ケリー出場の可能性も!? 東京五輪まで半年
2020-01-26 更新
2020年7月24日の東京五輪開幕まで半年。
東京のお台場ではオリンピックシンボルのモニュメントのライトアップが始まり、開催に向けて気分も高まってきました。
ご存知の通り、東京五輪はサーフィンがオリンピックデビューを果たす記念すべき大会。
40名のサーファーが金メダル獲得を目指して戦います。
WSLは開幕まで半年に迫ったこのタイミングで参加選手や大会の予想などを公表。
CT枠で溢れてしまったケリー・スレーターの出場もあり得る内容になっています。
CT枠の参加選手
オリンピックの出場選手はメンズ20名、ウィメンズ20名の計40名。
その内、メンズ10名、ウィメンズ8名がCT枠となり、2019年のCTランキングからすでに選出されています。
もし、怪我や病気などの理由で参加出来ない場合は2019年のCTランキングから繰り上げされ、フィリッペ・トレド、ケリー・スレーター、ライアン・カリナン。
ウィメンズはレイキー・ピーターソン、ニッキ・ヴァン・ダイクが次点として公表されています。
アメリカ代表
コロへ・アンディーノ、ジョン・ジョン・フローレンス
オーストラリア代表
オーウェン・ライト、ジュリアン・ウィルソン
ブラジル代表
ガブリエル・メディナ、イタロ・フェレイラ
フランス代表
ジェレミー・フローレス、ミシェル・ボウレズ
日本代表
五十嵐カノア
南アフリカ代表
ジョーディ・スミス
ウィメンズ
アメリカ代表
カリッサ・ムーア、キャロライン・マークス
オーストラリア代表
ステファニー・ギルモア、サリー・フィッツギボンズ
ブラジル代表
タティアナ・ウェストン・ウェブ、シルヴァナ・リマ
フランス代表
ジョアン・ディファイ
コスタリカ代表
ブリッサ・ヘネシー
CT枠以外の参加選手
PHOTO:© WSL/Kawana
上記のCT枠以外の参加選手はメンズ10名、ウィメンズ12名。
以下の優先順位で選手選考が行われます。
1.『2020 ISA World Surfing Games』
2.『2019 ISA World Surfing Games』
3.『2019 Pan American Games』
すでに終了した2019年の2イベントでメンズ5名、ウィメンズ5名が暫定的な資格を取得。
日本人選手では『2019 ISA World Surfing Games』でアジア人として最高位に入った村上舜、松田詩野が選ばれていますが、まだ暫定的。
優先順位が上位にある『2020 ISA World Surfing Games』で選ばれるメンズ5名、ウィメンズ7名が優先されるため、同国の選手のこのイベントの結果次第では参加選手が入れ替わることになります。
2020年5月9日〜17日に中米・エルサルバドルで開催される『2020 ISA World Surfing Games』の日本代表は五十嵐カノア、村上舜。
ウィメンズは都筑有夢路、松田詩野。
残りの男女1枠は2020年4月開催の『ジャパンオープン』で優勝した選手に与えられます。
メンズ
アフリカ代表
ラムジ・バークヒアム
日本代表
村上舜
ニュージーランド代表
ビリー・ステアマンド
ポルトガル代表
フレデリコ・モライス
ペルー代表
ルーカ・メシナス
ウィメンズ
アフリカ代表
ビアンカ・ベイタンタグ
日本代表
松田詩野
ニュージーランド代表
エラ・ウィリアムス
イスラエル代表
アナト・ルロアール
エルサルバドルの注目ポイント
PHOTO:© WSL/Tostee
運命の大会でもある『2020 ISA World Surfing Games』の舞台は2019年にSUP&パドルボードのイベント『2019 Surf City El Salvador ISA World SUP and Paddleboard Championship』でも使用された中米・エルサルバドルの「エル・スンサル」と東へ約1kmの位置にある「ラ・ボカナ」
2019年のCTランキングから各国の上位3名が代表としてノミネートされ、ISAの条件として東京オリンピックの参加資格を得るために出場が必至。
その他、世界中から代表が集まり、宮崎県の木崎浜で開催され、2017年フランス大会の47カ国を上回る55カ国、240名の最多参加選手記録を更新した『2019 ISA World Surfing Games』のように盛り上がることが予想されます。
オリンピック代表の選考の他、CT選手のパフォーマンスにも注目。
宮崎ではブラジルのイタロ・フェレイラが来日前にアメリカでパスポートが入ったバックパックを盗まれ、新しいパスポートとビザの発行に時間がかかり、更に台風15号の影響で飛行機の中で18時間も缶詰状態となり、ようやく宮崎空港に着いたのがヒートの10分前。
荷物も受け取らずに会場に着いたのがヒート終了の9分前でフィリッペのサーフボードを借りて海に飛び込み、そこから1位通過でメインラウンドを通過。
そして、イベントでも金メダル獲得とドラマや映画のような展開で大きな話題になっていました。
ウィメンズでは元CT選手のペルーのソフィア・ムラノヴィッチが現役CT選手を倒して金メダル獲得。
ファイナルではリーシュコードが外れてサーフボードを流すハプニングがありながらも、圧勝。
36歳、15年振りのISA優勝は世界中の同年代の女性サーファーに勇気を与えていました。
タイムライン
7月24日から開幕する東京オリンピックのエントリー期限は7月6日。
ISAはエルサルバドルでの『2020 ISA World Surfing Games』終了後、5月31日までにそれぞれのNOC(国内オリンピック委員会)に代表選手を報告。
NOCは15日間でそれを確認してエントリーを完了させ、40名全ての選手が発表される流れです。
会場の志田下に期待される台風スウェル
PHOTO:© WSL/Kawana
これまで数々のWSLイベントが開催されてきた千葉県の釣ヶ崎海岸、通称「志田下」は世界中のコンペティターにも有名な場所。
東京から東へ約64km、スウェルマグネットと呼ばれる波の豊富さと人工物による安定した地形でクオリティの高いビーチブレイクです。
Surflineの調べによると開催期間である7月24日〜8月9日の過去10年間の志田下の平均サイズはコシ〜ムネ。
加えて統計的に台風のウネリが入る可能性が高いとのこと。
33競技339種目の中で唯一台風を待ち望むことになるだろうサーフィン。
2019年の台風の発生数は29個。
その内、7月24日〜8月9日に発生したのは5個。
台風スウェルでサイズアップした波でサーフィン史上初のオリンピックが開催される可能性は十分にあるでしょう。
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