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CT第6戦『Corona Open J-Bay』はガブリエル&カリッサが優勝!

2019-07-20 更新
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PHOTO: © WSL/Sloane

2017年、2018年と2年連続でフィリッペ・トレド(BRA)が圧倒的な強さを見せていた南アフリカの「J-bay」を舞台としたCT第6戦『Corona Open J-Bay』
今年もフィリッペは強かったものの、土壇場でセバスチャン・ズィーツ(HAW)を逆転したQFがピークとなってしまい、SFで勢いがあったイタロ・フェレイラ(BRA)に敗退。
念願のCT初優勝も秒読みか?と言われていたコロへ・アンディーノ(USA)もSFでガブリエル・メディナ(BRA)に僅差で抑えられてしまい、またもや優勝はお預けに...。

ファイナルはガブリエルvsイタロ

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ガブリエル・メディナ
PHOTO: © WSL/Tostee

現地時間7月19日、オフショアが強めながら急激な冷え込みと共に公式4-6ftレンジの新しい南西ウネリが入ったファイナルデイの「J-bay」は期間中で最も良いコンディション。
6本の9ポイントを生み出していました。

「J-bay」では初のグーフィー同士、初のブラジリアン同士のファイナルとなり、凄まじい両者のバックハンド勝負。いきなりイタロが9.10を出すとガブリエルが速いセクションからオープンフェイスに抜けてビッグターンの連続で9.73をスコア。バックアップスコアが上回っていたイタロがリードを握っていたものの、ラスト5分でバレルをメイクしたガブリエルが9.77を重ねて逆転に成功。ウィニングランは見事なスイッチスタンス。パーフェクトに近い19.50という驚異の数字で初の「J-bay」のタイトルを獲得しました。
グーフィーフッターでは1984年のオッキーことマーク・オクルーポ以来の勝利になります。

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イタロ・フェレイラ
PHOTO: © WSL/Tostee

「最高に嬉しい!最も優勝が難しいと言われているこのコンテストだったけど、とても楽しい一週間だったよ。素晴らしい波にも乗れた。でも、結果は期待していなかったんだ。今は優勝出来て本当に嬉しいね」

優勝直後、ラインナップでインタビュアーのストライダー・ヴァシレフスキにマイクを向けられてまずは優勝の気分を答えたガブリエル。
ライアン・カリナン(AUS)とのR4(Round of 16)では、ラスト3分まで僅か3.80ポイントしか持っていなく、追い込まれた状態でしたが、立て続けにスコアをメイクして大逆転。
そのことを聞かれると「決して諦めない。ライアンのヒートでスイッチが入ったのさ。あれは特別だったね。あの後、やってやろう!不可能なことは何もないと思ったんだ。調子が良かったイタロ、フィリッペとの対戦が待っているのも知っていたよ。波を与えてくれた神様に感謝したい。良い仕事が出来て最高さ」

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今季初優勝のガブリエル
PHOTO: © WSL/Tostee

昨年、後半戦で追い上げ、2度目のワールドタイトルを獲得したガブリエル。
今年はすでにクラマスとマーガレットリバーで17位と11戦中、上位9戦のポイントで決まるこのレースに失敗は許されない状況、まだ7位と厳しいポジションですが、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)が右膝の再発で脱落した今、上位陣にとって怖い存在であることは間違いありません。

「イタロを倒せて最高の気分さ。彼は凄いサーフィンをしていた。例え彼をコンボに追い込んでも安心出来ないね。グーフィーフッター同士のファイナルは素晴らしかった。全てのブラジリアンがとても良くやったイベントだし、イタロともファイナルをシェア出来たことは大きな意味がある。このコンテストは特別だし、優勝するのは本当に難しいんだ。タイトル争いに戻れたことよりも、ただベストを尽くしてサーフィンしたい。まだシーズンは長い。まずはこの優勝の喜びを噛み締めたいね」

タイトル争いの行方は?

