ノースショアのコンテストシーズン到来!『HIC Pro』を制したのは?
2018-11-02 更新
ハレイワ、サンセットビーチ、パイプラインで構成されるトリプルクラウンの前哨戦、QS3,000『HIC Pro』がサンセットビーチで開催され、現地時間10月31日に終了。
今年は生死を彷徨うワイプアウトから長いリハビリ生活を経て見事に復活したダスティ・ペイン(HAW)がイベント前半の主人公でしたが、QFで残念ながら敗退。
南アフリカの選手が2名もファイナルに残る珍しいクライマックスとなり、最後はハワイアンのキロン・ジャボール(写真下)が8.00を含むトータル14.00で優勝。
QS初優勝を決めてトリプルクラウンの出場権も獲得しました!
「全てのサーファーがイベントを通して凄いサーフィンをしていた。彼らと本当に楽しくサーフィンが出来たよ。特にファイナルを戦ったオニールはパワフルなサーフィンで全てのヒートでハイスコアを出していたよね」
昨年はジークことエゼキエル・ラウが優勝。1984年からの古い歴史を振り返ってもこのイベントは圧倒的にハワイアンが強いのが特徴。
公式6-8ftレンジのサンセットビーチらしい波に恵まれたファイナルデイ。
ファイナルではローシードでR1から出場していたタヒチのオニール・マシンと接戦。最大のセットを掴んだキロンは大きなラインを描き、バックアップも揃えることに成功。
2013年のサンセットビーチ、『Vans World Cup』で驚くべきバレルをメイクして10ポイントライドを披露していた南アフリカのビューリック・デ・ヴァリス、同じ南アフリカのスレード・プレストウィッチは僅か一本の波しか乗れることが出来ず、逆転のチャンスはありませんでした。
「ファイナルは本当に厳しい戦いで、ヒート前半はお互いをプッシュし合っていた。波は下がる一方の中、誰もが大きなセットが入ると分からず、何本かのセットを逃してしまった。しかし、その予想外に入った波がヒートのベストになったのさ。オニールは唯一2本の波に乗っていたので、自分はもう一本必要だった。幸運にも母なる自然が自分の元にセットを与えてくれ、逆転出来たんだ」
年初の『Volcom Pipe Pro』から始まり、オーストラリアレッグ、南アフリカレッグ、カリフォルニア、ヨーロッパ。日本での『Ichinomiya Chiba Open』にも参加とフルでQSを回っているキロン。
今回の優勝でもランキングは55位ですが、トリプルクラウンの結果次第ではクオリファイのチャンスがまだ残されています。
「すぐ側で育ったサンセットでの優勝は自分にとって特別さ。’HIC Pro’で優勝することも夢だったよ。このタイトルを獲得したなんて嘘みたいだね。トリプルクラウンに参加出来ることにもストークしているし、自信を持って戦うよ」
2012年から毎年トリプルクラウンに参加しているキロン。
昨年も『HIC Pro』の結果(ハワイアンの上位9名がトリプルクラウンに参加出来る)によって出場、ハレイワで9位、サンセットビーチで33位とキャリア最高の結果を残していました。
惜しくも2位になったオニール(写真上)は今回の結果によってハワイ・タヒチのQSのリージョナルタイトルを獲得。
ジョシュア・モニーツがR4で敗退、マウイ島のイアン・ジャンティと最後に争い、ファイナルに残ったオニールがポイントを上回り、2019年前半のQSのハイグレード出場権を獲得。
更に世界を回るために『Vans』から奨学金を受取りました。
「とても興奮しているよ。自分にとって厳しい一年だった。リージョナルの4つのコンテストだけ参加し、そこで優勝することが目標だったよ。だから達成してトロフィーを受取り、本当に嬉しいね。2019年は良い年になると思う。QSの6,000、10,000でベストを尽くす。’Vans’のサポートに感謝するよ」
なお、今イベントには日本人選手が参加。
仲村拓久未、新井洋人はR2、稲葉玲王、大原洋人はR3で敗退。
QSランキング36位の大原洋人、キロン同様にトリプルクラウンの結果次第ではクオリファイの可能性があります。
2018年『Vans Triple Crown of Surfing』
スケジュールは以下の通り。
■11月12日〜24日
開催場所・ハレイワ アリイビーチパーク
『Hawaiian Pro』
■11月25日〜12月6日
開催場所・サンセットビーチ
『Vans World Cup』
■12月8日〜20日
開催場所・パイプライン/バックドア
『Billabong Pipe Masters』
『HIC Pro』結果
1位 キロン・ジャボール(HAW)
2位 オニール・マシン(PYF)
3位 ビューリック・デ・ヴァリス(ZAF)
4位 スレード・プレストウィッチ(ZAF)
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