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【現地コラム】宮城県・菖蒲田③

2011-05-03 更新
東北地方を中心に、各地に大きな爪あとを残した「東日本大震災」。
現在も避難生活と懸命な復興活動が続いていますが、現地コラムとして各地の現状などを定期的にお届けします。


宮城県・菖蒲田
第3回 初めてのビーチクリーン

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震災より3日目を過ぎた頃より、友人達が食料を、全国の知人や取引きのあったメーカーの方達などが、水、灯油などの物資を持って来てくれた。
大変助かりました。
ありがたく頂き、七ヶ浜の友人やサーファー、親戚などに配る日が続く。

そして電気が回復したのが、震災より約8日目。
やっとテレビが見れる。
周りにはまだ復旧していないエリアもあるため、常に節電を心がけた生活ではあるが、コタツに電子レンジ、ホットプレートなども使えて感動。

しかし、水汲みの生活はまだまだ続いた。
ちょうど震災前、近くの中学校がプールの改修工事を終えたばかりで、そこに貯められた水は比較的に綺麗な状態。
皆、10Lの飲み水を貰うために給水所へ1~2時間かけて並び、洗顔やシャンプー、トイレ用の水はこのプールの水を使わせてもらった。
隣町にいる「おやじ」のところで、やっとお風呂に入れたのは、震災10日目のことでした。

そうして4月2日、震災より23日後にして待望の水道が復旧。
普段の生活なら当たり前に出る水だが、ここでもまた感動!

但し、同じく周辺にはまだ水道を使えない地域もある。
また、あまりニュースで取り上げられてはいなようだが、今回の津波で海近くにあった汚水/下水処理場が破損してしまい、復旧には3年ほどかかるとも言われている。
汚れた水は中和して流されているようだが・・・

海への影響は大丈夫だろうか。

引き続き節水を心掛けた生活。
まだまだ問題は山積ではあるが、日を追うごとに少しずつ落ち着きを取り戻してきていた。

そして、震災から約1ヶ月が経過した4月10日。
震災後初めてのビーチクリーンを計画しました。
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場所は小豆浜。
初めは出来るだけ沢山の人に来てもらおうと思っていた。

しかし海の状態を見ると、震災後のビーチには車の駐車スペースも限られた状態。
自衛隊の方々の瓦礫撤去作業も邪魔してはいけないと思い慌てて訂正させて頂く。今回は地元サーフショップのみで実施させて頂きましたが、お店ホームページ上での呼びかけにも関わらず、県外の方々からも沢山のお問い合わせを頂き、大変感謝しています。
今回はお気持ちだけ頂きました。

それでも当日には、メーカーさんや先輩の方々、沢山の方に駆けつけて頂きました。
限られた駐車場には、湘南や千葉、茨城からも乗合で集合して頂き、中には車で40分かかる道のりを自転車で来て下さったマドンナもいました。

そんな皆様のご協力により2時間以上実施したビーチクリーンでは、砂浜に埋もれた瓦礫や漁具(網)、仙台新港のコンテナよりこぼれ出た積荷、沢山のタイヤなどを次々と撤去。
本来、コンテナやその中身の撤去は、荷主(メーカー)などに行って頂きたいところだが、集まってくれた沢山のサーファーのおかげで、大分綺麗なビーチに戻りました。
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いつものビーチクリーンより大変な作業でしたが、やっと一歩進むことができました。
今回は小豆浜のみの実施でしたが、瓦礫撤去なども踏まえ、また実施したいと思います。

ご協力頂いた皆様、ご連絡頂いた皆様、本当にありがとうございました。
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...続く
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宮城県宮城郡七ヶ浜町
Surf Shop MATTY'S
星 利成

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