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五十嵐カノア
PHOTO: © WSL/Sloane

今回の結果によってコロへがトップに立ち、フィリッペが2位、イタロが4位に上昇した一方、ジョン・ジョンは3位に転落。
五十嵐カノア(JPN)の5位は変わらず、6位にジョーディ。ポイント差から7位のガブリエルまでのタイトル争いとなり、8位のケリー・スレーター(USA)は厳しいと予想されます。
昨年、ガブリエルはタヒチ、サーフランチ、最終戦のパイプラインで優勝、後半の5戦中3勝と驚異的な結果を残している一方、フィリッペ、イタロ、カノア、ジョーディは成績に波があったので、今年は安定した結果を重ねることがタイトルの鍵。
ジョン・ジョンを除く6名によるタイトル争い、そして今年は2020年東京オリンピックの選手選考も兼ねているので、例年より2倍楽しみがあると言えます。



ウィメンズはカリッサがJ-bay初優勝!

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カリッサ・ムーア
PHOTO: © WSL/Tostee

カレントリーダーのサリー・フィッツギボンズ(AUS)、ディフェンディングチャンピオンのステファニー・ギルモア(AUS)が共にQFで敗退という波乱が起きた一方、安定したスコアメイク、QFではウィメンズで唯一の9ポイントを出してファイナルまで進んだカリッサ・ムーア(HAW)がレイキー・ピーターソン(USA)を倒して昨年の最終戦以来の優勝、タイトル争いでもサリーを逆転してトップに立ち、4度目のワールドタイトルを目指して残り4戦を戦います。

「数年間イエロージャージを着ていなかったので、特別ね。まだ残りのシーズンにやるべきことは沢山あるわ。でも、楽しみよ!この勝利はサポートしてくれた夫、南アフリカで手助けしてくれたダンカン(スコット)、スポンサーと分かち合いたい。彼らの協力なしで優勝はあり得なかったわ。南アフリカは裏切らなかった。みんなとタイトルを争えて本当に嬉しい。多分、マウイで決まるでしょうね。これ以上良い一日の終わりはないわ」

ウィメンズも熾烈なタイトル争い

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カリッサも今季初優勝
PHOTO: © WSL/Tostee

CT22度目の優勝となったカリッサ。
今シーズンは全てQF以上、開幕戦、ブラジル、そして今回の南アフリカと3度もファイナルに進出しており、2位のサリーとはポイント差以上に有利な展開。
更に次のサーフランチ、最終戦のマウイはディフェンディングチャンピオンでもありますが、サリー、ステファニー、レイキー、キャロライン、コートニーと6位までの選手は全て優勝しており、まだタイトルの行方は分かりません。

「この優勝は特別よ。昨年は早々と負けてしまったから、一周して戻った気持ち。このポジションに戻れて本当に幸せよ。今年は最初からタイトルレースに参加して夢中になってやっているわ。残り全てのイベントもベストを尽くしたい。イエロージャージを着ることが出来るのは本当に嬉しいわ。もちろん、仕事は山積みだけど、一ヶ月の休暇の間、一安心して自信を持っていられるわね」



次のCTはメンズのみでタヒチ・チョープーを舞台とした第7戦『Tahiti Pro Teahupo’o』
8月21日〜9月1日に開催されます。

CT第6戦『Corona Open J-Bay』結果
1位 ガブリエル・メディナ(BRA)
2位 イタロ・フェレイラ(BRA)
3位 コロへ・アンディーノ(USA)、フィリッペ・トレド(BRA)
5位 オーウェン・ライト(AUS)、エイドリアン・バッカン(AUS)、セバスチャン・ズィーツ(HAW)、五十嵐カノア(JPN)

ウィメンズ
1位 カリッサ・ムーア(HAW)
2位 レイキー・ピーターソン(USA)
3位 キャロライン・マークス(USA)、マリア・マニュエル(HAW)
5位 ステファニー・ギルモア(AUS)、ジョアン・ディファイ(FRA)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、コートニー・コンローグ(USA)

2019 Men’s Championship Tour
『Corona Open J-Bay』終了後のランキング
1位 コロへ・アンディーノ(USA) 33,845pt
2位 フィリッペ・トレド(BRA) 33,280pt
3位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 32,425pt
4位 イタロ・フェレイラ(BRA) 29,950pt
5位 五十嵐カノア(JPN) 29,450pt

2019 Women’s Championship Tour
『Corona Open J-Bay』終了後のランキング
1位 カリッサ・ムーア(HAW) 41,175pt
2位 サリー・フィッツギボンズ(AUS) 37,325pt
3位 ステファニー・ギルモア(AUS) 35,065pt
4位 レイキー・ピーターソン(USA) 33,850pt
5位 キャロライン・マークス(USA) 32,135pt

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