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『World Junior Championships』は17歳のブラジリアンが完全制覇!

2018-12-09 更新
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PHOTO:© WSL/Barripp

BCM海外波情報でもお馴染みの台湾。
一年を通して温暖な気候とワールドクラスのスポットが点在するこの国で特にコンスタントな台東の「Jinzun-Harbor」(金樽漁港)
数年前からWSLのQSの開催地として選ばれ、2017年からはロングボードのワールドチャンピオンを決めるイベントも開催。
今年はQSの代わりにロングボードのワールドチャンピオンとジュニアのワールドチャンピオンを決めるイベントが同時期に行われるWSL初の試みの舞台に選ばれました。

ロングボードのワールドチャンピオンを決める『Taiwan Open World Longboard Champs』
は11月26日から一週間に渡って行われ、スティーブン・ソーヤー(ZAF)、ウィメンズはレイチェル・ティリー(USA)が優勝。共に新しいワールドチャンピオンが誕生。

その翌日からオセアニア、アフリカ、ハワイ・タヒチ、ヨーロッパ、アジア、北米、南米と7つのリージョナル、18歳以下の世界一を決める『World Junior Championships』が行われ、激しいバトルの末に現地時間12月9日に決着がつき、南米リージョナル代表、ブラジリアンのマテュース・ハーディが圧倒的な強さで初のタイトルを獲得しました!

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PHOTO:© WSL/Hain

「この数週間は自分の人生で最高の期間だった。台湾に来てすぐにこの場所が気に入ったよ。波も人も良い美しい場所。絶対にまた来るよ。ファイナルの前、友人と優勝するには今までのベストを出すしかないと話していたんだ。エアーには最高のコンディションだったから飛んだのさ。優勝出来てストークしているよ」

このイベントが開催される直前、オアフ島・ノースショアにいたマテュースはジョエル・パーキンソン(AUS)が優勝したトリプルクラウン初戦『Hawaiian Pro』で17歳にしてファイナル進出の2位。
しかし、そのままハワイに留まらず、ワールドジュニアのワイルドカードを得て快進撃を続けていました。

QFから始まったファイナルデイは公式3-4ftレンジ。北東の季節風が強まる傾向となり、難しいコンディション。
それでも世界トップのジュニアはこのパワフルなブレイクで信じられないようなパフォーマンスを披露。
マテュースはQFで西優司、SFで和井田理央とアジアリージョナル代表の二人を容赦なく倒してファイナルでは北米リージョナル代表のイーサン・オズボーンを相手に「スピード・パワー・フロー」の三拍子揃ったレールワーク、2つのエアーリバースで9.77をスコア。8.60のバックアップを揃えてイーサンをコンビネーションに追い込んで圧勝。

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PHOTO:© WSL/Hain

「2週間前はハワイにいたんだ。WSLのおかげで幸運にもワイルドカードを得てここに来ることが出来たのさ。自分のヒーローであるエイドリアーノ、ガブリエルのように有名になりたいとずっと願っていたんだ。彼らと肩を並べることが出来たなんて凄いよね。彼らが与えてくれたインスピレーションのおかげでこの場所に立つことが出来たよ」

ブラジルが生んだ二人のワールドチャンピオン、ガブリエル・メディナ、エイドリアーノ・デ・ソウザ。
彼らもまたこのワールドジュニアのタイトルを獲得しており、マテュースにとって今回の優勝は大きな夢に向かっての一歩。
「Quiksilver」チームに入ったばかりの彼はQSでも活躍してランキング18位。
ハワイ、台湾と2イベントのサーフィンを見てもCTに入るのは時間の問題と言えそうです。

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PHOTO:© WSL/Barripp

昨年は安室丈が2位、西優司、川合美乃里が3位とアジアリージョナル代表が活躍。
安室丈、川合美乃里に関しては日本人記録を更新。
今年はファイナルこそ逃したものの、和井田理央(写真上)が3位。西優司、野中美波が5位とまずまずの結果を残していました。

「本気で優勝を狙っていたんだけど、3位という結果も素晴らしい。ワールドジュニアでインドネシア人として最高の結果を残せたことは本当に特別さ。台湾は大好きだよ。自分にとって特別な場所。将来、また戦うために戻ってきたいね」

2017年はQSでアジアリージョナルのチャンピオンとなり、2018年はハイグレードのシード権を利用して『Ichinomiya Chiba Open』、『Vans US Open of Surfing』などにも参加していた和井田理央でしたが、思うような結果を残せずにランキング143位。
しかし、確実にサーフィンは進化しており、特にQFで見せたエアーリバースからの流れるような動きは早くも来年の活躍を期待させる一本でした。

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PHOTO:© WSL/Barripp

ウィメンズはキラ・ピンカートン(USA)がケアラ・トモダ・バナート(HAW)との終了間際のクロスゲームを制して優勝。
2018年、2度の優勝を重ねて北米のリージョナルチャンピオンでもある彼女はまだ16歳。
2016年からはQSも本格的にフォローして今シーズンはカリフォルニアで開催された1,000『Pismo Beach Open』で優勝。
QSランキング28位はフィニッシュしています。

「これは現実なの?本当に信じられないわ。優勝を目標にこのイベントを戦ったから、達成出来て誇りに思う。今日は勝てると思えない時があったほどクロスゲームが多く、激しい一日だった。台湾では素晴らしい毎日を過ごしたわ。美しい海岸線、波は良いし、私のホームのサンクレメンテにも似ているの」

ワールドジュニアが終了してWSLのイベントはトリプルクラウン並びにCT最終戦『Billabong Pipe Masters』のみ。
すでにウェイティングピリオドに入り、コンディションが整うのを待つばかりです。

『World Junior Championships』結果
1位 マテュース・ハーディ(BRA)
2位 イーサン・オズボーン(USA) 
3位 サミュエル・プーポ(BRA)、和井田理央(IND)

ウィメンズ
1位 キラ・ピンカートン(USA)
2位 ケアラ・トモダ・バナート(HAW)
3位 サマンサ・シブレー(USA)、ザーリ・ケリー(AUS)

WSL公式サイト

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