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9.11からもう一年・・・

2002-09-12 更新
9・11シンドローム…今世界は一年前のあの出来事で持ちきりだ。お陰で、南アフリカで開催された地球サミットのことも、“脱ダム”を掲げて再選した田中長野県知事のことも、原発ひび割れ隠しの東京電力のことも、みんな霞んでしまう。

 
 sfjなんかがあの出来事をほじくり返して、平和がどうだとかを力説する力量はない。ただ、ニュースで流れる“自由と正義”というレトリックが、今、日本の海岸行政で使われる、“災害に対する安全な海岸づくり”という表現とオーバーラップして頭のなかを駆け巡ってしまう。

 ブッシュ大統領は“自由と正義”を守るためには、イラクへの攻撃も必要だと思っているようだ。でも、一方では、「戦争は何の解決にもならない。憎悪が憎悪を生むだけだ」という意見もある。

 
 先進国に住む誰もが”自由と正義”に保障されたライフスタイルを享受している以上、そのことを否定することはできない。でも、その先の選択肢は180度、背を向けた道があるのだ。どちらへ進むのかはまったくわからない。

 
 一方、日本の海岸行政ニュースでは、「海岸保全の中期計画」というのが議論されている。その様子はホームページでも公開されていて、おまけに意見募集(9月23日締め切り)も行なわれている。でも、普通のニュース報道なんかではまったく取上げられない。

 
 そのやりとりはかなり難解なんで、このニュース発信がすこしでも理解の助けになって、ひとりでも多くの仲間が大切な海岸の決め事のプロセスに参加してもらえればと願わんばかりです。

 そこで、「海岸保全の中期計画」について簡単に解説すると、2年ほど前に海岸を管理する海岸法が改正され、海岸を国民の共有財産とし「美しく、安全で、いきいきとした海岸」を次世代に継承していくことを、基本理念とした。そして、この「美しく、安全で、いきいきとした海岸」というものの実態づくりが中期計画で議論されているのです。

 「美しく、安全で、いきいきとした」という表現は、今までは防護一辺倒だった海岸管理の中に、「海岸環境の保全と適正な利用」を加えたからだそうです。

 「自由と正義」の具現化にもいろんな方法があるように、「美しく、安全でいきいきとした海岸」の実現にもいろんな方法があります。その方法が今、公開されていて意見の募集も行なっています。ぜひアクセスしてみてください。

 現在提案されている政策目標はつぎの7つです。…( )の中はただのひとり言
1)津波、高潮、波浪に対する防護のために必要な施設をつくろう。
 (泣く子も黙る安全神話。そしたら、海沿いの原発どうなるの?)
2)必要な情報を共有し伝達する。
 (海岸のハザードマップづくりは画期的なアプローチだね)
3)侵食に対する防護をもっと行う。
 (侵食、侵食って現実の海岸を見てみると、人間が欲張って海の領域を侵していった海岸がいっぱいあるよ)
4)大地震にも耐える海岸構造物をつくろう。
 (そんなのあるの?)
5)大切な砂浜を復元しよう。
 (この発想の先に無理やりに箱庭的海岸を作る動きもありますよ)
6)海辺に親しめる整備をやります。
 (親水性をうたった緩やかな傾斜の護岸、いろんなところで問題になっています。波は上がるは、人は滑るは、おまけに砂浜はつぶされるは)
7)レジャー・スポーツ、自然体験などができる場所を充実させる。
 (海岸のシャワーとかはありがたいけど、最低限の施設で充分。とりあえず、自然のままに波が崩れる場所はそっとしておいてほしい)
 *海岸中期計画意見募集*へのアクセスは sfj HPから
 http://www.surfrider.gr.jp/ (PCより)新しく、見やすくなりました。

お知らせ: (ほんの一部、詳しくはsfjカレンダーまで)
◆ NPO/NGO「環境行政改革フォーラム」総会が開催
 ダイオキシン汚染、海岸法と海岸環境などの発表があります。
日時:10月12日(土)~10月13日(日)
場所:慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)
参加費用は予稿集(資料)が1000円となります。
プログラム詳細などは こちら -> http://eforum.jp/(PCより)

◆沖縄の自然と暮らしと遊び楽しむ。
誰でも好きな時に参加できるプログラム
(9月後半から10月なかばにかけて)
ガイアシンフォニー4番上映、海岸美術館などが開催されます。
詳しくは…
http://www6.ocn.ne.jp/~tide/ibent1.html(PCより)

***9・11関連***
◆こんな本が発売されます。
「戦争中毒--アメリカが軍国主義から脱け出せない本当の理由」
米国で4月に刊行、大反響!
待望の日本語版の翻訳完了! 10月中旬刊行
B5判/72ページ
本体価格1300円(+税)
発行:合同出版/TEL03(3294)3506 FAX03(3294)3509
著:ジョエル・アンドレアス(米国の漫画家・反戦活動家)
監訳:きくちゆみ
戦争中毒の内容は、こちらでご覧下さい(英語/PCより)
http://www.addictedtowar.com/

◆9・11以後。
──テロ後の世界をどう生きるのか