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ヨーロッパのサーフシーン②

2008-07-11 更新
仕事でヨーロッパへ旅立ったハルさん。前回のOne Earthではス ウェーデンからスペインのサン・セバスチャンまでの模様をお伝えしま したが、今回はその続き。
サン・セバスチャンのサーフショップでサーフボードをレンタルしたハ ルさんが海へと繰り出します。

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ボードを手に入れたのが午後の6時。持ってきたウエットスーツにすぐにチェンジしてパドルアウトした。東洋人は僕らだけだったが、海の中の雰囲気はフレンドリーでまったく問題ない。
仕事を終えたサラリーマンたちが次々とパドルアウトしてくる。このエリアもスウェーデン同様、夜10時まで明るい(その代わり朝は6時位まで暗い)。

目が合えばスペイン語で「オラァ!」とご挨拶。ここ1ヶ月くらいこの地方は毎日のように大雨と雷が続いていたようで、君たちはラッキーな時に来たと言われた。その影響からか、海は茶色く濁ってるし、波は風波っぽくて細切れでライディングが続かなかった。それでも1時間ほどすると綺麗なラインナップが姿を現し始めて楽しいサーフィンが出来た。
借りたサーフボードも薄い割には浮力があって調子が良い。遠藤も久しぶりで腕が上がらないと言う割には随分と良い波をキャッチしていた。
翌日のことも考え、僕らは疲れきる前に海から上がり、夕食を食べに行くことにした。

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この日は長い移動と波乗りでエネルギーを使い果たした僕ら。ピザを食べながら飲んだビールに酔っ払い、あっと言う間に翌朝までぐっすりと寝てしまった...。
翌朝は特に予定がなかったので世界中のサーファーが憧れるムンダッカに向かった。ここでもナビが大活躍。サン・セバスチャンからムンダッカまではおよそ90km。約1時間のドライブだ。こちらの高速は120kmまでOKな区間が多く、日本の違反金目当ての道路事情とは訳が違って快適だ。

目的地のムンダッカには残念ながら波は無かった。記念撮影を済ませ、近くのサーフポイントをチェック。しかし、どこも波がない...。
この時点で日没まではまだ10時間以上もあったので、思い切ってフランスのビアリッツまで行くことにした。ビアリッツにはサン・セバスチャンを経由することになる(途中でZARAUTZというポイントもチェックしたがやはり波は無かった)

ビアリッツはいかにもフランスのバケーション地といった感じでおしゃれ感が漂う。白い壁にオレンジ色の屋根。町並みは僕が見てきたサーフタウンの中で一番かっこいい!!
しかし、せっかく来たビアリッツも肝心の波がまったく無かった...。
途中でサーフボードを積んだ車の運転手にどこに波があるのかと聞くと、今日はどこもフラットとのこと。「波情報によれば明日のお昼くらいからサイズアップするよ!」と教えてくれた。
余談だが、よくフランス人は解っていても英語を使わないと言われるが、南フランスに関してはそんなことはなかった。人はフレンドリーでポッシュ(タカピー)でもなくて好感が持てた。

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泣く泣く僕らはサン・セバスチャンに帰り、旧市街地のバル(BAR) にピンチョスというこの地方のツマミを食べに出かけた。バーカウンターの上にずらりと並んだ皿の上には色々な種類のツマミが用意されている。ほとんどがパンの上に海老や魚などを和えたもの。これがおいしい。ビールとワインを飲んで波が無かった一日をすっかり忘れ、ご機嫌になってしまった。
今日の移動距離およそ500km。遠藤お疲れ様。

3日目。少し楽しんだところでスペインでのお仕事の日だ。現在のヨーロッパは空前のサーフィンブームのため、多くの国でサーフグッズが販売されている。今回の目的はEU最大のサーフブランドとの商談だった。日本からアポイントをとっていたマネージャーのマルコに会いにヘッドオフィスへ出向いた。オフィスは工場と一緒になっており、沢山のサーフボードが並んでいた。

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今回のOne Earthはここまで。
次回の展開をお楽しみに!

★BCMワンポイントアドバイス★
ASPワールドツアーでも有名なスペインのバスク地方にあるムンダッカは、ウネリと風、潮回りの全ての条件が揃うと文字通りワールドクラスの波が立ちます。
しかし、海岸が北に向いているため、西向きのフランスと比べるとウネリはコンスタントではありません。そのため、ASPワールドツアーの中でもコンテストディレクター泣かせの1戦と言われている程。ベストシーズンは10月~11月。逆に6月~9月はフラットになりやすいのでサーフィン目的なら外した方が良いでしょう。