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「2019年宮崎秋サーフキャンプ編②」

2019-12-13 更新
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今回のハルさんこと福島晴之氏のコラム『One Earth』は2019年秋の宮崎サーフキャンプ編。

気の置けない仲間達とのサーフトリップは国内でも国外でも楽しいものです。

登場人物をおさらいしておくと、まずはハルさん。
波乗り好きが高じて宮崎に移住したヨッシー。
名古屋在住のプロスノーボーダーで、ヨッシーと結婚したばかりの琴ちゃん。
その友人女性のハルカちゃん。
30年前にサーフィンを通して知り合った東京の遠藤さんと保坂さん。
プラス2名の総勢8名。

宮崎に着いてから初サーフィンと初チキン南蛮!?も済ませ、楽しい旅は2日目。

もちろん、一行は海へ繰り出します。




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(まだまだ暑いが、少し秋空の宮崎)

いつもだとサーフトリップ中の朝は早いのだが、昨日5時間くらい波と戯れた疲れが残っていてキャンプ場を出発したのは8時過ぎだった。

昨日と同様に東混じりの風が吹いていたので、サイドで交わす昭寿園ポイントに向かった。ポイントに着くと予報通りサイドからの風が面を荒らしていた。
この風の影響で行き場のなくなったサーファーが集まっていて海はそれなりに混雑していた...。

波のサイズは昨日より少し下がって胸前後。
ウェットスーツに着替えると僕らはなるべく固まらないように気を配り、散り散りになって人の少ないピークへとパドルアウトしていった。

昨日と違ってブレイクが早く、切れたセクションがやってこない。競争率も高いのでなかなか波に乗ることができなかった。
そして、やっとの思いで波に乗ると、波数が多くドハマりしてラインナップに戻るのが大変だった。
昨日やりすぎたせいで身体も悲鳴をあげている。

僕はほとんど海の浮遊物と化していた...。

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(風の入った波)

この日はキャンプに参加していたハルカちゃんが名古屋に帰ることになっていた。

今回の日程での名古屋発着のLCCは鹿児島空港の方が断然安かったそうで、帰りの便は鹿児島空港発だった。

海から上がり、軽食を済ませると総勢8名(車2台)で鹿児島空港まで彼女をお見送りすることになった。

途中、車から流れる景色は旅の気分を更にに盛り上げてくれた。
特に桜島の存在感は圧巻で偉大だ。僕は車窓から夢中で写真を撮りまくった。九州は全てが美しい景色で至るところに温泉があって波がなくても行くところが沢山ある。

以前に友人と二人で西日本を40日間をかけて波乗りをしながら車中泊した時があるのだが、雄大な阿蘇周辺、延々と島が続く天草、陸の孤島と呼ばれる鹿児島の佐多岬、宮崎の高千穂、観光名所でなくても童心に帰った気分で川で泳いだり、BBQを楽しんだり、車がほとんど通らない山の坂道を何キロもスケートボードで滑ったりとサーフィン以外にも毎日遊んでいたのを思い出した。

九州にしかない独特の空気感がこの時大好きになった。



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(桜島)

ハルカちゃんのフライトまで時間があるので、鹿児島の繁華街で腹ごしらえをすることになっていた。

この日のレストランは「いちにぃさん」という黒豚しゃぶしゃぶのお店。
しゃぶしゃぶはポン酢が一番だと思っていたが、この店の名物は刻んだネギをたっぷり入れたそばつゆ。
これが素晴らしく美味しい。

生まれて初めて食べたこの味に僕らは感動した。
若い頃は質より量だったのに歳を重ねるごとに旅先での食事が楽しみのパーセンテージを大きく占めるようになった。

日本人に生まれてきて良かったとしみじみ思う...。

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(美味しい食事に舌鼓を打つ)

お腹が満たされたところで、名古屋へ帰るハルカちゃんを見送り、再び宮崎のキャンプ場へ戻った。

キャンプ場に着くと雨と風が強くなり始めていた。
明朝の天気を思うと少し不安になった。
でも、皆んなといると気分は学生の頃に戻ったようになり、「なればなるさ」的な感じで誰かがトランプとビールを持ってきた。

そう、サーフィンは自然との遊びだ。
コンディションなんて最高の時もあれば最悪の時だってある。
その時間を肯定的に楽しめたらそれでいいのだ。

この日も僕らの笑い声は夜遅くまで続いた...。


続く。

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