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一宮エリア

2020-09-25 更新

皆さん、お疲れ様です!
波情報BCM「プロサーファー週間エリア概況」一宮エリア担当、太東の関田秀俊です。
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前回(9/18)の更新後に強まった南風の影響で、それまでサイズをキープしていた北東からの風波が一瞬でリセットされてしまい、インサイドの限られた地形でしか反応しなくなっていました。

しかし、水曜日(9/23)の時点でクローズ寸前なサイズにまで上がり、堤防で陰になるエリアでは比較的形がまとまる潮の多い時間帯を狙ってショアブレイクで遊べていたようです。

今回のオンショアのサイズアップはこれまでと違ってカレントが強まっていたので、このエリアの地形にとって大きな変化がありそうです。

それでは、地形レポートです!


【一宮】
水曜日9/23の10時半頃。潮は引き始めで、堤防周辺をメインにアウトに地形が広がったエリアもあったので、胸前後のサイズに対しては距離を乗れる反応がありましたが、全体的にカレントも目立ち、平らだったミドル~インサイドの地形にも悪影響が残りそうなので、アウトの地形を使えないサイズになると深いセクションが邪魔してスムーズに乗れる波が少なくなるかもしれません。
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台風の勢力とコース次第では通過後の落ち着き具合も変わりますが、アウトをメインに形になる地形が仕上がればいいものの、ハードな状態が続くと落ち着いてからのコンディションに対しては荒れた地形になる可能性もありそうです。
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オフショア等で落ち着き傾向になれば引き始めからの時間帯で無難な波が見つかると思いますが、サイズが残っていると潮が多くないとウネリがまとまらないかもしれません。


【サンライズ】
9/23水曜日の11時半頃。潮は引き始めの時間帯で、この日は急激な北東の風のサイズアップでこれまで狙っていた地形よりもアウトで反応するコンディションに変わり、右側の堤防をメインに中央寄りにかけてはアウトの広いエリアにカレントが出ている所もあって、落ち着き始めてから距離を狙えるピークができそうにも思えます。
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ただ、ミドル~インサイドの横向きのカレントも目立っているので、ブレイクが途切れるような深いセクションが残ると、アウトでの反応が悪いサイズになってから、スムーズに滑れる波がなくなってしまうかもしれません。
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北東コンディションでは右側半分の悪影響が大きくなっているので、余計なカレントが邪魔すると台風後のオフショア狙いに関しても複雑なフェイスが残ってしまいそうです。悪影響がほどほどで済んでくれればビーチが削られた分、新しい地形が仕上がる可能性もあると思います。


【東浪見】
9/23水曜日の12時半頃。潮の動きは小さいですが引きに向かって中間くらいの時間帯で、アウトからのブレイクは一切まとまりはなく、中央周辺や右側では特に流れが強く、沖に出るカレントがメインになって地形がアウトに出そうな雰囲気もありますが、全体でミドルエリアの横向きのカレントが気になり、まともなセクションはありませんでした。
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他のポイントより地形を広く使えていながらも、深いセクションが残ると中間のセクションでボヨつきやすく、頭前後のサイズがあればアウトをメインに狙えるブレイクがありそうですが、胸以下のミドルより手前がメインになるサイズになるとスムーズなブレイクが少なくなり、潮の時間帯で形の変化も激しくなると思います。
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右側のレギュラーの仕上がりも気になりますが、今のところアウト重視な印象でミドルから手前の地形でボヨつくセクションが目立っていました。


【志田】
9/23水曜日の13時半頃の様子から地形を判断します。潮は引きに向かって干潮に近い時間帯で、この日の時点ではビーチが削られている段階で他のポイントのような深いセクションは気にならず、波質としてはまとまりが悪いので形になる波は少ないものの、ボヨつくより掘れたフェイスが目立ち、全体的なバランスでは手前に砂の集まった状態をキープできているようでした。
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右側をメインにアウトの地形があるエリアではコンディションが落ち着くタイミングで距離を狙えるピークにも期待できそうです。
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地形が荒れ始めているのでスムーズにブレイクする仕上がりになるかわかりませんが、中央エリアのように新しく砂が集まっている地形もあるので、余計な深いセクションが残らなければこれまでとは違う形で楽しめる地形ができるかもしれませんね。


【太東】
9/23水曜日の14時半頃。干潮の潮止まりの時間帯での地形チェックで、インサイドで横に流れるカレントも強まり、堤防周辺にも砂が集まっていて、反応するエリアがこれまでの地形とつながってアウトの狙える範囲が広がったように思えます。
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サイズがあるので頻繁にブレイクしてハードな様子ながら、レギュラーの形は普段の太東に戻った印象もあり、アウトを使うサイズではトロ早いショルダーのブレイクがメインになりますが、落ち着いてから手前でまとまるサイズに対しては堤防の内側でコンパクトに反応するピークが復活する可能性がありそうです。
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堤防周辺をメインにアウトに砂が集まっている状況からは来週(9/28W)まで距離を狙える地形とブレイクが残るかもしれませんね。


【夷隅】
9/23水曜日の15時半頃。潮は上げ始めで、これまでほとんど反応がない状態が続いていましたが、この日のサイズアップは風波ながらも強まったカレントと重なってアウトから頻繁にブレイクし、サイズとカレントの影響もあってビーチが削られてミドルエリアに地形が広がりそうな雰囲気です。
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まだインサイド重視な様子でしたが、落ち着いたタイミングにテトラの内側でシフトするピークもあったので、狙えるサイズになった場合はこれまでよりも反応がよくなる可能性もありそうでした。
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この日のような荒れたコンディションが続くと台風の通過後に急激に復活した地形が仕上がるかもしれません。

今回のポイント毎の地形レポートは以上になります。


さて、水温は、最近の外気の低下でスプリングやシーガル・ロンスプがあったほうが安心ですが、南風が強まった日がありながらも24℃前後あるので晴れていればタッパーでも問題ないです。


最後に、この先の波ですが、東ウネリが続いている状況からは、台風のウネリよりオンショアの風波がベースになっている雰囲気もあり、このエリアの地形にとっては、新しい仕上がりに期待しつつ悪影響が残りそうです。

夷隅のように全く対応できていなかったポイントに対しては復活のきっかけになると思いますが、一宮~太東区間に関しては前回(9/18更新分)までキープしていたインサイド~ミドルエリアの平らな地形にカレントの影響で深いセクションができてしまうかもしれません。

地形がアウトに広がると、落ち着き始めてからも頭前後のサイズで距離を狙える波があると思いますが、胸以下に下がってミドルエリアよりも手前の地形をメインに使うサイズに対しては、潮が多い時間帯で深いエリアが目立ってしまうとスムーズに滑れる波が限られてしまいそうです。

来週(9/28W)から潮の動きが大きくなるので、多少でもウネリが残れば対応できるポイントがあると思いますが、台風の通過後も前線がのびて追いかけるように次の低気圧が近づく予報からは北東コンディションが続いてウネリが長引く可能性も。。。

アウトの地形に砂が集まると無駄に沖が遠くなり、手前に余計なカレントが残ると面倒なコンディションが続いてしまうかもしれません。

今回は以上となります。
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