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CT第5戦『Oi Rio Pro』開幕!

2019-06-21 更新
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ガブリエル・メディナ
PHOTO: © WSL/Diz

バリ島を挟んだオーストラリアレッグを終えたツアー一行は数週間の休暇の後、次の目的地である南米・ブラジルへ。

現地時間6月20日、ウェイティングピリオド初日にCT第5戦『Oi Rio Pro』が開幕してメンズ・ウィメンズ共にR1(Seeding Round)が終了。
メイン会場のリオデジャネイロのサクアレマ「Itauna」は公式3-5ftレンジ。リーフ混じりのビーチブレイクでレフトが良く、エアーよりもマニューバーがメイン。
何千人ものファンの前で朝から夕方までフルに行われ、メンズでは約3分の1を占める自国ブラジルの選手が好調なスタート。
昨年、唯一の10ポイントを出すなど圧倒的な強さでツアー通算6勝目を決めたフィリッペ・トレドを始め、ガブリエル・メディナ、ヤゴ・ドラ、イタロ・フェレイラ、ウィリアン・カルドソが1位通過。
特にヤゴはパワフルなテールスライドを交えたエアー抜きのライディングで唯一の9ポイントをマーク。
怪我で開幕戦から欠場が続いていたエイドリアーノ・デ・ソウザが久々に元気な姿を見せ、共にラウンドアップを決めたことで最も注目されたヒートになっていました。

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仲間と復帰後初勝利を喜ぶエイドリアーノ
PHOTO: © WSL/Poullenot

開幕戦から4戦連続でライトの波がメインだったため、「Itauna」のレフトの波はグーフィーフッターにとって気持ちを切り替える意味でも特別だったようです。
昨年2度目のワールドタイトルを獲得したガブリエルは数少ないエアーセクションを見つけて完璧にメイク。ギャラリーを熱狂させ、エイドリアン・バッカン、ソリ・ベイリーと二人のオージーを圧倒。

「レフトでサーフィンするのは最高だね。ライトばかりのツアーに飽き飽きしていたんだ。本当にツアーではレフトが少ないよ。チョープーはレフトだけど、バレルになる特殊な波でしょ。ハイパフォーマンスのレフトはここサクアレマだけさ。沢山の観客がいる前でサーフィンするのは大好き。この数年、ブラジルのサーフィン人気は凄いんだ。大勢のファンにサポートされ、愛を感じる。とても素晴らしい気分だよ。

意外にもブラジルでの優勝経験がないガブリエル。
異常なまでのファンに囲まれていたエイドリアーノ、フィリッペの過去の優勝シーンを見れば、この国での優勝が特別なものであり、最も手に入れたい勝利でしょう。

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ケリー・スレーター
PHOTO: © WSL/Diz

ブラジリアン以外ではオープニングヒートに登場した五十嵐カノア(JPN)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、セス・モニーツ(HAW)、ミシェル・ボウレズ(PYF)などがラウンドアップ。
4年振りにブラジルのコンテストに戻ったケリー・スレーター(USA)はコロへ・アンディーノ、グリフィン・コラピントの二人のカリフォルニアの若手を相手にラスト1分で貴重なライトの波にテイクオフ。執念のライディングで見事な逆転劇を披露。

「難しい波だったよ。バンピーだし、バックウォッシュも入っていた。カレントと波が逆方向に交わり、アウトのリップと海の全エネルギーがビーチに向かっていた。本当に難しかったね。スープが凄くてセットの1本目に乗ることさえ出来なかったよ。ブラジルに戻ってきたのは良い気分だけど、ちょっと大変かな。とんでもない観客がいる。まあ、それも楽しんでいるけどね」

開幕戦こそ33位の最下位でミスしたものの、その後は5位、3位、9位とまずまずの結果を残して現在ランキング9位のケリー。
ブラジルはタジ・バロウと並ぶ3度の最多優勝記録を持っていますが、それはブラジリアン・ストームが吹き荒れる前の話。
本当の勝負はR3(Round of 32)以降。今のブラジルで勝つには相当のエネルギーが必要と言えます。

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シルヴァナ・リマ
PHOTO: © WSL/Diz

ウィメンズは通算250回目のヒート勝利のカリッサ・ムーア(HAW)、コートニー・コンローグ(USA)が共にパワフルなバックハンドで8ポイントをスコアして圧勝。
その他、カレントリーダーのステファニー・ギルモア(AUS)、キャロライン・マークス(USA)、ココ・ホー(HAW)、レイキー・ピーターソン(USA)などがラウンドアップ。

二人のブラジリアン、シルヴァナ・リマ、タティアナ・ウェストン・ウェブはワンツーフィニッシュで次に進み、完璧にアウェイとなったオージーのサリー・フィッツギボンズをR2(Elimination Round)に追いやっています。

「みんなが見ている前だったので、凄いナーバスになったわ。みんなが’ゴー・シルヴァナ’と叫ぶのを聞いて緊張してソワソワしたし、プレッシャーになった。だから、ヒートでは落ち着いて集中することが重要で、チャンスが訪れたら全力を尽くす必要があったの。1位で通過出来て興奮しているわ。みんなのエネルギーとサポートに感謝する」

今シーズンは怪我で2戦欠場、ランキングも低迷しているシルヴァナ。
ここ数年、リクオリファイのギリギリのラインで争っている彼女にとって転換点にしたい自国でのイベント。
観客のエネルギーを自らのパワーに変え、一つでも勝ちを重ねたいところでしょう。

ネクストコールは現地時間6月21日朝6時30分(日本時間の同日夜6時30分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南部を通過する低気圧の影響で大きな南南西ウネリが入る予報。
朝はオンショアが強く、日中は弱まる傾向となる見込み。
週末ゆっくりとサイズダウンながら十分なウネリが残るようなので、連日イベントは進行することが予想されます。

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