声に湧き、総立ち状態となりました。ルーク・ヒッチングスはこの日が誕生日で、コンテストの優勝でお祝いに花を添えたいところでしたが、35分間のファイナルの開始早々、ダニエル・レッドマンはルークに誕生日プレゼントを進呈するつもりが無いことを示したのでした。

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■ダニエル・レッドマンがWQS初優勝!!

ダニエルは2本目の波で7.5ポイントを出してルークを引き離しました。ルークには最後まで逆転のチャンスがありましたが、セット以外の場所で波を待ちつづけました。ルークは2本目で7.67ポイントを出し、逆転しますが、その後は高得点が出せずに苦しみました。対照的に、ダニエルは辛抱強くセットを待ちつづけ、ファイナルの最後の最後で、この日一番のセットを捉えることに成功し、波のボトムに降りてハードなドライブ・ターンからリップの真下での大きなスナップを5発、そして歓声の中をフローターからレイドバックしてのリエントリーで締めくくり、9.90ポイントという、今年のコンテストでの1本の波での最高得点を出し、ルークの優勝への望みを断ちました。

ダニエルは南アフリカの仲間に担ぎ上げられてロヒスのバーに運ばれ、皆に称えられてシャンペンのシャワーを浴びたのでした。

「ビックリだよ、信じられない。」と、仲間の肩の上で記者会見に臨んだダニエル。「興奮して言葉も思い浮かばない。ずっと長いことあの最後の波を待ってて、それが来てくれた。高得点を出せる波以外に乗らないって決めてたんだ。そしたら、あの最後の波はまさに僕が待ってた波。ほんとにパーフェクトな波で、あの波が僕に9.90ポイントをくれたんだ。初めてのWQSのファイナルだから、残りのシーズンもこの調子が続くことを願うよ。南アフリカの仲間と両親にこの優勝を捧げます。」

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■ルーク・ヒッチングスは誕生日に花を添えられず


オーストラリアの力強いレギュラー・フッターであるルーク・ヒッチングスは、バースデイ・プレゼントを獲得できず、残念ながら2位に甘んじました。

「完全に自分のミス。」とルーク。「辛抱強くセットを待つことができなかったんだ。でもダニエルは待った。彼にはおめでとうと言いたい。」

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■ベテランのグレッグ・エムスリーが3位

ダニエルに敗れた経験豊かな選手は、元WCTのメンバーでもあるルークにとどまらず、この日の前半にはWCTのベテランであるグレッグ・エムスリーもまたダニエルに敗れ、3位となったのでした。

「ちょっとやっちゃったかなぁ・・・」とグレッグ。「けっこういい感じでやってきて、サーフィンの調子もとても良かったのだけど、運が悪かったのか、いい波を獲れなかった。乗る波はクローズアウトばかりで。つまりは波の選択に原因があるってこと。ダニエルは上手くやってたね。乗った波を最後まで乗りこなしてた。俺の波はちょっと短過ぎたよ。ダニエルの活躍は嬉しいけど、同時に自分が負けたことにがっかりだ。今までのコンテストの中でも最悪のヒート。ほんとにがっかりだよ。」

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■大会最年少18歳のアドリアノ・デ・ソウザが3位に

今大会最年少の18歳だったブラジル・サンパウロのワンダー・キッド、アドリアノ・デ・ソウザの快進撃は、セミ・ファイナルの第2ヒートのルーク・ヒッチングスとの対戦まで続きました。30分におよぶ「経験」対「若さ」の対決は、最終的には経験のあるルークの勝利となりましたが、アドリアノは3位となり、2008ポイントのWQSツアー・ポイントを獲得して3750米ドルの賞金を手にしました。

「ここまでできてストークしてるよ。そりゃファイナルには行きたかったけど、僕にとってはセミ・ファイナルなんてスゴくいい結果。ハッピーだね。」とアドリアノ。「ルークはマジで上手かった。今日の波はスゴく良かったから、どっちに転んでもおかしくなかったけど、最後はルークの方が得点が高かった。決勝でルークが上手くやってくれることを祈るよ。それにしても、スゴくいい感じでサーフィンできて、ボードの調子もスゴく良かった。折れちゃうまではね。とにかく僕にとってはスゴくいい大会で、長いこと記憶に残ると思うよ。」

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大方の予想に反し、今回のコンテストの波は素晴らしいものとなりました。週初めの小さな風波は、この大会で最大の波のコンディションに変わり、かつてないハイレベルなパフォーマンスを見ることができました。そして今回も起こった「経験」対「若さ」の対決は、21歳のダニエル・レッドマンの若さに軍配が上がり、「オニール・ディープブルー・オープン」史上最も若いチャンピオンが誕生したのです。

なお、今回参加した日本人選手の中での最高位は、Round of 48で4位敗退した大野修聖の37位でした。
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