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CT第5戦『Oi Rio Pro』3日目 フィリッペ、カノア、ガブリエルなどがベスト8入り!ジョン・ジョンが負傷...

2019-06-23 更新
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フィリッペ・トレド
PHOTO: © WSL/Poullenot

ウェイティングピリオド初日からノンストップで進行しているブラジル・リオデジャネイロのサクアレマを舞台としたCT第5戦『Oi Rio Pro』

現地時間6月22日にはメイン会場の「Itauna」でウィメンズのR3(Round of 16)、その後バックアップ会場の 「Barrinha」に移動してメンズのR4(Round of 16)が行われ、共にQFを戦うベスト8が決定!
今年のブラジル戦は2つのヒートを同時進行する「オーバーラッピングヒート」を有効活用してワンスウェルで終了させる予定。
ファイナルデイは翌日の日曜日が濃厚。公式2万人以上と異常なまでの観客の数でただでさえ隙間ないビーチが日曜日でどうなってしまうのか?
二人のワールドチャンピオンが誕生したブラジルのサーフィン人気は年々増していると言われていますが、特に今年は加熱している印象です。

メンズの会場となった「Barrinha」はライトのポイントブレイク。
軽くオーバーヘッドはある速めのブレイクはバレルあり、エンドセクションでのエアーもありとクオリティが高く、イベント期間中で最もスコアが出やすくなっていました。

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異常なまでの観客の数
PHOTO: © WSL/Poullenot

R4(Round of 16)のオープニングヒートは、ケリー・スレーター vs フィリッペ・トレド。

バリ島『Corona Bali Protected』のQF以来、シーズン2度目となるスーパーヒートは最初のエクスチェンジからフィリッペがゲットするケリーの目の前でリップ、更にフルローテーションエアをメイクして9.17。ケリーがテイクオフからストールしてバレルイン、難しいセクションを抜けて9.50と期待通りの素晴らしい幕開け。
最後のエクスチェンジもケリー、フィリッペの順にバレルをメイク。割れんばかりの歓声の中、勝利を手に入れたのはフィリッペ。
自国の熱狂的なファンの前で見事にバリ島のリベンジを果たすことに成功しました。

「ケリーとのヒートは素晴らしかったね。最初からハイスコアが出たけど、風が強く、観客の声も大きくてずっとスコアが聞こえなかったんだ。ケリーが必要なスコアも分からなかったよ。ヒート後半、勝つためにバレルに入った。ギリギリのドロップだったけど、辛うじてメイクしてハイスコアを重ねることが出来たんだ。サクアレマで再び最高の結末が訪れるように明日もグッドコンディションになることを願うよ」

昨年、唯一の10ポイントを出してファイナルではディープなバレルをメイク。圧倒的な強さでCT通算6勝目を上げたフィリッペ。
今年も優勝候補の筆頭に変わりはありませんが、次のQFの対戦相手は五十嵐カノア(JPN)

カノアはブラジル戦直前のインタビューで、もし、ブラジルでフィリッペやガブリエルと対戦することになれば自分が最も燃える状況と話していました。
ケリーにでさえブーイングが出るほど完璧なアウェーの立場でカノアがどんな戦略で戦うのかにも注目しましょう。

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ケリー・スレーター
PHOTO: © WSL/Poullenot

4年振りのブラジルで今シーズン2度目の9位になったケリー。
タジ・バロウに並ぶ3度の最多優勝記録を持っているものの、やはり近年のブラジリアンストームの勢力には勝てず...。
それでも’ありとあらゆる理由’で今まで敬遠してきたブラジルに対しての見方が変わったようで、現役最後になるかもしれないこのイベントを好印象で終えたようです。

「自分にとってブラジルは他のどの国にもない存在なんだ。1992年、有名人になり始めの頃にここに来た時はビーチに2万人もの観客がいて10人のガードマンを従えてホテルに行ったほどだった。ブラジル以外ではあり得ないことさ。でも、今日ローカルとサーフィンしていたら、自分なんか注目もされなかったよ。サーフィンの世界で長い間敬遠されてきたブラジルは自分達で作ったルールで成長してきたんだ。それは海の中で感じたね。ラオニ・モンテイロ、レオナルド・ネヴェス(両者ともに元CT選手)のような凄い人達も沢山知っている。彼らと一緒にサーフィンして楽しかったし、いくつかの波も譲ってくれた。本当に楽しかったよ」



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ジョン・ジョン・フローレンス
PHOTO: © WSL/Poullenot

パワフルな「Barrinha」の波で多くのハイパフォーマンスが生まれたこの日でしたが、ウェイド・カーマイケル(AUS)と対戦したジョン・ジョン・フローレンス(HAW)が負傷という心配な出来事も...。
ヒート後半、セクションを見つけたジョン・ジョンはブレイクのタイミングが少し早かったために体だけ勢いよく宙に高々と舞い上がり、後ろに一回転。その際に昨年負傷した右膝に痛みを感じたため、大事をとってヒート終了前に海から上がり、すぐに医者の元へ。とりあえず、今夜様子を見て明日良くなっていればヒートを戦うものの、状態次第では棄権の可能性もあるとのこと。

「最後の波で猛スピードを出してターンをしようと思ったけど、すでにブレイクしていたから飛んでしまったんだ。その時に足の後ろと昨年やった膝を痛めてしまったのさ。違和感と少し痛みがあるよ。今日は本当にパワフルな波で、興奮しながらエアーをやっていた。その興奮を冷ますためにも海から上がって休み、怪我の状態を確かめようと思ったのさ。明日まで様子を見るよ」

今シーズン、怪我から復活したばかりとは思えない勢いで優勝2回に3位が1回、カレントリーダーの座も固めていたジョン・ジョン。
今回の負傷が水を差す原因にならなければ良いですが...。



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シルヴァナ・リマ
PHOTO: © WSL/Poullenot

その他にQFに進んだのはリプレイスメントのフレデリコ・モライス(PRT)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)、コロへ・アンディーノ(USA)、ガブリエル・メディナ(BRA)

ウィメンズはカレントリーダーのステファニー・ギルモア(AUS)を始め、カリッサ・ムーア(HAW)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、コートニー・コンローグ(USA)、レイキー・ピーターソン(USA)とキャロライン・マークス(USA)以外は上位陣が揃ってベスト8入り。
自国ブラジルのシルヴァナ・リマ、タティアナ・ウェストン・ウェブも頼もしいサポーターの力を借りてファイナルデイへ。
リプレイスメントのキーリー・アンドリュー(AUS)もキャロラインを倒す大金星で勝ち上がっています。

ネクストコールは現地時間6月23日朝6時10分(日本時間の同日夜6時10分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南南西ウネリはピークを過ぎるものの、十分なサイズが残り、午後には新しい南ウネリが入る予想。
弱いオフショアからサイド〜オンショアに変わる見込み。
翌日以降、サイズダウンが進む予報のため、この日がファイナルデイになる可能性が高いでしょう。

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