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一宮エリア

2019-12-27 更新
皆さん、お疲れ様です!
波情報BCM「プロサーファー週間エリア概況」一宮エリア担当、太東の関田秀俊です。
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前回(12/20)の更新以降は、基本的には北東のオンショアコンディションとなっていたので、急激なサイズダウンなかったものの、地形に対しては波数や遊べる形をギリギリキープできる胸サイズをキープし、カレントの影響を受けた複雑な反応が目立っていながらも、一宮~サンライズの堤防を利用して風を防ぐ作戦はこのエリアの中で無難な波を見つけるのに有効だったと思います。

ベースとなるウネリがあったので、ボヨつきやすい上げに向かうタイミングに関してもピークのまとまりがよくなる傾向でしたが、余計なカレントも働いてしまい、整ったコンディションの時もこれまでスムーズだったセクションでフェイスが途切れたり、特に手前ほど地形の荒れた雰囲気が伝わる反応が増えてしまいました。

それでは、各ポイント毎の地形レポートです!


【一宮】
12/25水曜日の12時半頃。潮は上げに向かい中間より少し前の時間帯での地形チェックで、インサイド~ミドルの広いエリアはカレントが弱まることもなく、深いセクションが解消されず、手前の地形が安定しないので形にまとまるショアブレイクも狙えない状況となり正面エリアは変わらず複雑な印象です。
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全体的にアウトをメインに砂が集まっている様子なので、ワイドなピークが多く、潮の少ない時間帯はこれまでよりも小さいサイズに対しても反応していた状況ながら、どうしても途中でブレイクが途切れてしまう地形なので、スムーズに乗れるセクションが短く、手前に来るほどフェイスが厚くなる波が多くなってしまうと思います。
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ただ、中央のチビ堤防から左側の堤防にかけては、ミドルエリアまで乗りつなげる地形が残りここのポイントの中では比較的距離を狙え、風も防げて無難なピークとして安定していたようです。
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チビ堤防横もオンショアコンディションながら、レギュラーの形がありサイズ次第では期待できる条件があると思います。最近の様子では左側をメインに胸以上のサイズがあれば上げに向かうタイミングも狙え、頭ちょいまでは形をキープできていて、それ以下のスモールコンディションになると潮の少ない時間帯を狙っても使える地形が限られてしまいそうです。


【サンライズ】
12/25水曜日の13時頃。潮は上げに向かって中間くらいの時間帯での地形チェックで、インサイド~ミドルエリアや中央から沖に出るカレントが弱まらず手前ほど複雑に反応する地形となっていますが、左側のエリアはスモールサイズに対しても多少ながら反応する範囲が広まり、全体的には地形がアウト寄りにまとまっている印象があるので、右側にかけては形の安定感はないものの、この日のような胸~肩サイズに対しては途切れる事なくアウトから乗りつなげる地形をキープできていました。
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毎週のようにビーチが削られてブレイクするエリアが手前にも広がっているので、形が繋がれば距離を狙える形になるようですが、スムーズに走るには風やサイズの条件が限られ、胸前後のサイズがハッキリした反応でボヨついている様子はなかったので、腰~腹以下のサイズにならなければ、潮の少ない時間帯にこだわる事はなさそうでしたが、右奥のレギュラーにとってはやっとな反応でスムーズに乗るにはサイズが足りていないか潮が多いように思えました。
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ピークが不規則ながらも普段通りに距離を乗れる地形は残っているようです。


【東浪見】
水曜日12/25の14時頃。潮は上げに向かって満タンに近い時間帯での地形レポートで、ここも余計なカレントが強まってしまい、手前の深いセクションが気になるエリアや中央周辺の複雑な地形が目立つようになり、左側のレフトや中央寄りのレギュラーなど、右側の広い範囲を含めても以前のような安定して距離を狙える地形が崩れた様子で、サイズの足りない状況ながら地形的にスムーズに乗れる雰囲気ではなくなってしまったように思えました。
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アウトでの反応はサイズのわりに頻繁な印象でピークからワイドになる波もありつつ、途中でトロいブレイクに変わったり手前が不規則な状況で、胸以下のサイズに落ち着いたり、特に潮の多い時間帯や上げに向かうタイミングで中間のセクションがボヨつきやすく、その日のサイズにとって素直に反応する時間帯が限られてしまいそうです。
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スモールコンディションにあまり適さない状態ではあるものの、比較的左側の方が砂の集まっていて対応できる地形が残っているかもしれません。


