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一宮エリア

2020-10-22 更新
皆さん、お疲れ様です!
波情報BCM「プロサーファー週間エリア概況」一宮エリア担当、太東の関田秀俊です。
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前回(10/15)の更新からも長く続いているジャンクなコンディションでカレントは弱まらず、大潮と重なってビーチを削りながらアウトに砂が運ばれてしまい、ミドルから手前の地形は深いセクションが目立ってボヨついたり、これまで以上に複雑なブレイク増えていました。

アウト重視な地形なので北風の影響を受けやすく、月曜日(10/19)のような風の弱いコンディションに関しても、強まっていたカレントがヨレのきっかけになるとスムーズに滑れる地形は限られていたと思います。

ここ数日の様子からも潮の多い時間帯を含めてアウトからの余計なブレイクが目立ってしまい、手前では地形が荒れてショアブレイクを狙いにくくなっているので、一宮方面の堤防でも普段より風を防げていなかったかもしれません。このエリア全体でアウトまでの距離感とカレントが邪魔してサイズのわりにハードな雰囲気だった状況です。

それでは、地形レポートです!


【一宮】
10/21水曜日の8時半頃。潮は引きに変わる時間帯での地形チェックで、大潮の期間でもあったのでサイズのわりにビーチの浸食も激しく、沖に出るカレントが目立っている堤防周りや中央寄りのエリアではアウトに地形が広がって反応はよくなっているものの、形のまとまりやピークの安定感はこれまでよりも悪化している様子です。
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この時は潮が多い時間帯ながら堤防よりアウトから来る余計なブレイクが増えてしまい風を防ぎきれず、地形の状態を含めても手前のセクションのまとまりが悪いのでショアブレイクを探すのも難しそうでした。
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正面左側やフォミマ側で比較的波を見つけられているようでしたが全体的にはアウトに片寄った地形になっているので、アウトでの反応が控えめなサイズになってしまうと狙う波と地形が限られて距離を乗れるピークが混雑してしまいそうです。
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【サンライズ】
水曜日10/21の9時半頃。潮は引き始めで、ビーチの浸食が進んでいるので中央~右側のように沖に出るカレントが強いエリアではミドル~アウトに砂が運ばれていて、地形はアウトに片寄って手前はガタガタな仕上がりです。
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ミドルセクションまで乗りつなげる地形が残るエリアもありながら、全体的には手前に来るほどブレイクが途切れる波が増えていて、地形を深くしてしまうようなカレントが目立っているので、ビーチが削られてもインサイドには狙えるピークがなく、アウトからの反応が控えめなサイズに落ち着いてしまうと乗りつなげても軽快に滑れるセクションは狭くなってしまいそうです。
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アウトから余計にブレイクする波が増えて左側の堤防周辺も最近は風の影響を防げていないようでした。


【東浪見】
10/21水曜日の10時半頃。潮は引きに向かっていますが動きが小さいので既に中間くらいの時間帯で、中央のエリアを除けば、他のポイントと比べて手前の深いセクションが広範囲ではないので、比較的手前まで乗れる状態だと思いますが、オンショアと余計なカレントの影響でヨレが入って形はまとまらず、以前からビーチが削られて他と同じく砂が沖に出てしまってアウトに片寄った仕上がりになっていました。
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中央から出るカレントで地形が左右に別れているので、形になっていてもスムーズではなく、短くぶ厚いフェイスが目立ち、右側のレギュラーの地形には悪影響が広がっている雰囲気があり、ピークは狭く途切れしまうブレイクからは堤防寄りの地形がなくなっているかもしれません。
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左側の砂の集まった地形に対しても複雑にホレる波が多く難易度が上がって楽しめる波ではありませんでした。


【志田】
10/21水曜日の12時頃。潮は引きに向かって干潮に近い時間帯で、地形がアウト重視になってしまい、ミドルエリアから手前はカレントの通り道ができていて、深いセクションのヨレた反応はブレイクが不規則になっています。
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しかし、中央から沖に出るカレントはやや左寄りになったので、正面から右側で堤防周辺のカレントゾーンを除いたエリアは砂の集まった地形になり、左側に関しても堤防寄りのアウトに地形のまとまりがあって地形の切れ目で形をキープした反応に期待できそうでした。
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サイズのわりにアウトからのブレイクが頻繁でハードな印象ですが、他よりも手前の地形を保てているようにも見えたので落ち着いたサイズに対しても狙える地形があるかもしれません。


【太東】
10/21水曜日の13時頃の様子から地形を判断します。干潮の潮止まりの時間帯で、アウトの地形のブレイクがハッキリしているので、頭以上のサイズからはワイドなピークが増えて、形をキープした波は減少傾向ながら、ここ数日の胸前後のコンディションでレギュラーの形が安定しているようです。
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反応が悪くなっていたミドルエリアに関しても、サイズが落ち着いてカレントが弱まると、地形に対して素直なブレイクに変わり、この時のような潮の少ない時間帯に乗りつなげる波が見つかるようになっていました。
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オンショアの影響で複雑にブレイクするフェイスが滑りにくくなっていますが、このエリアの中では荒れたコンディションながら形のまとまりと安心なサイズを狙えていたと思います。


【夷隅】
10/21水曜日の14時半頃。潮は上げに変わる時間帯で、ビーチが削られてインサイドの地形が広がっている段階なので浅い状態で、カレントが強まり荒れたコンディションでもあったので、地形のまとまりが悪く横からのカレントはブレイクにもヨレやボヨりの原因となってスムーズに乗れる波は限られていた印象です。
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頭以上のサイズからはカレントと重なってアウトからショアブレイクのような波質に変わり、形をキープできずワイドな波になっていました。
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地形はぼちぼちな仕上がりだと思いますが、カレントが弱まらないと整ったコンディションに対しても不規則なブレイクは解消されない様子です。

今回のポイント毎の地形レポートは以上になります。


さて、水温は、変わらず20℃くらいをキープして外気と比べると温かい状態ですが、朝夕の冷え込みとオンショアコンディションに対してはフルスーツがメインになっていました。


最後に、この先の波ですが、前半の期間で日本の南側を低気圧が通過する予報なので、北風が吹きやすい雰囲気ではありますが、その後の気圧配置からは風向きの変化はあるものの、久しぶりに風の弱い日を狙えるかもしれません。

低気圧からのウネリが残れば、通過後で楽しめるサイズにも期待できそうですが、南風になる日もありそうなので、これまでのカレントと風がぶつかるとウネリがヨレて見た目より滑りにくいフェイスになる可能性があり、アウト重視な地形に対して、サイズが落ち着いて反応が控えめではブレイクが途切れて距離を乗れなくなってしまいそうです。

潮の少ない時間帯を狙ってボヨつきがなくなる地形があるかもしれませんが、次回(10/26W)までの期間は潮の引きが小さいので大きな変化は望めません。

ほとんどのポイントで、堤防周辺や中央にあるアウトの地形を広く使えれば距離を乗れる波に期待できますが、手前の深いセクションが気になるポイントではサイズ不足になると潮の多い時間帯で全体がボヨつきやすいのでは?

うまくカレントが働くピークが残れば楽しめるものの、コンディションが落ち着きすぎて、荒れた地形の影響を受けるのが1番残念な波になりそうです。

今回は以上となります。
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