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一宮エリア

2020-07-09 更新
皆さん、お疲れ様です!
波情報BCM「プロサーファー週間エリア概況」一宮エリア担当、太東の関田秀俊です。
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前回(7/3)の更新からはサイズアップに期待してしまうような強さで南風が吹いていたものの、前線が影響している事もあって南西では楽しめるブレイクにはならず、一宮方面にかけて風を防げていながらも残念な反応となっていました。

余計なカレントはなく潮の動く期間ではあったので干潮に近い時間帯を狙ってアウトの地形を使えていましたが、風の影響を受けやすくフェイスがヨレたりウネリの力が弱まって、見た目よりも滑りにくい波だったと思います。潮が多くなると手前のボヨついたショアブレイクしかなく、形のある地形も時間帯で変化しやすいので、安定したピークはほとんどない状態です。

それでは、各ポイント毎の地形レポートです!


【一宮】
水曜日(7/8)の11時半頃の地形チェックです。潮は干潮寸前で、横からの風の影響を受けてフェイスのヨレが気になる様子ながら、特に邪魔するようなカレントは目立たず中央のチビ堤防周辺や右側のアウトのように地形がある所では素直に反応していると思います。
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スモールサイズに対してアウトからのブレイクは中間のセクションで途切れてしまう波が目立っていたので、ロングボード用な波となってしまい、ショートボードにはショアブレイクのような最終セクションしか選べていない状況です。
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全体的に形としては距離を狙うには難しい雰囲気で、潮の動きが大きい期間の引きにはチャンスがありそうでしたが、潮が多くなってウネリがまとまる時間帯に関してはボヨつきが強まり手前のブレイクが狙いにくくなりそうです。
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【サンライズ】
水曜日(7/8)の地形チェックとなります。12時頃、干潮の潮止まりのタイミングで、潮の動きが大きくなっていたので干満の差で狙う地形が変わりやすくはなっていましたが、サイズ不足な状況なので反応もかなり控え目となってしまい、途中でブレイクが途切れる地形がほとんどなので、距離を狙えるワケでもなく力の弱い波質だった印象です。
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ここもカレントの働きが弱くなっていたので堤防周辺を含めても普段と比べて形がハッキリするブレイクにはならない雰囲気でした。
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潮が多いタイミングはアウトでの反応がなくなるとボヨつきが強まりワイドなショアブレイクのみになってしまう事が考えられ、潮の動きが小さくなくなると、このままのサイズでは狙えるピークが左側のみになってしまう可能性ありです。
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【東浪見】
7/8水曜日の13時頃の様子から地形をレポートします。潮は干潮から上げに変わる時間帯でした。
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干潮時を狙ってアウトからのブレイクがあるので、地形を広く使えそうに見えましたが、中間のセクションが深い状態なので右側に関しても距離を狙いにくく、ロングボードを使っても時間帯は限られていた様子です。
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潮が多くなってアウトの反応がなくなってしまうと使えるのが中間よりも手前になってしまい、ショアブレイクとして形がまとまる地形がないのでボヨつきが強まったフェイスのやわらかいブレイクが増えていた為、潮の動きが小さくなるとサイズアップがない限り狙えるタイミングを見失ってしまいそうです。
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【志田】
7/8水曜日の13時半頃の状況から地形をジャッジします。中央~左側にかけてはサイズ不足な雰囲気ではありますが、潮の少ない時間帯を狙ってもアウトにピークができるワケでもなく、楽しめるサイズになった場合にも形としては狙える地形ではないのかもしれません。
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右側をメインにレギュラーの地形で対応できていましたが、潮が上げに向うにつれボヨつきが気になる波質に変わってしまい、潮が多い時間ほど手前の地形がメインになるので、ウネリはまとまっても距離を狙える波はなくなってしまうようです。
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上げ始めの短い時間帯が狙い目でしたが、この先で潮の引きが小さくなるとサイズアップしない限りアウトで反応するエリアが狭くなる傾向だと思います。


【太東】
7/8水曜日の14時頃の様子から地形を判断します。潮は上げ始めです。
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他のポイントよりも南風の影響を防げていて、この日のように潮の動きが大きい期間に関しては、短い時間帯ながら干潮前後のタイミングを狙って反応する地形が残り、ロングボード用ではあるものの膝サイズのわりに距離を乗れるブレイクがありました。
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北風コンディションで地形が崩れてしまうかもしれませんが、形としてはカレントがなくても地形をキープできているのでしばらくは安定していると思います。ただ、カレントもなく穏やかなコンディションなので混雑するとビギナーを絡むトラブルが心配です。


【夷隅】
7/8水曜日の15時頃。潮は潮は上げ始めです。余計なカレントがないのでサイズがあれば癖のないブレイクを狙えそうな雰囲気ではありますが、南風コンディションになってからは潮の動きに関係なく反応の悪い状況となっていて、ウネリの様子からは北風コンディションの頃とは反応する形が変わっているように思えました。
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穏やかな状態が続いていたのでビーチに砂が集まり、以前楽しめていた地形は範囲が狭くなっている可能性があって、南風コンディションで地形が変化していると北東ウネリになっても形的にスムーズな反応にはならないかもしれません。
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最近のサイズではショアブレイクしかないのでなんとも言えませんが、胸以上あれば干潮狙いでテトラの内側を狙える地形は残ってそうです。

今回のポイント毎の地形レポートは以上になります。


さて、水温は、南風の影響で冷え続けているので15~16℃くらいしかなく、外気と比べてかなり冷えている雰囲気からはシーガルやフルスーツがないと最近のような波数が少ないコンディションに耐えられないかもしれません。


最後に、この先の波ですが、前線が停滞したり日本海側にできる低気圧が影響するとほとんどの日で南風となる予報となっていますが、来週(7/13W)の前半で北~東風のコンディションになる期間があるので多少ながら波質の変化に期待できるかもしれません。

しかし、このエリア全体が南風の地形になっているので、ウネリを含めてカレントの向きが変わると違う形に反応したり、砂が手前に集まっている傾向からは地形の形がハッキリしないと逆に難しくなるポイントがありそうです。

このままのサイズでは、潮の動きが小さくなると1日を通してボヨつきやすいので、使える地形が手前になってしまうとビギナーにとっても練習しにくいコンディションが増えるのかと。距離は狙えなくても、潮が上げに向かって満タンに近くなるタイミングでウネリのボリュームが増してショアブレイクが乗りやすくなるかもしれません。

今回は以上となります。

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