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CT第3戦『Corona Bali Protected』開幕!和井田理央がガブリエルを倒す!

2019-05-13 更新
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和井田理央
PHOTO: © WSL/Dunbar

今年はオーストラリアレッグのベルズとマーガレットリバーの間に挟まれたバリ島「クラマス」でのイベント。
CT第3戦『Corona Bali Protected』がウェイティングピリオド初日の現地時間5月13日に開幕してメンズ、ウィメンズ共にR1が終了。
公式3-4ftレンジ。この時期のクラマスは日中にオンショアが入ってしまう日が多いのですが、初日はお昼頃までグラッシー、午後まで風の影響少なく、一気に18ヒートが進行していました。

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PHOTO: © WSL/Miers

この日一番の話題はローカルワイルドカードの和井田理央の活躍。
ガブリエル・メディナ(BRA)、ルーキーのデイヴィッド・シルヴァ(BRA)を相手にじっくりと波を待ったセットでパワフルなターンをバリエーションを入れてメイク、5.67をスコアして3.93のバックアップも重ねて見事に1位通過。

ビーチに集まったローカルの応援団も大いに盛り上がり、MC席にいたバリ島のレジェンド、リザール・タンジュンも今のインドネシア人で一番の有望な選手と絶賛、R1の勝利にも興奮していました。

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和井田理央のサーフボードに記された言葉

息をする、リラックスする、スピード、レイバック、膝を曲げるなどヒート中に心がけることをサーフボードにマジックで記載していた和井田理央。
インタビューでは、「とても嬉しいね。このワイルドカードのチャンスを与えてくれたWSLに感謝したい」と話し、リザールなどサポートしてくれた人に感謝の言葉を述べた後、このサーフボードの意味を聞かれると緊張してしまったのか、言葉に詰まってしまう場面も...。

インドネシア人の父と日本人の母を持つハーフの和井田理央は現在19歳。
直前に開催されたQS3,000『Krui Pro』で25位に入り、QSランキング135位とインドネシア人ではオニー・アンワーを上回るトップでローカルワイルドカードを獲得。
国籍の問題で決して恵まれた環境とは言えませんが、まずは夢の舞台であるCT初参加のチャンスを与えられ、しっかりとものにする実力を見せていました。






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フィリッペ・トレド(BRA)
PHOTO: © WSL/Dunbar

初日のハイエストスコアはフィリッペ・トレド(BRA)の9.00。
彼の武器であるレールワークとテクニカルなエアリアルの組み合わせでルーキーのピーターソン・クリサント(BRA)、ベルズに続きワイルドカードを得たジェイコブ・ウィルコック(AUS)を圧倒してR3進出。

「あの動きをしてから着地まで決めるのは相当のトレーニングが必要なんだ。子供の頃からエアーが得意のサーファーを見て育ち、多くのトリッキーな技を持つ兄と共にサーフィンしてきたのさ。多くのインスピレーションを得て積み重ねてきたからこそ、あの着地があるんだよ。ビッグカーブとエアーや、ターンとバレルの組み合わせが大好きなんだ。それがクラマスには合うね。あのセクションを見つけ、エアー出来たことに興奮している」



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五十嵐カノア
PHOTO: © WSL/Miers

昨年、信じられないようなエアーとカービングの組み合わせで圧勝したイタロ・フェレイラ(BRA)を見ても分かる通り、ここクラマスで勝つにはバリエーションが必要。
そして、サイズが上がれば極上のバレルも出現するため、オールラウンドの才能が求められるのです。

その他、ベルズで初優勝してカレントリーダーの座を手に入れたジョン・ジョン・フローレンス(HAW)を始め、イタロ、2013年、2018年と2大会連続でファイナル進出のミシェル・ボウレズ(PYF)、ジョーディ・スミス(ZAF)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、ヤゴ・ドラ(BRA)、コナー・コフィン(USA)、ケリー・スレーター(USA)、リカルド・クリスティ(NZL)、マイキー・ライト(AUS)、マイケル・ロドリゲス(BRA)、ジャドソン・アンドレ(BRA)、ジャック・フリーストーン(AUS)、カイオ・イベリ(BRA)、オーウェン・ライト(AUS)、ジェレミー・フローレス(FRA)、コロへ・アンディーノ(USA)、ウェイド・カーマイケル(AUS)、ジョアン・ドゥルー(FRA)がR3進出。

五十嵐カノア(JPN)は僅か1本しか乗れず、3位でR2行きを強いられています。

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ステファニー・ギルモア
PHOTO: © WSL/Dunbar

ウィメンズはルーキーのブリッサ・ヘネシー(CRC)が7.23のハイエストスコアを出してカリッサ・ムーア(HAW)を3位に追いやり、キーリー・アンドリュー(AUS)と共にラウンドアップ。
その他、エアーリバースをメイクしたサリー・フィッツギボンズ(AUS)、カレントリーダーのキャロライン・マークス(USA)、ステファニー・ギルモア(AUS)、ジョアン・ディファイ(FRA)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、ココ・ホー(HAW)、ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)、レイキー・ピーターソン(USA)、マリア・マニュエル(HAW)、ブロンテ・マコーレー(AUS)がR3進出。

ベルズで優勝したコートニー・コンローグ(USA)はクロスゲームの末に敗退してR2へ。

ウィメンズのインドネシア人では初のCT出場となったカイラニ・ジョンソンとのヒートに重なったステファニーは、「WSLがQSでトップのインドネシア人にワイルドカードを与えたのは本当に素晴らしいと思う。それはサーフィンがポピュラーではない地域での決意を本気で示している。昨日の’Rising Tides’のイベント(インドネシアの女性のためにサーフィンを教えるイベント)でもそれは分かったわ。参加していたインドネシアの若い子はみんな上手かったけど、中でもカイラニは群を抜いていた。だから、彼女とヒートで対戦したことは本当に特別よ。ヒート前の彼女はとても緊張していたみたいだったから、一緒にパドルアウトした時に笑顔で’私たちだけでクラマスを独占出来るのよ。楽しもう!’と話しかけたのよ。アウトに出てから彼女は真っ先にピークに向かい、プライオリティを取りに行ったわ。実は彼女はハングリーだった。決して過小評価をしてはいけないし、完成したサーファーなの。このレベルで戦う彼女を見ることは本当に素晴らしいわ」と勝利後にコメント。

和井田理央の勝利を見ても分かる通り、インドネシアのサーファーは決して侮れないレベル。
次のR2でカイラニはカリッサ、ペイジ・ハレブ(NZ)と対戦します。

ネクストコールは現地時間5月14日朝6時(日本時間の同日7時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南西ウネリが強まり、朝の内は風も弱い予報。

WSL公式サイト


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