都筑有夢路の日本人ウィメンズ初のクオリファイは?ウィメンズQS6,000『Port Stephens Toyota Pro』終了!
2019-11-17 更新
思えば五十嵐カノアが2015年にQSランキング7位になり、2016年のクオリファイを決めた時、日本中のWSLファンが盛り上がっていましたが、当時のカノアはまだ国籍がアメリカで本人もハンティントンビーチの代表としての気持ちが強かったように思われます。
2018年にアメリカ国籍から日本国籍に変更した後も半分はアメリカ、半分は日本という気持ちが捨て切れず、日本で生まれ、日本で育ったサーファーのCT入りは現実的に可能なのか?という疑問を抱いた人も多かったのでは?
特にウィメンズはCTのレベルがステファニー・ギルモア(AUS)の登場以来、著しく上がり、日本人がクオリファイの条件であるQSランキング6位以内に入るのは本当に高い壁だと思われていました。
そして、2019年。
9月にスペインで開催されたQSで最もグレードが高い10,000『ABANCA Galicia Classic Surf Pro』で都筑有夢路が優勝。
2019年から用意された10,000は僅か2戦しかなく、そこで優勝することは直接クオリファイに結び付くことになり、ランキングも一気に48位から8位に上昇。
更に10月に宮崎県のお倉ヶ浜で開催された3,000『White Buffalo Hyuga Pro』でSFまで残った彼女は今シーズン2番目のポイント1,680を加算して5位に浮上していました。
運命の最終戦は11月15日〜17日にオーストラリア・ニューカッスル北部のポートステファンズ「Birubi Beach」で開催され、都筑有夢路はR4で敗退しながらも最も低かった650ポイントが更新されて14,080ポイント。
あとは他選手の結果を待つばかりに...。
PHOTO: © WSL/Masurel
イザベラ・ニコルズが優勝してQSトップに!
南半球のオーストラリアは日本と季節が逆。すでに30度以上の猛暑日もあり、ビーチは賑やかな雰囲気。
イベント期間中は南〜南東ウネリが続いたものの、後半は南東風の影響がネックになり、ファイナルデイは公式3-4ftレンジの難しいコンディション。
所謂QSらしい波での勝負でした。
QSランキング3位だったイザベラ・ニコルズ(AUS)とCTルーキーのメイシー・キャラハン(AUS)がファイナルを戦い、8.27を含むトータル16.10をスコアしたイザベラが今シーズン初優勝で2019年のQSチャンピオンに輝きました。
「今の気持ちを言葉では説明するのは無理だわ。今年は何度も2位になった。それも素晴らしいことだけど、最後のコンテストで優勝出来るなんて信じられない。今年のQSでの目標は優勝だったの。それを達成してシリーズでも優勝だなんて最高よ」
PHOTO:© WSL/Smith
SFではイザベラ、メイシー共に唯一の9ポイント台をマークするなど二人のサーフィンは突出していました。
ファイナルではスロースタートからイザベラがラスト5分でスコアを上げて勝負を決めた形。
「ここは今までサーフィンしてきた中でも最も楽しいビーチブレイクの一つね。今週は波があったし、今日は特に上がっていたわ。メイシーとのファイナルは最高だった。彼女は期間中ずっと調子が良さそうだったので、勝つのは難しいと思っていたわ。だから、優勝出来て本当に嬉しい」
都筑有夢路のクオリファイはCT最終戦に持ち越し
最終戦の結果によって2019年のQSランキングが確定しましたが、CTとのダブルクオリファイがあるため、クオリファイが確定するのはCT最終戦終了後。
現在のランキングを見ると4位のタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、5位のブリッサ・ヘネシー(CRC)がCTとのダブルクオリファイになるため、2名繰り上がってランキング8位の都筑有夢路までがクオリファイのライン。
しかし、CTで現在10位のブリッサが最終戦の結果で11位以下になってしまうとQSの方のランキングを使用することになるため、7位のキーリー・アンドリュー(AUS)までがクオリファイのラインとなります。
なお、最終戦の結果次第では『White Buffalo Hyuga Pro』で優勝したザーリ・ケリー(AUS)、もう一人の日本人選手、前田マヒナにもチャンスがありましたが、共にR6敗退の9位でポイントを稼ぐことは出来ず、来年再びチャレンジすることになります。
ウィメンズCT最終戦『lululemon Maui Pro』はマウイ島のホノルアベイで11月25日〜12月6日に開催されます。
PHOTO:© WSL/Bennett
ウィメンズQS6,000
『Port Stephens Toyota Pro』結果
1位 イザベラ・ニコルズ(AUS)
2位 メイシー・キャラハン(AUS)
3位 ブリッサ・ヘネシー(CRC)、ホリー・ウォン(AUS)
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