【志田】
12/25水曜日の15時半頃の様子から地形を判断します。満タンの潮止まりで、地形に対しての悪影響は少ない雰囲気ながら、今回は中央エリアより右側の堤防周辺の方が荒れた様子に変わっていて、全体的にも中間のセクションでカレントや複雑な地形に影響されて、形としてもまとまりの悪い反応が増えてしまいました。
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アウトに関してはここもサイズのわりにハッキリした反応があり、頭以上のサイズからワイドなピークが目立ってしまい、潮が上げに向かうタイミングで形にまとまる傾向ではありますが、手前がボヨつきやすく途中でブレイクが途切れる事はなくても、以前のような安定したピークや乗りやすい形でスムーズに距離を走れる地形は崩れてしまった様子です。
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引きのタイミングでカレントの悪影響が強まる可能性もあり、風のコンディションになると干潮に近い時間帯は特に難しいブレイクかもしれませんが、右側~正面のレギュラーはなんとなく形が残っているものの、アウト重視な地形からはスムーズに距離を狙うにはウネリと風の条件が厳しくなってしまいそうです。


【太東】
ここからは木曜日のチェックとなります。
12/26木曜日の14時頃。潮は上げに向かって中間くらいの時間帯での地形レポートで、腰~腹程度で地形に対しても反応が悪く、ミドル~アウトに地形が広がったわけでもなく、インサイドがメインになった形のハッキリしない雰囲気も変わらず、スモールコンディションが多いポイントながら、最近のウネリに対して使えるエリアが狭く狙いにくい状態だと思います。
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余計なカレントは気にならず、悪影響は目立たない様子なので、ピークで反応してから波は消えずに乗りつなげていますが、レギュラーの形はありながらも横に滑れるフェイスが狭いのでロングボードにとっても物足りないブレイクかもしれません。
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潮の少ない時間帯を狙うと、波数が増えてブレイクする範囲も広がる傾向ながら、全体的には腹以下のサイズに対して深い状況が続き、胸~肩以上のサイズになってアウトからのピークが出現してもフェイスの厚い複雑なブレイクで、スムーズに乗れるハッキリした地形は今のところありませんでした。


【夷隅】
12/26木曜日の15時頃。潮は上げに向かって満タンに近い時間帯で、砂の集まっているインサイド~ミドルエリアをメインに、ピークのまとまりはいいものの、形としてはカレントに影響された複雑なブレイクが増えてしまい、ショアブレイク気味な力のある波質ながらスムーズに滑れる波を狙うのは難しく、地形も荒れた印象が強くなっていました。
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潮の時間で反応が変わりやすくなっていますが、地形よりもカレントの具合でブレイクしている波もあり、潮が少ない時間帯の狙い目に対しては、フェイスのヨレに苦戦しそうなので、ボヨつきがあっても、形のまとまりがいいタイミングの方がよさそうです。
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余計なカレントがなく、整ったコンディションを当てたいものの、オフショアのサイズダウンを含めて風の影響が強まると素直なウネリに期待できず、今のところ距離を乗れる地形ではないので、カレントが邪魔するとこの先は条件的にかなり限られてしまうと思います。

今回のポイント毎の地形レポートは以上になります。


さて、水温は、12℃と下がり傾向な状況です。次回(1/6週)までの期間に寒波もいくつか来る予報なので、外気の冷え込みからもドライスーツとヘッドキャップの完全装備がいいと思います。


最後に、この先の波ですが、今回の西風が影響してサイズダウンする可能性が高く、今のところその後もまとまったウネリがでる気圧配置がないので、狙えるタイミングは高気圧が東に抜ける時のように沖の広い範囲が風の影響を受けず、微妙なサイズでも素直にウネリが届くコンディションしかないのかもしれません。

年内にも南西を含めてオフショアの出番もありつつ、地形としては手前の深いセクションが残ってしまい、ミドル~アウトの地形に対して反応が控え目になるサイズで手前をメインに使うコンディションだとスムーズに乗れる波がなくなってしまいそうです。

今のところショアブレイクを期待できる所もなく、潮の少ない時間帯で地形がハッキリするタイミングを狙っても力の弱い波が目立つのかと。それでもカレントの悪影響のないコンディションが続けば手前の荒れた地形が少しずつ復活するかもしれません。

今回は以上となります。
今年一年当コーナーをご愛読頂き有難うございました。
なお、新年は1/6週の更新スタートを予定していますので、2020年も宜しくお願いいたします。
では、良いお年を!
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