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一宮エリア

2020-01-10 更新
皆さん、明けましておめでとうございます。
波情報BCM「プロサーファー週間エリア概況」一宮エリア担当、太東の関田秀俊です。
本年も宜しくお願いします!
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前回(12/27更新分)以降で寒気を巻き込むように通過した低気圧が沖に出てからも発達し続けていたので、このエリアにとっては離れていましたが、強まった北西の風にも負けないウネリが届き、太東の堤防横に安定していたレギュラーが距離を乗れてビジターのサーファーにとって狙いやすく、志田周辺では上級者のチューブセッションがあったりハードながらも目を離せませんでした。

ウネリはリセットされ、荒れた地形に対してカレントや深いセクションに影響された癖のある波が多く、腹~胸サイズに落ち着くと地形に対して走れるギリギリの波がブレイクしているものの、潮のタイミングがズレるとボヨついたフェイスの厚い波質に変わって物足りないブレイクだったと思います。

それでは、地形レポートです!



【一宮】
1/8水曜日の8時半頃の様子から地形を判断します。日中の潮の動きは小さいですが干潮の潮止まりで、年が明けてからもハードなコンディションが続いた影響で、全体的に手前の地形は深いセクションが残ってしまい、複雑な雰囲気は解消されていない様子です。
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しかし、その期間でビーチが削られて中央のチビ堤防の北側や正面右側には砂の集まった地形もあり、腹~胸サイズに対してはショルダーの短い波が目立っているものの、アウトからの反応がよくなり、サイズ不足でボヨつきやすい状況ながら手前まで乗りつなげる波を狙えていたようです。
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カレントが目立つコンディションになると、ミドル~インサイドでブレイクが複雑になりやすいようですが、風の影響がなく落ち着いたコンディションなら地形に対して素直に反応していたのでピークを探しやすく、腹~胸サイズでは潮が多い時間帯ほど反応する範囲が限られてしまうので引きのタイミングが基準になりそうですが、肩以上のサイズからは上げに向かう方がショアブレイクを狙える可能性を含めてミドル~アウトで形のまとまりがよくなるかもしれません。


【サンライズ】
水曜日1/8の9時半頃。潮は上げ始めでの地形チェックレポートとなりますが、全体的にミドルエリアはピークが安定するようなハッキリした地形はなく、ビーチが削られつつ手前のエリアは複雑に反応する雰囲気は変わらないようでした。
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中央エリアの深い所を除いて左右の堤防周辺をメインに狙える波が反応していて、堤防際~中央寄りにかけて引きのタイミングを基準にスムーズにブレイクする波を狙えていたと思います。
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頭以上のサイズでアウトからワイドに反応するコンディションになると、ミドルから手前のエリアが狙いにくくなりそうなので、やはり形をキープできる肩~頭範囲までのサイズが狙い易いと思います。風やカレントの影響がなければスムーズに乗りつなげる波が見つかりそうですが、胸以下のサイズになると干潮を狙っても深い雰囲気が続いてしまうかもしれません。


【東浪見】
1/8水曜日の10時頃。潮は上げに向かいミドルタイドに近い時間帯での地形レポートとなりますが、腹~胸サイズに対しては左側のアウト寄りをメインにピークの反応がよくなっているので、ファーストセクションを重視してスムーズに乗れるブレイクがありましたが、潮が多くなるほどミドル~インサイドがボヨつきやすい印象で潮が上げに向かう時間帯はサイズ不足になるかもしれません。
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右側のレギュラーはアウト~ミドルエリアの地形は安定した状態をキープしていながらも、インサイドでブレイクが消えてしまうので腹前後のコンディションでは狙える波が少なく、胸~肩以上のサイズがないと乗れる距離が短くピークも限られてしまいそうです。
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中央エリアはいつもの深いセクションが広がってしまい、ボヨついたインサイドのブレイクのみの状況ですが、全体の地形的にはミドル~アウトをメインに使える肩~頭サイズの方が走り易い波質や形に反応すると思います。


