CT第6戦『Jeep Surf Ranch Pro』2日目 無敵のガブリエル登場!
2021-06-20 更新
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現地時間6月19日、ケリー・スレーターのウェーブプールで開催中のCT第6戦『Jeep Surf Ranch Pro』2日目。
この日はメンズ、ウィメンズ共に予選の残りヒートとボーナスRunの前半が進行。
ボーナスRunの権利を得られるのはメンズ36名の内24名。
6組に分かれた予選での上位2名とその他の総合の上位12名。
ウィメンズは18名の内12名。
3組に分かれた予選での上位2名と上位6名。
それ以下の選手は予選ラウンドでイベントを去ることになり、早くも下位の順位が決定していました。
なお、この日は2018年から始まったサーフランチのイベントで2戦2勝と無敵のガブリエル・メディナ(BRA)が予選ヒートに登場。
前日にトップに立っていたフィリッペ・トレド(BRA)には一歩届かなかったものの、フィリッペ同様に2本の8ポイントをスコア。
3位の五十嵐カノア(JPN)にコンビネーションの差をつけ、今年もこのブラジリアン2強の強さが際立っています。
ガブリエルが3度目のワールドタイトルに一歩近づく
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開幕戦のパイプラインで2位に入り、オーストラリアレッグの4戦では優勝2回に2位が1回と驚異的な成績を重ねて首位独走中のガブリエル。
例年であればヨーロッパレッグでタイトルが決まってしまうような勢いですが、今年はスケジュールが一新されてタイトルを決めるフォーマット自体がプレーオフのようなシステムに変更。
最後にランキングトップ5がカリフォルニアのローワー・トラッセルズで「Rip Curl WSL Finals」を戦うことになります。
ガブリエルは今日の結果で早くも「Rip Curl WSL Finals」進出が確定。
予選の演技の後でその知らせを聞き、「最高に嬉しいよ。オーストラリアでは良いパフォーマンスが出来たし、ここでもね。今年は素晴らしい旅が出来ている。全ての時間を楽しんでいる。すでにトラッセルズでのファイナルの準備は整っているよ。今年の目標が達成出来て嬉しいね」と笑顔でコメントを残していました。
イーサン&グリフィンがボーナスRunで逆転
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この日行われたメンズのボーナスRunの前半は下から12名。
ジャック・フリーストーン(AUS)からライト・レフト一本づつ波に乗り、ハイスコア塗り替えることが出来るシステム。
イーサン、グリフィンの二人はこのボーナスRunでSF進出のラインである8位以内にランクイン、ボーナスRunの後半に控えているイタロ、ケリーを9位以下に追いやっています。
「とても良い気分だよ。今までレフトで苦労してきたから、特に嬉しいね。レフトは難しいんだ。トップ8に残りたい。ファイナルデイを戦えるなんて最高だよ」とイーサン。
2017年のルーキーイヤーを落とし、QSからやり直して返り咲きを果たした彼ですが、ナラビーンで5位に入った以外は全て17位。
ランキングも23位と低迷しているため、サーフランチでは少しでもポイントを稼ぎたいところでしょう。
明日のファイナルデイ、メンズはボーナスRunの後半上位12名から始まり、SFを戦う8名を決めてファイナルを戦う2名に絞られます。
現在の上位8名はフィリッペ、ガブリエル、カノア、イーサン、グリフィン、ヤゴ・ドラ(BRA)、オーウェン・ライト(AUS)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)
イタロ、ケリーがボーナスRunで再びSF進出圏内に戻るかがファイナルデイの最初の注目ポイントになりそう。
ウィメンズはジョアンがトップ
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ウィメンズサイドでは1組だけ行われた初日の予選でタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)がウィメンズで唯一8ポイント台を出してトップに立っていましたが、全ての予選が行われたこの日は8ポイント台を2本まとめたジョアン・ディファイ(FRA)がトップになり、カリッサ・ムーア(HAW)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)と続き、タティアナは4位にダウン。
それでも自身のボーナスRunを残してSFのラインは維持しています。
ライト・レフト共に1本目のRunで7ポイント台を出したジョアンは2本目の演技でスコアを塗り替えてトータル16.63。
パワフルなマニューバーにバレルのスキル、まだボーナスRunも残っていることを考えるとSF行きは確実でしょう。
「良いスコアが出て最高よ。私の演技の時は風が止んで波も良かったの。明日が待ち遠しいわ。次のラウンドではもう少し魅せたい」とジョアンは話していました。
カリッサが確実にSF進出を狙う
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全ての演技で7ポイント台と安定していたカリッサはレイバックからのバレルインなど彼女ならではのパワフルさで魅力。
しかし、オーストラリアレッグで披露したようなエアリアルはファイナルの秘密兵器としてまだ隠し持っているようです。
ヒート終了後は圧倒的な差でトップを走っているランキングについて聞かれ、「本当に楽しいシーズンを送っているわ。みんな私が大きなリードを持っているというけど、実際には捨て試合のポイントを考えるとそうでもないわ。私にはまだやるべきことがある。アクセルを踏み続けて、ベストを尽くすわ」とコメントを残しています。
ウィメンズのSF進出のラインは上位4名。
ジョアン、カリッサ、サリー、タティアナ。
ウィメンズはボーナスRunのチャンスが上位12名に与えられ、ファイナルデイでは残り6名の上位選手がライト・レフトのスコアを塗り替える可能性があります。
都筑有夢路は17位
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今回もレイキー・ピーターソン(USA)のリプレイスメントとして参加していた都筑有夢路(JPN)は初めてのサーフランチに手こずり、5ポイント台止まり。
ボーナスRunのチャンスにも届かず、今イベントは17位でフィニッシュしています。
「パフォーマンスするのは凄い難しくて、それを試合で出すのも難しいですが、自分の中では良い経験になって良かったです。オリンピックも今年あって代表にも選ばれたので、凄い嬉しいし、特に日本で開催されるので、自分の中でもワクワクしています」
都筑有夢路、この華やかな舞台で積んだ経験は必ず今後に活かされることでしょう。
次の彼女の挑戦は東京五輪です。
『Jeep Surf Ranch Pro』のファイナルデイは現地時間6月20日9時(日本時間6月21日1時)よりスタート予定。
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