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アルガンベイ2008夏②

2008-09-03 更新
目を覚ましてみると、道の両端はすっかりジャングル。ところどころに兵隊が立っており、検問所も数キロごとに設置されている...。

その都度車を停められるが、中を覗いて外国人が乗っていることが判ると、ほとんど問題なく通過することが出来る。

僕が初めてアルガンベイに行った99年の時の方が、今回以上に検問を抜けるのが大変だったことを思い出す。

そして、ようやく「地の果て」とも言えるアルガンベイに到着。
ここは僕が初めて来た時とあまり変わらない。内戦がこの地の発展を止めているようだ...。あちらこちらにレンガの瓦礫が散乱しているのが目に付く。

この瓦礫はスマトラ地震の津波で破壊された建物の塀や壁だ。

基本的にスリランカは地震がほとんどない国なので、建物の強度が弱く、それが原因で大きな被害になったことが想像できる。

やがて海岸線が見えてきた。津波で1度無くなって去年復興した大きな橋を渡ると、遠くの方で綺麗に波がブレイクしているのが目に入ってきた。

僕は期待で胸がドキドキ。日本を出発してから40時間以上経ったのだから...。

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マンボーゲストハウスにチェックインした後、歩いてすぐのメインポイントに出かけた。メインポイントはテイクオフエリアとエキジットエリアはリーフ。

ブーツは特に必要ないが、海から上がる時に注意しないとボードを凹ましたり、足を切ったりする。

この日のサイズは頭位で、ラインナップは15人。欧米、イスラエル、ロコや日本人サーファーで賑わっている。内戦の影響でもっと空いていると思っていたので、意外な人の多さにビックリした。

ここはリーフに沿ってサンドバーが出来るのだが、今回のコンディションは70点。良い波を掴めばおよそ200mのライディングが可能で、ポケットチューブ、カットバック、リップ出来るセクションもあるサービスの良い波だ!

この日はサプリメントを1ラウンドごとに飲んで3ラウンドも海に入った。良い波に乗ると、普段よりも上手くなったような錯覚に陥る...。

サイズも丁度良いし、海パン&ラッシュでやれるのも嬉しい。日が暮れるまで波に乗り続け、ようやく気が済んだので、レストランでビールを注文した。海上がりに仲間たちと飲むビールも最高だ!

僕の部屋の隣はイスラエル人の家族、子供を二人連れていつも旅をしているそうだ。先月は日本をひと月も旅をし、今月はスリランカに来たそうだ。

宿には色々な国からのサーファーがやってくる。気さくで良い連中ばかりだから、僕もすぐにみんなと打ち解けてしまった。

僕が唯一気になるのは、置いてきた家族のことだけ。日本の友人からは、「結婚したらトリップやサーフィンを続けるのが難しい」とか、「子供が生まれたらもっと難しくなる」とか散々言われてきたが、僕はラッキーなことに家族か
ら反対されたことは1度もない。

それどころか、しばらくトリップに行かないと「行かなくていいの?」なんて聞いてくれるから、僕は本当に幸せだ。

スリランカはまるでホームポイントのような感覚で波乗りができる。東京に住む僕にとっては日本にもこんな場所はない。幸せを一杯に感じながらアルガンベイの初日はほろ酔いで眠ってしまった...。

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第2の故郷とも言えるスリランカでリラックスしながら良い時間を過ごしているハルさん。

次回の「One Earth」での展開もお楽しみに!

★BCMワンポイントアドバイス★
昔からヒッピー・サーファーの間で知られていたスリランカ・アルガンベイですが、コラム中にもある通り、文明が発展した今でもほとんど姿を変えてません。

主な原因は民族紛争による内戦。80年代に起こった暴動から多数派を占めるシンハラ人と少数派のタミル人による争いは収まらず、現在も断続的にテロ活動が続いています。さらに2004年に起きたスマトラ島沖地震による津波も発展の妨げに...。

すでに津波からの復興作業は進んでいますが、気になるのは内戦。ハルさんを初め、実際に最近のスリランカへサーフトリップに行った人によると、意外と安全で快適に過ごせるそうですが、最低限の注意は必要。

なお、外務省のHPでは最新の危険情報をチェック出来るので、渡航前は必ず見るように!