コラム・特集企画
ビギナーズ知恵袋 vol.44

★海外で注意したい感染症

世界中のサーファーがショックを受けたアンディ・アイアンズの訃報。

今回のビギナーズ知恵袋では、彼が侵されたデング熱の他、注意したい感染症について簡単に紹介していこう。

デング熱
人から人へ感染する事はなく、デングウィルスを持つ蚊(ヒトスジシマカやネッタイシマカなど)に刺される事で感染する。

日本国内での感染はないが、海外で感染し国内で発症する例がある。
(ちなみに、デング熱を媒介する蚊の一種であるヒトスジシマカは国内(東北地方以南)にも生息し、夏季は活発に活動しているとの報告も。)

症状としては、1週間前後の潜伏期間の後、突然の発熱で始まり、間接痛や筋肉痛、発疹などを伴って、症状が現れてから消失するまで、1週間前後の期間が必要と言われている。

特別な治療を行わなくても重症に至らない場合が多く、死亡率は1パーセント以下であると言われているが、ワクチンなどが無いため蚊に刺されないようにする事が唯一の予防方法。


マラリア
マラリア原虫を保有しているハマダラ蚊に刺される事によって感染する。

悪寒や震えと共に熱発作が1~2時間続く。発作の間隔は感染したマラリアの種類にもよるが、1~3日間ごとに起こり、その後は嘔吐や頭痛、筋肉痛などが起きて、後に解熱していく。

治療としては薬剤を服用するが、基本的には蚊に刺されないように防虫スプレーを使用したり、予防的に抗マラリア薬を服用するなど、事前の準備が大切となる。


コレラ
コレラ菌の経口感染(病原体が口を通って消化管から進入するような感染の仕方)によって起こる伝染病で、食物や水で感染する。

症状としては、大量の下痢が主となり、嘔吐や筋の痛みを伴う事があり、療法は、失われた水分や電解質を補給する事が中心となる。

予防法としては、下水道の整備が進んでいない地域では手洗いはもちろん、生水や生食品を摂取しない事が重要である。


いずれにしても、せっかく出会ったサーフィンを楽しく続けるためにも、今回のビギナーズ知恵袋を参考に感染症への理解を深め、海外トリップ時などにも活用していただけたら幸いである。

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