『Puerto Escondido Challenge』終了!巨大なバレルの戦いを制したのは?
2017-08-01 更新
昨年6月、BWT(ビッグウェーブツアー)の初の舞台として強烈な印象を残したプエルト・エスコンディードでの『Puerto Escondido Challenge』が今年も開催。
グリーンアラートの発令から予報通りのウネリが入り、現地時間7月31日に24名の選手による激しいバトルが行われ、マウイ島のウォーターマン、カイ・レニー(写真最上部・下)が優勝!
BWTは波のサイズでグレードが決まり、昨年は35-40ftで2番目のシルバー。
今年は20-25ftでブロンズと1ランク下がったものの、メキシコのパイプラインの異名を持つプエルト・エスコンディードの波は分厚いサーフボードを簡単に折ってしまうほどパワフル。そして、自然の神秘を感じさせる美しさ。
2017年の最初のイベントとなった『Puerto Escondido Challenge』で10,000ポイントを得たカイはカレントリーダーの座に立つことに。
「昨年は初めてここに来て恐怖を感じたのを覚えている。昨年の目標はファイナル進出だったけど、逃してしまった。世界有数のビッグウェーブサーファーが集まっているこのイベントでは、最高のパフォーマンスと最大限のチャージをしなければ勝てない。今日の目標は’良い波が入ったら何があっても乗る’さ。彼らとの対戦は楽しかったよ。最後の波に乗れて優勝出来たことに感謝したい。誰でもあの波に乗れば勝てたと思うよ。本当に特別な波だった。家族と友人、スポンサーに感謝。心からお礼を言うよ」
昨年10ポイントをメイクしたジェイミー・ミッチェル(AUS)を始め、ビリー・ケンパー(HAW)などが揃ったファイナルで主導権を握っていたのは、ジェイミー。
2位につけていたカイはラスト5分を切ってからフロントサイドで巨大なバレルをメイクして8.60をスコア。ジェイミーを抜いてトップに立つことに成功。
テイクオフからボトムターン、レールをセットしてからバレルを駆け抜け、最後には身体ごとバックフリップのパフォーマンスを披露。
そのままビーチに上がり、優勝のコールを聞いた後、ビーチ凱旋を堪能していました。
「信じられないよ。ストークしている。最高だね。ジェイミーを抜くにはグッドスコアが必要だった。シフトするウネリを読むのは難しかったけど、待っていた波が最後に来たんだ。他の選手には遠過ぎたり、奥過ぎたりで、まさに自分の波だと判断したよ。ゆっくりとボトムターン、その後はご覧の通りさ」
5度目のBWTのイベント出場で初優勝を果たしたカイはまだ24歳。
SUPのワールドチャンピオン、ショートボードでも世界トップレベルの実力。
最近ではボトムに羽根のようなフィンをつけて空を飛ぶように波に乗る「ハイドロフォイルボード」で話題になっている若き才能の持ち主です。
終盤までトップに立っていたジェイミー(写真上)は、昨年12月、35-45ftのポルトガル・ナザレーで開催された『Nazaré Challenge』の勝者。
数週間前にはプエルト・エスコンディードでのフリーサーフィン中に胸骨を骨折してまだ完治しないままの出場でした。
「才能ある選手が沢山いる。そして、彼らは野獣のようなんだ。自分の身体の痛みも野獣モードで麻痺させたのさ。カイの優勝にストークしている。今日、彼が優勝する姿を見たのは素晴らしいこと。最高のファイナルだったし、この場所に立つことが出来て興奮しているよ」
ジェイミーもまたウォーターマンであり、オアフ島とモロカイ島を渡るパドルボードのイベント『Molokai to Oahu Paddleboard World Champion』では10年連続のチャンピオン。
ISAのSUPでも2度タイトルを獲得し、ワイメアの『THE EDDIE』にも招待されています。
2017年のイベントは10月15日〜12月31日が期間のポルトガル・ナザレー『Nazaré Challenge』、マウイ島「Pe’ahi」、通称「Jaws」の『Pe’ahi Challenge』の2戦が残っています。
(強烈なバレル)
(分厚いサーフボードも簡単に折れてしまう...。)
(選手達はエアーで膨らむ特別なライフジャケットを着用)
(数は少ないがレフトもあり、巨大なA-frameになる波も)
(選手が乗るボードはロングボード並みの長さ)
公式サイトでは他にも多くの写真がアップされています。
『Puerto Escondido Challenge』結果
1位 カイ・レニー(HAW)
2位 ジェイミー・ミッチェル(AUS)
3位 トム・ロウ(GBR)
4位 ビリー・ケンパー(HAW)
5位 アレックス・ボトロ(PRT)
6位 トレバー・カールソン(HAW)
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