パイプラインでのウィメンズ史上初のCTイベントを制したのは?
2022-02-07 更新
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オアフ島・ノースショアのパイプラインを舞台とした2022年CT開幕戦『Billabong Pro Pipeline』はケリー・スレーター(USA)が50歳を目前にしてパイプラインで8度目の優勝を決めた感動的な一日から一夜明け、現地時間2月6日にウィメンズサイドのSFとファイナルが行われました。
ワイルドカードが優勝
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パイプラインでウィメンズのCTイベントが正式に開催されるのは史上初。その記念すべき初代チャンピオンに輝いたのは、なんと!ワイルドカードのモアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW)でした。
「信じられないわ。我を忘れている。人生で最高の瞬間、とても困惑しているの。自分がこんなことを成し遂げられるとは思ってもみなかった。カリッサ・ムーアは私の大好きなサーファーであり、ヒーローよ。彼女と一緒にパイプラインでファイナルを迎えたいとずっと思っていたの」
22歳のモアナはノースショアローカルで今回参加したウィメンズの中では最もこの波を知っている選手。
12月に開催された『HIC Pipe Pro』でCT選手を倒して優勝した時にすでにこのCTでも優勝候補の筆頭としてあげられており、それがシナリオ通りに進んだ形でした。
前日よりサイズダウンしたとはいえ、公式6-8ftレンジのパイプラインは現在のウィメンズCT選手のレベルでも限界に近いコンディション。
ファイナルではカリッサ・ムーア(HAW)でさえロースコア止まりで苦戦する中、モアナはパイプラインで2本のバレルをメイクしてトータル12ポイントでカリッサを追い詰め、最後にはファイナルで最も際どいポジションからパイプにテイクオフ。クリーンな出口を見つけて7.67を重ね、圧勝したのでした。
モアナはサンセットビーチで2月11日から始まる第2戦『Hurley Pro Sunset Beach』にもワイルドカードで出場することが決定。
ちなみにウィメンズのワイルドカードが優勝するのは2010年のサンセットビーチでのタイラー・ライト(AUS)以来の快挙です。
カリッサが6度目のタイトルに向けて発進
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ホノルアベイでのシャークアタックで会場の移動を余儀なくされた昨シーズンの開幕戦はJOBことジェイミー・オブライエンにコーチを依頼して唯一の9ポイントをスコアしていたカリッサ。
Round of 16では9.50、QFでは8.33と明らかに他の選手と違うレベルでサーフィンをしていたものの、ファイナルデイのパイプラインとは相性が悪かったようです。
「私は常に学んでいるような気がする。今日は自分の快適な波から少し外れていたの。ウネリが大き過ぎて水の量が半端ではなかったわ。ここでは貴重な僅か二人でのサーフィン、もう少し時間が欲しかった。モアナにはおめでとうと言いたい。これ以上優勝にふさわしい人はいないわ。彼女は何年もこの場所で練習してきたし、素晴らしい仕事をしたと思う」
優勝は逃したとはいえ、6度目のワールドタイトルに向けて幸先良いスタートを切ったカリッサ。
次のサンセットビーチも彼女の得意な舞台であり、優勝候補の筆頭です。
CT第2戦『Hurley Pro Sunset Beach』は2月11日〜23日にサンセットビーチで開催。
その後、ツアー一行はヨーロッパのポルトガルへ向かいます。
『Billabong Pro Pipeline』ウィメンズ結果
1位 モアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW)
2位 カリッサ・ムーア(HAW)
3位 タイラー・ライト(AUS)、レイキー・ピーターソン(USA)
5位 マリア・マニュエル(HAW)、イザベラ・ニコルス(AUS)、ブリッサ・ヘネシー(CRI)、ジョアン・ディファイ(FRA)
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