ウィメンズ史上初となるパイプラインイベントが開幕!
2022-01-31 更新
PHOTO:© WSL/Heff
現地時間1月31日、2022年CT初戦『Billabong Pro Pipeline』は2日目を迎え、ウィメンズのR1とR2が進行。
Round of 16を戦う16名が決定しました。
昨年、ホノルアベイでのシャークアタックにより会場の移動を余儀なくされて残りヒートをパイプラインで開催した経緯はありますが、ウィメンズがパイプラインで正式にCTイベントで使用されるのは史上初。
今シーズンは他にもパリオリンピックの舞台でもあるタヒチイベントが控えており、ウィメンズサーフィンにとってターニングポイントになるシーズンと言えるでしょう。
ハワイアンの貫禄
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前日のメンズサイドでも強かったハワイアンがこの日も目立ち、R1ではバックドアで8.17のハイエストスコアを出したマリア・マニュエル(HAW)を始め、ワイルドカードのモアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW)、カリッサ・ムーア(HAW)、16歳のルーキー、ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)の強さが際立っていました。
「12歳の時にパイプでサーフィンを始めて18歳からはコンスタントでやっているわ。世界トップのカリッサとの対戦は自分をプッシュしてくれる。彼女を尊敬しているし、彼女のように良いサーフィンをしたい」
12月に開催された『HIC Pipe Pro』で優勝してワイルドカードを手に入れたモアナはこの日チャンスが少なかったパイプラインにフォーカス。シングルスコアではカリッサが上回ったものの、トータルではトップで次のラウンドに進んでいます。
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スロースタートだったタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、ルーキーのガブリエラ・ブライアン(HAW)とのヒートで最後にバックドアのバレルをメイクしたマリア。
前日に入った西北西ウネリのピークが過ぎて公式4-6ftレンジ。バレルになる波が少ない中、ビハインドピークからのテイクオフ、お手本のようにレールをセットして綺麗にバレルを抜けると両手を上げてアピール。この一本で勝負を決めたのでした。
「正直、凄いストレスだったわ。それを少しでも和らげるために何本か波に乗り、調子を上げたかったの。この冬はパイプラインで多くの時間を費やしてきたわ。本気でパイプラインに取り組んだ冬は初めてだったけど、良いメンバーと素晴らしいサポートに恵まれた。練習では波を取るのが本当に難しいから、どれだけ時間を費やしたかよりも良いポジションにいることが重要なの」
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タイラーの執念
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ステファニー・ギルモア(AUS)が新型コロナウイルスのプロトコルにより隔離され、イベントに間に合わなかったこの日。
オージーの中で最も目立っていたのは2xワールドチャンピオンのタイラー・ライト(AUS)でした。
ステファニーの枠が空いていたためにルーキーのインディア・ロビンソン(AUS)と二人でヒートを戦ったタイターにストレスはなく、バックドアでクリーンなバレルを2本メイク。シグネーチャームーブのレイバックまで披露して11.83のハイエストヒートスコアを出していました。
「今年はルーキーを見るのが楽しみね。これほど新鮮な顔ぶれがツアーに入るのは久しぶりじゃない。彼女達がツアーで最大限の力でサーフィンしている姿を見るだけで感動してしまうわ。このスポーツの一部としてウィメンズのスポーツとして参加していることが信じられない気分よ」
ステフの枠に入ったべサニーの活躍
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R1で空いてしまったステファニーの枠にR2はべサニー・ハミルトン(HAW)が入り、ブリッサ・ヘネシー(CRI)、キャロライン・マークス(USA)と二人のオリンピアンと対戦。
このヒートをリードしたのはブリッサでしたが、べサニーは後半に追い上げて2位でラウンドアップ。
残念ながらキャロラインは早くもイベントから姿を消すことに...。
「この舞台に立つことが出来て嬉しいわ。最近は完全に’ママモード’だけど、サーフィンの調子は維持しようとしているの。今日この機会を得られたことは素晴らしいわ。ビーチには大きなエネルギーがあり、みんなが愛を示しているわ」
究極のローカルコンテスト『Da Hui Backdoor Shootout』では先のモアナと共に凄まじいチャージを見せてSNSで話題になり、特別賞まで獲得していたべサニー。
この先、リアルなパイプライン・バックドアが姿を現せば、他の選手にとって脅威的な存在になることは間違いないでしょう。
そして、カリッサとのカードはRound of 16の一番の注目だと言えます。
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ネクストコールは現地時間1月31日の朝7時50分(日本時間の1日午前2時50分)
サイズダウン、もしくはサイズ維持となり、翌日1日には再び大きな北西ウネリが入る予報です。
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