トリプルクラウン前哨戦『HIC Pro』終了!
2017-11-03 更新
マウイ島「Jaws」での『Pe’ahi Challenge』開催でも分かる通り、例年より早いシーズンのスタートを切った今年のハワイ・ノースショア。
オアフ島でもコンスタントに冬のノーススウェルが入るようになり、世界中から続々とエキスパートが集まっています。
コンテストの世界でノースショアと言えばハレイワ、サンセットビーチ、パイプラインで構成されるトリプルクラウンが代表格。
その前哨戦となるQS3,000『Vans Presents the HIC Pro』がサンセットビーチで開催され、現地時間11月2日に終了!
10ftオーバーの巨大なサンセットビーチが姿を現した昨年と比べ、今年はウネリのピークがイベント前半となり、ファイナルデイは4-6ftレンジ。
それでも一日を通してオフショアで整った見応えある戦いになり、ジークことエゼキエル・ラウ(HAW)が優勝!
「優勝して3,000ポイントを得てリクオリファイに近づくのがこのイベントでの目標だった。ツアーでは少し難しい年を送っている。良いパフォーマンスをしてもその時だけで、結果には結び付かない。しかし、多くを習得して徐々に慣れてきている段階だから、来年も絶対にツアーに残りもっと上を目指して強い奴らを倒したいのさ」
112人のサーファーが集まった『Vans Presents the HIC Pro』
ファイナリストには2013年、2016年と2度も優勝経験があるメイソン・ホー(HAW)の名前もあり、ウェイド・カーマイケル(AUS)、タナー・ヘンドリクソン(HAW)と強豪揃い。
ファイナルはビッグマニューバーで8.00をスコアしたウェイドがリードしていましたが、ジークがフロントサイドでのノーグラブ・フルローテーション(写真上)を完璧にメイク。9.33で逆転に成功してそのまま逃げ切っていました。
「序盤は状況を変えたかったけど、少し安定したサーフィンが出来ず、ウェイドがビッグスコアを出してしまったんだ。でも、自分は落ち着いてやるべき時にあのエアーをメイクすることが出来たのさ。あれには興奮したね。祈りを捧げて飛んだんだ。風は良かったけど、あのボードに乗るのは今日が初めてで、エアーをしたことも無かった。全てが上手く揃って凄いストークしたよ。興奮しながらパドルバックしたね」
昨年、チームメイトの五十嵐カノアの活躍で念願のクオリファイを果たしたジーク。
いくつかのハイライトはありましたが、トータルでの結果は低迷しており、最終戦を残してランキング27位とリクオリファイ圏内の22位には達していません。
しかし、QSの方では2017年に5戦のみ用意されている最もグレードが高いQS10,000、ポルトガルでの『EDP Billabong Pro Cascais』で優勝して93位もランクを上げて12位。
今回の結果で更にランクを上げて9位とリクオリファイ圏内。
勝算は十分にありそうです。
ちなみに11月2日はA.Iことアンディ・アイアンズの命日。
ジークは自身のインスタグラムで「大好きだよ!アンディ。昔からずっとあなたに憧れている。今日はあなたの日だ。絶対に忘れないよ!」とポストしていました。
2015年のハレイワ、トリプルクラウンの1戦『Hawaiian Pro』で今回優勝したジークの他、フィリッペ・トレド(BRA)、ダスティ・ペイン(HAW)と強豪揃いのファイナルを制して一躍時の人になったウェイド(写真)
2015年との違いはすでにQSのトップ10に入っていること。
ハレイワ、サンセットと続く10,000の結果によって来年はツアーの一員として世界を回る可能性が出てきました。
「とても良い気分さ。出来れば優勝したかったけど、ハワイでのシーズンで良いスタートを切れたし、次のハレイワに向けて勢いがついたよ。少しの自信はいつも持っていたい。より多くのヒートをこなすことでサーフボードにも慣れるし、戦いやすくなるんだ」
なお、『HIC Pro』はトリプルクラウンのローカル予選の場でもあり、9名のハワイアンサーファーが出場権を得ることに。
その中でも最年少はマウイ島出身、18歳のコディ・ヤング(写真下)
SFで終了間際にタナーに敗れたものの、素晴らしいチャンスを手に入れました。
2017年『Vans Triple Crown of Surfing』
スケジュールは以下の通り。
■11月12日〜24日
開催場所・ハレイワ アリイビーチパーク
『Hawaiian Pro』
■11月25日〜12月6日
開催場所・サンセットビーチ
『Vans World Cup』
■12月8日〜20日
開催場所・パイプライン/バックドア
『Billabong Pipe Masters』
『Vans Presents the HIC Pro』結果
1位 エゼキエル・ラウ(HAW)
2位 ウェイド・カーマイケル(AUS)
3位 タナー・ヘンドリクソン(HAW)
4位 メイソン・ホー(HAW)
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