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「A-frame 10th Anniversary②」

2009-12-05 更新
空港で僕らを迎えてくれたのは、僕と一緒に「A-frame」を立ち上げたマンボーの弟のババちゃん&日本人のサリちゃんだ。
2人は最近日本で結婚式を行ったばかり。結婚式には、スリランカから彼らの家族や友人も駆けつけ、まるでリトルスリランカのようなパーティーだった。
しかも、新郎自ら裸になってファイヤーダンス!?を披露したり、会場内で花火をやったりと、エンターテイメント満載で、招かれた人達は目を丸くして楽しんでいた。

余談だけど、スリランカ人が日本のビザを取るのはかなり困難...。裏舞台ではそれなりの苦労があったと思う。余談ついでにもう一つ。実はこの2人がBCMの海外波情報(スリランカ)を定期的に提供しているのだ。

コロンボ空港からヒッカドゥワまでは約2時間半。楽しい会話で「あっ!」と言う間に到着。17人のメンバーは、各々の部屋に案内されると翌朝の波乗りに夢を膨らませながら早々と就寝した。

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翌朝は日の出と共に目を覚まし、部屋から見えるヒッカドゥワのメインポイントをチェックする。肩位のサイズはあるが、サイドショアが強くてジャンクなコンディション...。
アーリーシーズンは雨季のような天気がたまに戻ってくる。早速ババちゃんに「他のポイントに行きたい!」と告げて車の手配を済ませると、南にあるメリッサポイントへと向かった。

メリッサポイントに着くと、面は綺麗だが、サイズが小さくブレイクも良くないので、近くのウェリガマビーチに移動。このポイントは日本のプロロングボーダー達に乗りやすいと大人気だ。
ポイントの目の前にはレストランがあってサーフィンをしない人もゆっくりくつろげる。

この日の波は肩位のサイズで、無風。海パン&ラッシュで海に飛び込むと、そこは南国の海!
これだけでも「来て良かった~!」って気分になる。広いビーチには、僕ら以外ほとんどサーファーはいない。波はトロくて、なんでもありの波。初心者の人も含め、みんな自分の波を見つけて思い思いのライドを日が暮れるまで楽しんだ。
僕の娘は砂遊びと動物探しに夢中。ビーチに生えている木と木の間を走り回るリスやトカゲを見つけては指を指して喜んでいた。

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ヒッカドゥワに戻ると、久しぶりに会うローカルたちが「A-frame10歳おめでとう!」と次々に挨拶に来てくれた。懐かしい顔ぶれに囲まれ、僕は昔にタイムスリップしたような感覚になっていた...。
楽しいこと、辛いこと、色んな出来事を共有した仲間達。彼らの協力無しでは「A-frame」は完成しなかっただろう。

この10年の間には、スマトラ沖の津波も経験している。ショップの中はメチャクチャになり、お客さんの足は遠のいた。そんな時でも、彼らはめげずに再建をヘルプしてくれた。東側にあるアルガンベイは土地ごとえぐられてしまったが、みんなの協力で建て直した。
日本からも沢山の応援が届いた。お金を募金してくれた人、自ら現地に出向いて救援を行った人、サーフボードを現地の人に寄付してくれた人、本当に多くの人が力を合わせて復活したのだ。

そして、数年前にはJPSA(日本プロサーフィン連盟)の大会が開催されるまでになったが、数年後にスリランカ北部での内戦が激化して、その大会も姿を消した...。
今年は80年代から続いたその内戦もようやく終わった。スリランカの人たちは歓喜に酔いしれ、これからは良い時代になると信じている。

話が脱線してしまったけど、今回のメンバーの中には数回スリランカに来ている仲間もいて、彼らもローカルとの再会を喜んでいる。そして、日が落ちればパーティタイムとなり、ビールにアラック(椰子の焼酎)と酒盛りが始まる。パーティは夜中まで続いた...。

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苦労があったからこそ、深まる絆がある。ハルさんとスリランカの人達の関係は、そんな絆で結ばれた家族のようなものなのかも知れません。
次回も続くスリランカでのストーリーをお楽しみに!

ちなみに、ハルさんの話にあった通り、BCMの『海外波情報』ではスリランカの波情報を毎週更新中!
現在はメインシーズンのヒッカドゥワの情報をお伝えしているので、ぜひ参考にしてみて下さい!

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