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キングケリー復活!CT第6戦『Jeep Surf Ranch Pro』開幕!

2021-06-19 更新
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(キングケリー復活!)
PHOTO: © WSL/Heff

約3ヶ月にも渡ったオーストラリアレッグ、東京五輪の最終選考を兼ねた中米・エルサルバドルの『2021 ISA World Surfing Games』と連戦が続く世界のサーフィンコンテスト。
特にエルサルバドルに参加していた選手にとっては息つく暇もないまま次の舞台はカリフォルニアの内陸部・レモー「サーフランチ」
キングケリーが約10年間を費やして完成させた最高峰のウェーブプールでCT第6戦『Jeep Surf Ranch Pro』が現地時間6月18日に開幕!

初日は予選のメンズ4ヒート、ウィメンズ1ヒートが進行していました。

入れ替わった10名の選手とワイルドカード

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(パトリック・グダスカス)
PHOTO: © WSL

今イベントは怪我でオーストラリアレッグを欠場していたケリーの他、マーガレットリバーで骨折したエースことエイドリアン・バッカンの二人のベテランが復帰した一方、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、コロへ・アンディーノ(USA)、レイキー・ピーターソン(USA)が引き続き怪我で欠場。
更にジョーディ・スミス(ZAF)、ミシェル・ボウレズ(PYF)も怪我で欠場を決めています。

以上5名のリプレイスメントはマイキー・ライト(AUS)、リアム・オブライエン(AUS)、イーライ・ハンネマン(HAW)、ルーカス・ヴィセンテ(BRA)、都筑有夢路(JPN)

また、ジュリアン・ウィルソン、タイラー・ライト、メイシー・キャラハン、ブロンテ・マコーレーの4名のオージーとジェレミー・フローレス(FRA)は特別な理由を明かしていませんが、今回のイベントをスキップしており、リプレイスメントにパトリック・グダスカス(USA)、ジェベ・スウィエルコッキ(USA)、ケイトリン・シマーズ(USA)、アリッサ・スペンサー(USA)、ココ・ホー(HAW)が入っています。

その他、ワイルドカードはナット・ヤング(USA)、マイケル・ダンフィー(USA)、キラ・ピンカートン(USA)

フォーマット

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(五十嵐カノア)
PHOTO: © WSL

2018年から始まったサーフランチのイベントはウェーブプールという特性上、フォーマットが通常と異なり、更に毎年アップデートされます。

まずはメンズ36名、ウィメンズ18名による予選からスタート。
次のSFに残れるのはメンズ8名、ウィメンズ4名のみの狭き門。

予選では6人1組となってライト・レフト共に2本、合計4本の波に乗り、各サイドのベストスコアがトータルスコアとなり、ランキングが決まります。
次にメンズ12名、女子6名がボーナスRunとして2本乗り、ベストスコアを塗り替えることが出来ます。
このボーナスRun終了後のランキングで上位8名のメンズ、上位4名のウィメンズがSF進出。

SFもライト・レフト共に2本の波に乗り、各サイドのベストスコアがトータルスコアとなり、メンズ・ウィメンズ共に上位2名がファイナルへ。
ファイナルもライト・レフト共に2本の波に乗り、各サイドのベストスコアがトータルスコアとなり、優勝が決まります。

キングケリー復活!

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(ケリー・スレーター)
PHOTO: © WSL/Heff

怪我のためにオーストラリアレッグを欠場していたキングケリーがホームグランドで復帰。

ケリーはもちろんこの波を最も知る人物です。
ライト・レフト共にハイスコアとなった2本目のターンのタイミングは完璧であり、シルエットでも分かるスタイルも健在。バレルでのポジションも完璧でライトでは最後にアーリーウープもメイク。
今年2月に49歳になったとは思えないライディングでライトが7.43。レフトで6.27。トータル13.70でまずは6位と上々のスタートでした。

「久々のヒートだったので少し緊張したけど、楽しかったよ。スタートは良かったし、ボードの感触も良かったね。次のメキシコでのイベントがとにかく楽しみなんだ」

数年前から話題になっているDan Mannシェイプのエポキシのクワッドが初日の相棒。
この波を知り尽くしているとはいえ、20歳以上も年下の選手とのレースに道具の助けは重要なのでしょう。



