2021年ウィメンズCT『Maui Pro』開幕!
2020-12-08 更新
パンデミックにより幻のシーズンとなってしまった2020年。
WSLは国を跨がない形の「WSLカウントダウン」や、世界トップのロガーをサーフランチに集結させた「Cuervo Surf Ranch Classic」などスペシャルイベントを開催していましたが、やはり、WSLファンが本当に見たいのはたった一つのワールドタイトルを争う真剣勝負。
待望のニューシーズンはハワイから始まり、まずは2戦。
そして、カリフォルニアのサンタクルーズで1戦行われ、第4戦のポルトガル以降は世界的なパンデミックの状況を見て判断することになります。
この先行きが見えない時代に勇気と希望を与えられるプロスポーツを再開させるのは、ある意味団体、そしてメディアの使命とも感じます。
まずは一歩。
2020年12月のハワイで1年ぶりにCTが開幕しました。
ウィメンズCT『Maui Pro』初日のヒロインはタイラー
PHOTO: © WSL
現地時間12月7日、マウイ島・ホノルアベイを舞台とした『Maui Pro』が2日間のオフの後に開幕。
ウェイティングピリオド中の波予報を考慮して初日に19ヒートを行うマラソンデイ。
QFのH3まで一気に進行して残り4ヒートで開幕戦の勝者が決定します。
初日の一番のヒロインは2019年の最終戦で18ヶ月振りのコンテスト復帰を果たしたタイラー・ライト(AUS)
R1(Seeding Round)を難なくクリアしてR3(Round of 16)ではクロスゲームの末にジョアン・ディファイ(FRA)を倒してQF進出。
そして、一年前の復帰戦のファイナルで戦ったステファニー・ギルモア(AUS)と対戦。
事実上のファイナルとも言えるこの勝負でタイラーはファーストセクションでのバレル、パワフルなターンの連続でイベント初のパーフェクト10をスコア。18.33という驚異的なトータルスコアで一年前のリベンジを果たすことに成功したのです。
「リーフブレイクでは正しい場所に身を置けば凄い良い結果を得られるものだと感じた。あの波を見た瞬間、その気になったわ。あんな良い波今日初めてだったわよね」と10ポイントについて話したタイラー。
先のニュースでもお伝えした通り、ニューシーズンのタイラーは背番号を13から23に変え、肩の国旗をオーストラリアから「LGBTQ+」コミュニティの象徴である11色の「プログレス・プライドフラッグ」に変更。
アイデンティティを背負ってパドルアウトすることをWSLは承認してそのメッセージも支援すると公表しています。
「今日は私にとって、本当の自分、本物の自分を実現するためのもう一つのステップのような気がする。LGBTQ+のコミュニティの誇り高いバイセクシャルの女性として、またオーストラリア人として、今年はその両方を代表して競技用ジャージを着ることができて嬉しいわ。23という数字に変更したことは、私にとってキャリアの新たな段階と人間としての成長を象徴しているの。プログレス・プライドフラッグは、私の本当の自分、もっと目を開かせてくれた愛を表しているのよ」
カリッサ、サリーがSFへ
PHOTO: © WSL/Das
公式5-8ftレンジの素晴らしいコンディションに恵まれた初日。
海ではパンデミックも関係なく、世界トップのウィメンズサーファーがアクションを繰り返していましたが、波数の少なさに泣いてしまった選手も...。
2019年のランキング2位、キャロライン・マークス(USA)がR3(Round of 16)でセージ・エリクソン(USA)に敗退。
練習中に鼻を骨折、14針を縫う怪我を負ったコートニー・コンローグ(USA)もこのラウンドで姿を消しています。
タイラーの他にSF進出を決めたのは、ホノルアベイで3度の優勝経験があるカリッサ・ムーア(HAW)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)
QFの残りヒートではセージとタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)がスタンバイしています。
PHOTO: © WSL/Das
カリッサはR1(Seeding Round)で15歳のワイルドカード、ベティ・ラウ・サクラ・ジョンソン(HAW)を従えてラウンドアップ。
彼女のアグレッシブなスタイル、パワフルなサーフィンを称賛していました。
「彼女を軽んじることはできない。彼女の後ろには素晴らしいクルーがいて、特にコーチのロス・ウィリアムズはこの場所での知識を持っているし、自信と波に対するアタックが素晴らしいわ」
ネクストコールは現地時間12月8日の朝6時30分(日本時間の9日午前1時30分)、コンディションが良ければ30分後にスタート予定。
メンズCT開幕戦『Billabong Pipe Masters』は明日スタート予定
すでに公表された2021年のCTスケジュールによると全12戦プラス「THE WSL FINALS」と呼ばれるプレーオフは全てメンズ・ウィンメンズ併催で行われますが、開幕戦に限ってはマウイ島とオアフ島に分かれて開催。
メンズの開幕戦はパイプラインを舞台とした『Billabong Pipe Masters』で12月8日〜20日がウェイティングピリオドです。
すでにノースショアはハイシーズンらしく巨大なノーススウェルが入り、スタンバイOK。
波予報によるとウェイティングピリオド初日からスタートする可能性が高そうです。
Billabong Pipe Masters presented by Hydro Flask Seeding Round Matchups
Heat 1: Kanoa Igarashi (JPN), Peterson Crisanto (BRA), Morgan Cibilic (AUS)
Heat 2: Kolohe Andino (USA), Yago Dora (BRA), Mikey Wright (AUS)
Heat 3: Filipe Toledo (BRA), Frederico Morais (BRA), Leonardo Fioravanti (ITA)
Heat 4: Jordy Smith (ZAF), Jadson Andre (BRA), Sebastian Zietz (HAW)
Heat 5: Gabriel Medina (BRA), Adriano de Souza (BRA), TBD
Heat 6: Italo Ferreira (BRA), Matthew McGillivray (ZAF), TBD
Heat 7: John John Florence (HAW), Conner Coffin (USA), Deivid Silva (BRA)
Heat 8: Kelly Slater (USA), Wade Carmichael (AUS), Connor O'Leary (AUS)
Heat 9: Jeremy Flores (FRA), Caio Ibelli (BRA), Ethan Ewing (AUS)
Heat 10: Julian Wilson (AUS), Griffin Colapinto (USA), Miguel Pupo (BRA)
Heat 11: Seth Moniz (HAW), Jack Freestone (AUS), Alex Ribeiro (BRA)
Heat 12: Michel Bourez (PYF), Ryan Callinan (AUS), Jack Robinson (AUS)
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