海を守る署名活動
2007-11-07 更新
私達サーファーがフィールドとしている海を取り巻く環境は、日々変化し続けています。それは地球温暖化や海岸線の変化等が挙げられます。生活の便利さと環境保護は相反する部分も多く、そのバランスをどのように上手くとっていくかが、これからの人類のテーマとも言えるでしょう。
大切なことは、一人でも多くの人がその変化に興味を持つこと。今回のFrom BCMでは、少しでも興味を持ってもらえるように、海 を守るために活動している団体の署名活動をいくつか紹介します。
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●「S.F.Jの六ヶ所村再処理工場稼動に関する署名活動」
青森県六ヶ所村にある核燃料再処理工場の本格稼働を前に、多くの環境団体が中止を求める署名活動を行なっています。サーファーの立場から海浜環境を提案するS.F.Jも、今年の9月10日から署名活動を開始して、11月4日の集計時点で11,873筆の署名が集まったことを公表しています。
しかし、この数字は、200万人以上とも言われている日本のサーファー人口を考えると、まだまだ延びる余地があります。そのため、S.F.JではWAVEMENTのメンバーと共にミーティングを行ない、今後も署名活動を継続させることを決定。2次集約を再処理工場の本格稼働が予定されている来年2月より前の1月10日に設定し、目標署名を10万筆としました。署名用紙はS.F.JのHPからダウンロード可能です。
サーフライダー・ファウンデーション・ジャパン
http://www.surfrider.jp/(PC用)
【問】
S.F.J六ヶ所村調査団
rokkasho@surfrider.jp
なお、S.F.Jよりも前から署名活動を初めていた「三陸の海を放射能から守る岩手の会」では、約10万筆を集め、11月5日にその署名を国に提出。その席にはサーファー代表として木下DAVIDプロが出席していました。
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●「SFJ協力団体:鎌倉の海を守る会の七里ガ浜の海岸を守るための署名活動」
渋滞解消、交通事故防止のために神奈川県藤沢土木事務所が計画している「国道134号鎌倉高校駅前交差点改良事業計画」の見直しを求める署名活動が実施中です。
道路を海側に、歩道を山側にそれぞれ拡幅するこの計画が実行されると、レッドデータブック登録のハマベキクイゾウムシ、ユキヨモギが生息する砂浜が減少。また、湘南エリア全体が抱えている砂浜減少の問題にも拍車がかかることになります。
署名用紙は鎌倉の海を守る会のHPからダウンロード可能。署名の募集期限は今年の11月30日で、12月に県議会に陳情する予定です。
鎌倉の海を守る会
http://www.kamaumi.org/pc/(PC用)
●「ひむかの砂浜復元ネットワークの宮崎市北部の砂浜復元を求める署名活動」
かつてはASPワールドツアーも開催されていた宮崎県。自然のままの姿が残されているとイメージしがちなこの海岸線でも、砂浜の浸食や人工物投入により、サ-フポイントが年々減少しています。
通称 ギャップ下と呼ばれていた赤江浜もその中の一つ。この署名活動は、宮崎市北部の住吉から佐土原にかけての約7Kmの砂浜に294億円の税金を投じて7基のヘッドランドを投入する計画の見直しを求めるものです。
すでに多くのヘッドランドが入っている茨城県鹿嶋灘の海岸線では、複雑なカレントが発生するようになり、逆に砂浜の浸食が進行したり、海水浴客やサーファーの命を奪った原因にもなっています。
ひむかの砂浜復元ネットワークでは、ヘッドランドというコンクリート構造物でなく、浸食の原因究明をおこなった上で抜本的な対策がとられ、行政と住民とが一緒になって砂浜を復元させるという構想を希望しています。
署名の募集期限は今年の11月30日。宮崎県知事、国土交通省に提出する予定です。署名用紙は以下のHPでダウンロード可能。オンライン署名も出来るようになっています。
ひむかの砂浜復元ネットワーク
http://kaigan.cocolog-nifty.com/(PC用)
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今回紹介した以外にも、全国の海岸では、その変化に疑問を持った人達が署名活動を行なっています。まずは自分の良く通っている海岸の変化を感じてみましょう。「昔に比べてココも大分変わったな・・・。」そう感じる人も多いのでは?
私達の周りで何が起こっているのか。一人一人の考えや、意見、そして行動が未来の海を守ることに結び付く。BCMではそんな海や環境を守る活動を行っている人々のニュースをこれからも伝えて行きたいと考えています。