CT第2戦『Rip Curl Pro Bells Beach』開幕!
2019-04-19 更新
PHOTO: © WSL/Dunbar
今年2月に到来したサイクロン「Oma」の影響で地形が崩れたスナッパーロックスに変わり、サブ会場のデュランバーで全てのヒートが進行したCT開幕戦『Quiksilver Pro Gold Coast』&『Boost Mobile Pro』
第2戦は同じオーストラリアでもゴールドコーストとは全く違う雰囲気のビクトリア州、ベルズが舞台の『Rip Curl Pro Bells Beach』
50年以上の歴史を誇るこのイベントも今年は異例のシーズンになりそう...。
現地時間4月18日に迎えたコンテスト初日は素晴らしいラインナップとは程遠い公式3-4ftレンジのオンショア、東側のウィンキーポップで午後からスタートしてメンズのR1の9ヒートが進行。
開幕戦と同じくQSのような勝負になっていました。
PHOTO: © WSL
開幕戦で優勝したイタロ・フェレイラ(BRA)を始め、コロへ・アンディーノ(USA)、ジョーディ・スミス(ZAF)、コナー・コフィン(USA)、セス・モニーツ(HAW)、ガブリエル・メディナ(BRA)とトップ6は全てラウンドアップ。
開幕戦でしくじったケリー・スレーター(USA)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)もR2行きを免れています。
初日のハイスコア並びにハイエストヒートスコアはフィリッペ・トレド(BRA)
ケリーとリプレイスメントのザビエル・ハクスタブル(AUS)を相手に序盤からスコアを重ねて主導権を握っていたフィリッペ。
後半にはこの日のウィンキーポップで’お手本’とも言えるターンとエアリアルのコンビネーションで7.60と8.27を重ね、トータル15.87で圧勝。
「オンショアが少し吹いているけど、面白い波だったよ。2番目のセットのように良い波さえ選べばクリーンなフェイスで良いレールターンとエアーが可能。自分にピッタリの波だったね。今日は娘が絵を描いてくれたサーフボードに乗っているんだ。娘と一緒にいるみたいで最高だったさ」
開幕戦ではR4でジョン・ジョン・フローレンス(HAW)に僅差で敗退して9位でフィニッシュしていたフィリッペ。
常に側で寄り添う愛娘を含む家族と共にたった一つのワールドタイトルを追い求め、今年もアグレッシブなライディングでファンを楽しませてくれるでしょう。
PHOTO: © WSL/Dunbar
2009年にワイルドカードながらファイナル進出を果たしたロボことアダム・ロバートソンを始め、ベルズではワイルドカードが度々トップ34の脅威になります。
初日はトライアルで優勝してワイルドカードを得たジェイコブ・ウィルコック(AUS)が1位通過でジュリアンを従えてR1を通過。
ヒートではバックサイドでバーディカルなリップを繰り返して後半に3位から一気にトップにジャンプアップ。
ジュリアンもR3で敗退した開幕戦の穴を埋めるようにレイバックにテールハイ・エアーリバースとR1から攻めのサーフィンを見せていました。
「この数日間、波は小さいよね。だから、トライアルでサーフィン出来たことは自分にとってアドバンテージだと思っている。ジュリアンは好きなサーファーだし、尊敬もしているよ。そんな彼とヒートを戦えて嬉しかったさ。何年にも渡ってCTイベントのワイルドカードを得てきたけど、今回はいつもよりリラックスしているし、少し違った結果が期待出来そうだよ」
ちなみにジェイコブ、ガブリエルなどメインスポンサーの「Rip Curl」のライダーは今回奇抜なデザインのウェットスーツを着用。
更に昨年のベルズ戦で引退したミック・ファニングもゲストとしてMC席でマイクを握っていました。
PHOTO: © WSL/Dunbar
今年のCTはワールドタイトルレースの他に東京2020オリンピックに向けて各国代表争いも注目を集めることになりそう。
ブラジル、オーストラリア、アメリカ代表が熾烈な代表争いになることが予想されている一方、日本の五十嵐カノア、南アフリカのジョーディ・スミスはトップ10に入れば自動的に代表に選ばれることになります。
開幕戦で3位に入っていたジョーディは今回も良いリズムでR1をクリア。エイドリアン・バッカン、ジャック・フリーストーンと2名のオージーを相手にスコアを重ねていました。
「難しい波だったよ。バンピーで波を選ぶのも大変だった。平均的なスコアしか出せなかったし、勝てたのはラッキーだと思っているよ。ツアーの中でお気に入りの一つであるベルズに帰ってこれて嬉しいね。気温、水温が低く、全てがライトのポイントブレイク。この場所のリラックスした雰囲気も含め、J-Bayを彷彿させて落ち着くんだ。今年は今までで最も活気づいている。楽しくて仕方ないんだ。そして、サーフィンを愛している」
2017年に南アフリカ人として初めてベルズのタイトルを獲得したジョーディ。
イベント開催中にクラシカルなベルズ・ボウルズが姿を現すことがあれば2度目のタイトル獲得のチャンスも広がるでしょう。
R1の残りヒートにはジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、五十嵐カノア(JPN)など。
ネクストコールは現地時間4月19日の6時45分(日本時間の同日5時45分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南西〜西南西ウネリが続くものの、オンショアの予報。
今後も大きな期待は出来ない予報のため、コンディションが悪くても進行する可能性があります。
朝のファーストコールは要チェックでしょう。
WSL公式サイト
⇒「コンテストリポート」一覧へ
※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。