初日はフィリッペ&タティアナがリード

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(ヤゴ・ドラ)
PHOTO: © WSL

初日はメンズサイドの予選が4組。
24名の選手がヒートをこなし、トップは唯一8ポイントを2本まとめたフィリッペ・トレド(BRA)
2年連続で最後に負けているガブリエル・メディナ(BRA)はまだ登場していませんが、サーフランチでトップを争う指標となるパフォーマンスはすでにフィリッペともう一本の8ポイントを出したヤゴ・ドラ(BRA)が見せており、やはり、今年もブラジリアンが強いと思わせた一日でした。

「久々に家族や友人と一緒に過ごしているんだ。とても良い雰囲気だよ。この3ヶ月間はオーストラリアにいて、そのままエルサルバドルに行かなければならなかったので、ようやく家に戻ってきた今、子供たちや家族と一緒にいられるのは最高の気分さ。このエネルギーが毎朝ここに来て自分の仕事をするための原動力になっている。自分のパフォーマンスには本当に満足しているよ」



今シーズンはマーガレットリバーで優勝して現在ランキング4位につけているフィリッペ。
サーフランチで再び良い結果を残す可能性は高く、3位のジョーディが今回は欠場しているため、ランキングを上げるチャンスでもあります。

初日を終えた時点でSF進出の基準となる上位8名はフィリッペ、五十嵐カノア(JPN)、ヤゴ、オーウェン・ライト(AUS)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、ケリー、フレデリコ・モライス(PRT)、コナー・コフィン(USA)

明日はサーフランチで2戦2勝と無敵のガブリエルの他、イタロ・フェレイラ(BRA)、何人かのブラジリアンも登場するので、ランキングが入れ替わる可能性も十分にあります。

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(ステファニー・ギルモア)
PHOTO: © WSL

ウィメンズサイドは1組だけ予選が行われ、SF進出の基準となる上位4名はタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、ステファニー・ギルモア(AUS)、イザベラ・ニコルス(AUS)、マリア・マニュエル(HAW)

トップのタティアナはウィンメンズで唯一の8ポイント台をスコア、東京五輪で早く彼女のサーフィンを見たいと思わせるような華麗な演技でした。

「ウェーブプールはいつもと違うわ。私達はこのサーフランチでのプレッシャーに慣れている。どの波でも常に上のライディングを目指す。それが目標でもあるので、8ポイントを出せたことは嬉しいわね」とタティアナ。

2位のステファニーは「この大会はシーズンの中でも勝敗を分ける重要なポイントよ。ここでファイナルに進出して、トップ5入りを確実にしたいと思っている。ここでは誰もが良いサーフィンをしている。彼女達は燃えているし、これから凄い勝負になりそうね」とヒート終了後に話しています。

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(キャロライン・マークスとスカイ・ブラウン)
PHOTO: © WSL/Nolan

なお、東京五輪ではサーフィンの他、同じく新競技となるスケートボードにも注目が集まっていますが、宮崎出身で日本人とイギリス人のハーフ、イギリス代表として出場する12歳のスカイ・ブラウンがサーフランチに訪れ、以下のメッセージを残しています。

「昔からサーフィンが大好きで、毎日朝スケートをする前にサーフィンをしているの。ここにいる人たちは皆一生懸命サーフィンをしている。それを見るのがとても楽しみだし、ここにいることが夢のようね。尊敬する人は沢山いる。キャロライン・マークスとケイティ・シマーズはとてもパワフルで最高よ」

ちなみにスカイは昨年トレーニング中に頭蓋骨を骨折する大怪我を負っていますが、すでに回復。
プロサーファーとしてもスポンサーを受けており、今後はサーフィンコンテストでも注目される存在になりそう。
(すでにエアーリバースをメイクする実力...)

『Jeep Surf Ranch Pro』2日目は現地時間6月19日7時30分(日本時間6月19日23時30分)よりスタート予定。

メンズ、ウィメンズ共に予選の残り組が行われた後、ボーナスRunが行われます。
都筑有夢路(JPN)は予選2組目に入っています。

WSL公式サイト




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