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「加藤嵐、JPSAグラチャン3連覇」- F+(エフプラス)

2018-11-26 更新
Text by つのだゆき / Photo by snowy

エフプラス


JPSA最終戦も2度目にしてようやく終わり、スーパーコーチとしては、ひとつはタイトル確保で、よかったかな。本当は野呂玲花とダブルで男女完全制覇が美しかったんだけど、玲花10ポイント足りず。10ポイントってねぇ……前半トップシードだったらとれたって話だわね。
まぁ、コンディションに恵まれずに最終戦は途中で延期になり、女子はセミから先が延期され、そのセミに勝てばグラチャンみたいな感じだったんだけど、この仕切り直しが裏目に出たかね。でも何があっても勝つ人は勝つので、玲花が弱かったってことなんだと思う。

メンズは加藤嵐3連覇、辻裕次郎2位のワンツーフィニッシュ。やるな、ゆきさん。
この1位2位の差はオールラウンドかそうでないか、だけかな。裕次郎は不得意なビーチブレイクを来年までに攻略しなくてはならない。まぁ、レイトエントリーがなければ苦労なく取れたんだろうけど。
嵐は始めから3連覇を狙っていったわけじゃなくて、今シーズンは海外メインの予定だった。しかし、その海外でアホなことばかり繰り返したので、コーチがシーズン半ばで強制的に方針変更した。ま、今シーズン何もないのはいやだし、3連覇が取れるものなら取っておけ、と思ったからだ。だって、もう一度トライしたら3年かかるわけで、その2/3はできてるわけだから、ほかで結果が出ないなら狙ったほうがいい。だから、実質後半の勝負だった。最終的には嵐と裕次郎と河谷佐助の争いで、嵐と佐助のQF直接対決を嵐が征し、裕次郎が同じQFで大野修聖に敗れたことで決まった。
嵐の大事なQFは、今年まったくできなかったことが、初めてできたヒートだった。先行してヒートの主導権を序盤に握る、中盤から突き放す。今年何度言ってもできなかったこのことが、年間で一番大事なヒートでできたのは、さすがのグラチャン2連覇かな、と思った。しかし思ったとたんにSFで今年の悪いところが全部出た。世の中バランスだ。

結果はこういう風にランキングや成績で出てしまうんだけど、コーチとして私が目指しているのは、上達。昨年よりうまくなってるかどうか、だけだ。それがたとえ結果に出なくても、上達していればそれでいい。だから時折昨年のビデオとかを見て、へったくそだなぁ、今ならここのラインはこうだな、とか思えればそれでいいと思っている。結果というのは、上達さえしていればいつかついてくるものだ。

今コンスタントに見ているプロは加藤嵐、辻裕次郎、渡辺寛、野呂玲花と海利だけど、みんな少しはうまくなってると思う。どうやったらこいつをうまくすることができるのか、手を変え品を変え、私の手のひらの上でどう思い通りに踊らせるかを日々考えている。だからメソッドは一人ひとりまったく違う。レベルや性格、体格、体力を完璧に把握して、だましだましパーツを組み立てる。コーチ業は知識と分析力、何が違うかを見分ける目、コミュニケーション能力と心理学と想像力の集大成だ。100怒って1ほめて、パワハラ上等だけど、結果が出ればコーチ冥利に尽きる。ま、やったのは本人ですけどね。
だから嵐が表彰式のあとに「ユキさん、これ、」といってトロフィーを私に手渡したとき、素直にうれしかったし、それはずっしりと重かった。
で、その帰り道、私が後部座席でシートベルトをしていなかったために、運転手のグラチャン3連覇は1点取られた。すまないねぇ、苦労をかけて(笑)。
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