【志田】
1/8水曜日の11時頃。潮は上げに向かいミドルタイドくらいで地形の様子は、全体的にインサイドが周りよりも深く、カレントの影響が残る複雑な地形にも見えつつ、胸前後のサイズに対してはいつもの走り重視でワイドな波は少なく、コンパクトな形にまとまるピークがいくつか出現していたので、スモールコンディションになるとフェイスの短い反応になるかもしれませんが、他のポイントよりも形のハッキリした滑りやすい波質に反応し、スムーズに乗れていたので、お手軽なショアブレイクのような印象でした。
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正面~右側をメインにレギュラーの安定したピークを狙え、左側にかけてもレフトが多くなるものの混雑を避けれるピークがあり、最近のウネリに対してもポイントを広く使える地形のようです。
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この日の様子からは引きに向かうタイミングで反応がハッキリして手前のボヨつきも気にならない狙い目となっていましたが、サイズアップしてアウトからの反応が頻繁になるとフェイスが開いたりヨレが入る波が増え、見た目よりもワイドにブレイクしてしまうかもしれません。


【太東】
1/8水曜日の地形チェックになります。ここをチェックしたのは11時半頃でした。
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潮は上げに向かい中間をすぎた時間帯で、堤防の内側に関しては、形がまとまった雰囲気はありながら、サイズが落ち着き傾向になってからは堤防から離れた手前の地形にブレイクが限られて、上げに向かうタイミングで形のまとまりはよくなるものの、潮が多くなるほどショルダーが短くボヨつきも気になっていたので、満タンに近いタイミングの場合で比較すると引きの時間帯の方が無難な波を見つけやすいと思います。
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ミドルエリアの地形が深めでハッキリしないので、干潮タイミングやアウトから反応するサイズになっても見た目の形よりもスムーズさに欠けたブレイクになるかもしれません。ビギナー用としては安心できるコンディションが続いていますが、距離を求めると落ち着いている期間に他のポイントで練習してもよさそうな状況です。


【夷隅】
1/8水曜日の13時頃。潮は上げに向かい満タン寸前の時間帯で、手前まで乗りつなげる状態ではありましたが、地形が荒れて深いセクションが増えてからはスムーズに乗れる波はほとんどなくなっていた様子です。
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北~北西の風を防げていたのでコンディションとしては期待できる雰囲気ではありましたが、全体的にカレントの余韻が残る地形に対しては、ピークがハッキリしていてもテイクオフしてからはミドル~インサイドで難しいブレイクが多くなってしまいました。
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この日の急激なウネリの変化で反応する形が変わり、落ち着いて再び狙えるサイズになっても深い状態が解消されなければ潮のタイミングを合わせてもザツなブレイク続いてしまいそうです。

地形レポートは以上になります。


さて、水温は、前半の期間でブーツ&グローブ(朝夕はヘッドキャップ)が必要な冷たさとなっていましたが、すぐ沖にあった16℃前後の温かい潮が強めに流れていたので、異例ながら南風が吹くことなくサーフエリアにもこの潮が届き、ここ数日はグローブがなくても問題ない状況でした。夷隅に関しては一宮~太東区間よりも早く温かい状況だったようです。しかし、次回(1/13W)までの期間で北風が強まる日が増えると再びドルフィンが辛い冷たさになると思います。


また、この先の波に関しては、北~北西の風が強まってサイズが下がりやすくなりそうですが、今回も東北沖に抜けた低気圧の勢力が大きいので、前回の更新後のようなウネリが沖に残っていると風が弱まるタイミングでこのエリアにも十分届きそうです。

木曜日(1/9)の朝の時点では前日よりもウネリがしっかりしていて、今の地形に対しては手前を無視してアウトをメインに使えるサイズに期待できるものの、各ポイントで沖が遠くなりハードなコンディションにもなりやすく、インサイド~ミドルエリアのカレントが強まると複雑に反応するセクションができてしまいそうです。

風の弱まる日はかなり限られてしまい、前半の期間は必要以上のサイズが残ってしまうかもしれません。

今回は以上です。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました!

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