【CT&QS】オーストラリアレッグ最新情報
2021-02-14 更新
コロナ禍においても他国と比べて感染が抑えられて国内サーキットが行われているオーストラリア。
国際大会でもテニスの全豪オープンが行われており、CTも今年はこの国を中心とした戦いになりそうです。
今後、状況によって予定変更になる可能性はありますが、現時点でのWSLオーストラリアレッグのスケジュールをお伝えします。
CTは伝統のベルズが消え、ニューキャッスルで開催
PHOTO:© WSL / Surfest
2021年シーズンは年末のハワイで開幕してパイプライン、サンセットビーチの2戦が行われ、次に2月にカリフォルニアのサンタクルーズで3戦目が行われる予定でしたが、ハワイのコミュニティの反対により、サンセットビーチは中止となり、サンタクルーズは延期が決定。
4月からベルズ、マーガレットリバー、ゴールドコーストの3戦が用意されていたオーストラリアレッグはアメリカから選手を乗せてくる予定のチャーター便がNSW州の空港に到着するため、14日間の隔離後に同じ州で行うのが妥当な案とされ、当初はワールドクラスのリーフブレイクであるレノックスヘッドでの開催をWSL側は望んだものの、ローカルの反対により却下された経緯があります。
代替地としてハイグレードのQSの舞台として毎年使用されているニューキャッスル「ミアウェザービーチ」で4月1日〜11日のイースターホリデー期間中に『Newcastle Pro』として開催される予定。
ニューキャッスルは4xワールドチャンピオン、MRことマーク・リチャーズを生んだ土地であり、他にも数々のCT選手を誕生させた素晴らしいサーフタウン。
「ミアウェザービーチ」のクラブは全豪のクラブチームで争われる『Nudie Australian Boardriders Battle Final』のチャンピオンでもあります。
PHOTO:© WSL / Cultural Collections UON Library
ニューキャッスルでCTが初開催されたのは1985年。
「ミアウェザービーチ」よりも3マイル北部の「ニューキャッスルビーチ」が舞台でイベント名は『BHP Steel International』
サーフィンコンテストとしては記録的な数の観客が集まり、トム・カレンが記念すべき初代チャンピオンの座を獲得。
その後、オッキー、トム・キャロル、ダミアン・ハードマン、マイク・パーソンズがトロフィーを獲得した後、1991年にツアーの再編成と共に消滅。
しかし、『サーフフェスト』という名でQSのハイグレードやアマチュアコンテストが融合されたイベントとして30年以上も開催され、現在はオーストラリア最大のサーフィンフェスティバルと言われ、MRがモチーフになったトロフィーを求めて多くのサーファーが毎年集結します。
『サーフフェスト』は「ニューキャッスルビーチ」から2006年には「ミアウェザービーチ」に移転、ここはオーストラリアの国立サーフィン保護区の一つに選ばれるほど美しく波のクオリティも高いのが特徴。
4月はコーラル・シー諸島のサイクロンの活動が活発となり、北東からのウネリが入る可能性があります。
このウネリが入るとチューブにもなるレフトハンダーが出現する可能性があり、タスマニアとニュージーランドの間にある「ピンボール海峡を通過した低気圧からの南よりのウネリが入った場合はライトハンダーが出現する可能性があります。
「ミアウェザービーチ」はマーク・リチャーズの他、ルーク・イーガン、マット・ホイ、ニッキー・ウッドといったレジェンドの他、ライアン・カリナンのホームグラウンド。
最近ではジュリアン・ウィルソンがニューキャッスル出身のパートナーと共に引っ越してきたそうです。
なお、ニューキャッスルでの新しいイベント『Newcastle Pro』の他、4月12日〜5月26日の間でマーガレットリバーの『Boost Mobile Margaret River Pro』、ゴールドコーストの『Corona Open Gold Coast presented by Billabong』が開催日を調整中です。
残念ながらASP発足前、1962年からの古い歴史を持つ伝統のベルズ戦は中止となったものの、他の国でのCT開催が難しいのを考慮してオーストラリアでもう1戦イベントが行われるとの噂もあります。
2021 CTオーストラリアレッグスケジュール
第1戦 4月1日〜11日 ニューキャッスル
『Newcastle Pro』
以下、4月12日〜5月26日の間で調整中
マーガレットリバー
『Boost Mobile Margaret River Pro』
ゴールドコースト
『Corona Open Gold Coast presented by Billabong』
QSは2月16日から開幕予定
PHOTO:© WSL / Bennett
4月のCT開催に先駆けて、2月16日からQSが開幕予定。
NSW州では「Vissla NSW Pro Surf Series」として3月上旬にかけて4戦のスケジュールが組まれています。
なお、2021年からQSはQSとCS(チャンレジャーシリーズ)に分かれ、1月から7月までに行われるQSの結果に基づいて、8月から12月に実施されるCSの参加資格が決定するフォーマットに変更。
QSは基本的に自国開催のリージョナルイベントに参加、ランキング上位の選手がCSの出場権を得ることが出来ます。
オーストラリアでの初戦は2月16日〜19日にブーメランビーチで開催される『Great Lakes Pro』
ニューキャッスル北部、南、東向きに面しているこのビーチがフラットになることは稀で、北と南には風をかわす岬もあり、良質なサンドバーを形成することで有名です。
第2戦『Port Stephens Pro』は2月21日〜23日にブーメランビーチから約100km南下したバーウビビーチで開催。
このビーチは約25kmに及ぶ砂浜の北端で、ヘッドランドが地形を作るのが特徴。
南からのウネリに反応してライト、レフト共にあり、パワフルでスムースなサーフィンが要求されます。
2月最後のイベントになる第3戦『Mad Mex Maroubra Pro』はシドニー南部に位置するマルーブラが舞台。
ここはシドニー近郊で最も華やかなボンダイビーチと国際空港の間にあり、パワフルなビーチブレイクが特徴。
長いプロサーフィンの歴史の中では2006年にケリー・スレーターが『Snickers Australian Open』で優勝したのがハイライトです。
PHOTO:© WSL / Cestari
「Vissla NSW Pro Surf Series」の最終戦、『Vissla Central Coast Pro』&『Sisstrevolution Central Coast Pro』は3月2日〜7日にアヴォカビーチで開催。
NSW州セントラルコーストにある小さなサーフタウンながらエイドリアン・バッカン、ウェイド・カーマイケル、メイシー・キャラハン、マット・ウィルキンソンなど多くのCT選手を輩出。
良質なビーチブレイクに加え、南端はウネリが入った時にポイントブレイクになることもあります。
最終戦のみQS3,000とグレードが上がることからすでにステファニー・ギルモア、ライアン・カリナン、メイシー・キャラハン、イザベラ・ニコルズ、サリー・フィッツギボンズのエントリーが確認されています。
2021 Vissla NSW Pro Surf Series スケジュール
第1戦 2月16日〜19日 ブーメランビーチ
QS1,000『Great Lakes Pro』
第2戦 2月21日〜23日 バーウビビーチ
QS1,000『Port Stephens Pro』
第3戦 2月26日〜28日 マルーブラ
QS1,000『Mad Mex Maroubra Pro』
第4戦 3月2日〜7日 アヴォカビーチ
QS3,000『Vissla Central Coast Pro』
ウィメンズ
QS3,000『Sisstrevolution Central Coast Pro』
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