CT第4戦『Rip Curl Pro Bells Beach』2日目 ミックとカノアのカードが決定!
2022-04-12 更新
PHOTO: © WSL/Ed Sloane
2022年シーズンから導入されたミッドシーズンカットに重要なオーストラリアレッグの初戦『Rip Curl Pro Bells Beach』は2日連続で進行。
現地時間4月12日はサイズダウンに加えて前日同様のオンショア。メインのベルズ・ボウルズよりベターだったウィンキーポップを利用してメンズR1H9から再開。
4ヒート終了後にウィメンズが開幕し、夕方までにメンズ・ウィメンズ共に敗者復活戦のR2まで進行。
メンズはRound of 32、ウィメンズはRound of 16を戦うメンバーが早くも決定しました。
サリーの逆襲劇が始まるか?
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オープンフェイスのベルズ・ボウルズと違い、浅いリーフの目の前で割れるウィンキーポップは掘れたブレイクが特徴。
但し、この日は公式3-4ftレンジのサイズにオンショアでショートレンジの波が多く、ビーチブレイクのようにフィニッシュをどう見せるかがスコアメイクの大きな鍵になっていました。
ベスト16が決定したウィメンズサイドのハイエストは8.50、トータル16.67を出したジョアン・ディファイ(FRA)でインディア・ロビンソン(AUS)、ルアーナ・シルヴァ(HAW)の二人のルーキーに圧勝。
また、ミッドシーズンカットでCT脱落を目前としているステファニー・ギルモア(AUS)、コートニー・コンローグ(USA)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)といった例年だとタイトル争いの常連が残り、特にベルズで2度の優勝経験があるサリーは敗者復活戦のR2で15.10とウィメンズでは2番目のトータルスコアでラウンドアップを果たしていました。
「最初のヒートの後、もう一度チャンスがあり、心機一転パドルアウトしたわ。とにかくこの経験を楽しもうと思ったの。サーフィンに全てを注ぎ、時にはスコアが伸びなかったり、結果が出なかったりすると、少し気持ちが折れてしまう。でも、そんな時こそ深く考え、自分がしてきたことを信じたい。ここでの生活はとても快適よ。ベルズでの試合は大好きなので、戻ってこれて嬉しいわ」
現在ランキング17位のサリーは残り2戦で良い結果を重ねないとCSからやり直すことになります。
次のRound of 16では現在ランキング5位のマリア・マニュアル(HAW)と対戦します。
電撃引退したプロテニスプレイヤーのアシュリー・バーティが観戦
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グランドスラムを始め、数々のタイトルを獲得。
まだ25歳の若さながら全豪オープン優勝の後、電撃引退したプロテニスプレイヤーのアシュリー・バーティがこの日は友人のステファニー、ミック、モリーを応援に会場入りしていました。
初日にはミック・シューマッハ、日本人唯一のF1ドライバーである角田裕毅が訪れるなど今年のベルズはセレブ登場で例年よりも華やかです。
「ステフとここで会えて嬉しいわ。モリーとか、他の仲間の女子もいるしね。生でサーフィンの大会を見るのは初めてなの。テレビで見るのとライブでは全然違うし、ファンとして友達として本当に楽しいわ」とアシュリーは話していました。
敗者復活戦を落としたのはルーキーのモリー・ピックラム(AUS)、ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)の2名。
Round of 16の注目カードはレイキーvsコートニーのカリフォルニア対決、ローカルのインディアン・ロビンソンvsステファニーなどでしょう。
ワイルドカードとリプレイスメントの活躍
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初日のR1では3位敗退となったワイルドカードのミック・ファニング(AUS)ですが、敗者復活戦のR2では彼らしい柔らかな膝使いのターンなどでスコアを伸ばし、モーガン・シビリック(AUS)と共にラウンドアップ。
次のRound of 32では初日に唯一の9ポイント台を出して世界トップの威厳を示した日本の五十嵐カノアと対戦することになります。
「昨日は少し厄介だったから、今日は良い波に乗れて良かったよ。モーガンとセス、ツアーで応援しているこの二人の若いサーファーとの対戦は面白かったね。自分的にギアを入れることが出来て嬉しい。ウィンキーは楽しい。ベルズとは違うけど、同じように好きなんだ。いつも楽しくヒートを戦っているよ」と過去に数え切れないほど受けたベルズでの勝利者インタビューに答えていました。
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ポルトガル戦では17位で影が薄かったものの、サンセットビーチでの優勝が大きく、現在ケリーと同率でランキング2位のバロン・マミヤ(HAW)はR1H12でイーサン・ユーイング(AUS)、モーガン・シビリック(AUS)と対戦して一本目からエアーリバースを含めたライディングで7.00。2本目で6.00のバックアップスコアを揃えてトータル13.00で快勝。
次のRound of 32ではモーガンと再対決します。
「ここに来てから、数日間ウィンキーでサーフィンをしていたんだ。波はかなり小さかったけど、超楽しかったので、ヒートでもこの波に乗れて興奮しているよ。あのサンセットでの優勝以降、全てが超スピードで進んでいる。ポルトガルの後は家に戻ってリセットし、新しい目標に集中する時間があった。ここに来られて本当に嬉しい。もっとヒートを勝ち上がれるように頑張るよ」
ワイルドカードながらすでにツアーの一員として定着しているバロン。
それどころか、ワールドタイトルを狙えるポジションも維持しています。
R2敗退でイベントから姿を消したのはローカルトライアルを勝ち上がったワイルドカードのタリー・ワイリー(AUS)、セス・モニーツ(HAW)、コナー・コフィン(USA)、リプレイスメントのマシュー・マクギリヴレイ(ZAF)
Round of 32の注目カードは前記の通り、日本の五十嵐カノアとワイルドカードのミック。
初日のサーフィンからするとカノアが本命ながら、ベルズで4度の最多優勝記録を持つミックは心強い応援団もバックにいるため、手強いと予想されます。
ネクストコールは現地時間4月13日の朝7時15分。
日本時間の同日朝6時15分になります。
オフィシャルフォーキャストのSurflineによると4月13日は新しい南西ウネリが入るものの、オンショアの予報。
14日からはオフショアが続き、15日は次の南西ウネリが入る予報。
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