ウィメンズQS6,000『Paul Mitchell Supergirl Pro』 カリッサが初優勝!
2018-07-30 更新
真夏の祭典、カリフォルニア・ハンティントンビーチを舞台とした『Vans US Open of Surfing』の前哨戦、ウィメンズQS6,000『Paul Mitchell Supergirl Pro』が今年もオーシャンサイドピアで開催され、現地時間7月29日に終了。
ハンティントンビーチに似たこのブレイクでの戦いはウォームアップに最適とあり、トップ17の多くが参加。
QFに残った8名の内、5名がそのメンバー、ファイナルにもカリッサ・ムーア(HAW)、今シーズン注目のルーキー、キャロライン・マークス(USA)が残り、クロスゲームの末にカリッサが優勝。
毎年のようにCTでタイトル争いをしているカリッサはQSの出場回数がトップ17の中でも少なく、年に平均1イベントの参加のみ。
2014年『Hurley Australian Open』以来のQS優勝、『Paul Mitchell Supergirl Pro』は初優勝。
今イベントはアメコミのヒーロー、スーパーマンを意識しており、コンテストジャージには大きな「S」がデザインされ、表彰台では赤いマント(ケープ)が与えられます。
アメリカらしい趣向にカリッサもご満悦の様子でした。
「初めてケープを手に入れて興奮しているわ。今シーズン初の優勝は素晴らしい気分ね。とても大きな自信になるし、複雑だった気持ちがこの優勝で楽になった。このイベントでは今シーズンの中でも少し楽しく戦えたの。ヒートを勝ち続けていくのが気持ち良く、集中して出来たわ。そして、コンペティションを楽しんだ。コンディションが厳しくなってもゲームの一部と受け入れてパフォーマンスしたわ」
イベント期間中はサイズダウン傾向となり、ファイナルデイは公式2-3ftレンジ。
風の影響こそ少なかったものの、波数が非常に少なく、ファイナルはリスタートされたほどでした。
CTでは誰よりもパワフルなライディングが武器のカリッサですが、ハンティントンビーチに似たオーシャンサイドの波質はアウトのファーストセクションの後に厚くなるため、パンピングでインサイドに繋ぐ独特の技が必要。
それも含めてスモールなビーチブレイクで器用なライディングを披露してスコアを稼いでいました。
R4ではコートニー・コンローグ(USA)、R5ではブロンテ・マコーレー(AUS)、QFではジョアン・ディファイ(FRA)、SFでは2013年のイベントチャンピオンで毎年上位に入っているマリア・マニュエル(HAW)と対戦。
特にマリアとは僅か0.23のクロスゲームと運も味方につけていたカリッサ。
「キャロラインはイベントを通して目立っていたし、ジャッジが彼女を評価していたのも知っていたから、厳しいファイナルになると予想していたわ。自分の出来ることをやっただけ。あとは海が味方になってくれれば良いと思っていたの。勝負の鍵は集中して自分自身が何をするべきかを知ることだった」
2015年に3度目のワールドタイトルを獲得してからスローダウン。
特に今シーズンは5位が最高位と彼女らしくない成績で現在のランキングは6位。
キャリア最悪のシーズンを送っていますが、今回の優勝がターニングポイントになる可能性も十分にありそうです。
今シーズン、ウィメンズでは唯一のCTルーキー。
更に16歳という年齢とアメリカ人では久々の大物ということで非常に注目されているキャロライン・マークス(USA・写真上)
CTではベルズで3位、その他のイベントもコンスタントに上位に入り、ランキング7位。
そして、QSでは6,000ですでに2勝。今回の2位で22,000ポイントとカレントリーダーの座を固めただけではなく、歴史に残る結果を残しています。
「私には素晴らしい家族の支えとコーチがいるわ。更にとても良いサーフボードを手に入れて楽しんでいる。まだ若いということが重要で、ベストなサーフィンをするだけでプレッシャーは無いわ。私はコンペティションが大好きだから、今年は本当に楽しい。ファイナルは僅差で、運に左右された。自分自身のサーフィンには満足したし、この自信を来週に繋げたい」
今イベントでは2014年の初参加の時に37位だったキャロライン。
一昨年5位、昨年3位、そして今年は2位と確実に成績を伸ばしています。
「カリッサとのヒートは素晴らしかった。J-Bayでも彼女と一緒だったし、私の憧れの人よ。でも、今は彼女を倒そうとしている。なんか変な気分ね。とても面白いイベントだった。彼女と最後に対戦出来て最高だったわ」
このイベントの翌日、現地時間7月30日にはウィメンズCT第7戦並びにQS10,000『Vans US Open of Surfing』がハンティントンビーチで開幕します。
QS10,000には日本から安室丈、大原洋人、新井洋人、五十嵐カノア。
和井田理央も参加。
ディフェンディングチャンピオンのカノアはアメリカメディアも大いに注目しています。
『US Open』直前!五十嵐カノア インタビュー
なお、ジュニアはすでに開幕して安室丈、上山キアヌ久里朱がQF進出を決めています。
『Paul Mitchell Supergirl Pro』結果
1位 カリッサ・ムーア(HAW)
2位 キャロライン・マークス(USA)
3位 マリア・マニュエル(HAW)、ココ・ホー(HAW)
>WSL公式サイト
※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。