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素晴らしいコンディションに恵まれた『Corona Open J-Bay』2日目

2022-07-15 更新
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(ステファニー・ギルモア)
PHOTO: © WSL/Alan Van Gysen

最終戦のタヒチ戦前の非常に重要なイベント、CT第9戦『Corona Open J-Bay』は2日続けて進行。
現地時間7月14日は前日に入った南南西ウネリがピークを迎え、公式4-8ftレンジ。ビッグバレルが勝負の決め手となるこれぞJ-Bayと言える素晴らしいコンディションでメンズベスト8とウイメンズベスト4が決定。

早くも明日がファイナルデイになる予定です。



カレントリーダーのフィリッペが敗れる

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(フィリッペとヤゴ)
PHOTO: © WSL/Alan Van Gysen

今シーズン2勝を含むコンスタントな結果の積み重ねで2位に約10,000ポイント差をつけて独走中のフィリッペ・トレド(BRA)は2017年、2018年と2連覇したJ-Bayマスターとも呼べるサーファーですが、初日にも台頭していたバックハンド勢の一人、ヤゴ・ドラ(BRA)にRound of 16で敗退。

このヒートはミドルスコア勝負でフィリッペが僅かにリードしていましたが、ラスト7分でヤゴがバックハンドでビッグターンを連発。更にバレルまでメイクして9.50を出し、逆転に成功していました。

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(ヤゴ・ドラ)
PHOTO: © WSL/Alan Van Gysen

「あの波は信じられないほど良かったね。贈り物だったよ。逆転するのに少しナーバスになっていたけど、あの波が入った時、チャンスだと思ったのさ。最後に2度もバレルに入り、抜けることにベストを尽くした。必要なスコアを手にいれることが出来て本当に嬉しいね。正直、この波での経験は少ない。でも、波もこの土地も大好きさ」

初日のOpening Roundでは南アフリカのヒーロー、ジョーディ・スミスを抑えて1位通過を果たしていたヤゴ。
次のQFは同じグーフィーフッターのコナー・オレアリー(AUS)とのカードです。

五十嵐カノアがWSL Final行きに望みを繋ぐ

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(五十嵐カノア)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

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(笑顔でインタビュー)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

今シーズン、第2戦のサンセットビーチでの2位が最高位で、5位が4回、17位が3回とやや成績に波がある日本の五十嵐カノアですが、ランキングでは6位につけており、ワールドタイトルを争うWSL Final行きの可能性も十分にあります。

Round of 16ではカイオ・イベリ(BRA)を相手にビッグターンとバレルで7.83、8.43を出し、トータル16.23で余裕のラウンドアップ。
次は最後に開催された2019年のファイナリスト、イタロ・フェレイラ(BRA)とのカードです。



その他、ロボことジャック・ロビンソン(AUS)がディープなバレルを見つけてJ-Bayで4度の最多優勝記録を持つケリー・スレーター(USA)を倒したのを始め、2010年、2011年と2連勝しているジョーディ、もう一人のローカルヒーロー、マシュー・マクギリヴレイを倒したイーサン・ユーイング(AUS)、サミュエル・プーポ(BRA)がベスト8入りを果たしています。

HEAT 1: Jack Robinson (AUS) vs. Samuel Pupo (BRA)
HEAT 2: Italo Ferreira (BRA) vs. Kanoa Igarashi (JPN)
HEAT 3: Yago Dora (BRA) vs. Connor O'Leary (AUS)
HEAT 4: Jordy Smith (ZAF) vs. Ethan Ewing (AUS)

ハプニングを乗り越えたカリッサ

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(いきなりサーフボードが折れて走るカリッサ)
PHOTO: © WSL/Alan Van Gysen

ウィメンズサイドで最も興味深かったヒートはQFH4のカリッサvsキャロライン。

カリッサが岩場からゲットした際に運悪くクリーンアップセットが入ってしまい、開始直後にサーフボードが真っ二つに折れるというハプニングからスタート。

急いでバックアップボードを取りに戻り、ラインナップに着いた時はすでに10分も経過していました。しかし、ディフェンディングチャンピオンでもあるカリッサはビッグターンで6.67を出すとロースコア止まりだったキャロラインを尻目に中盤にバックアップスコアを重ねて逆転に成功しました。
後半はプライオリティを利用してスコアを伸ばせるようなセットを待ち、最後に7.83を重ねて圧勝。
今年6度目のSF進出を決めています。

「あんなハプニングが起こった後、リセットするのは結構難しいわ。チームがいる場所に向かってビーチを走った。ヒートでは色々なことが起こる。常に変化する自然の舞台に順応しなければいけないのよ。キャロラインがスコアを出していなかったので、ゼロから始まった感じだった。時間は少なかったけど、2.26で逆転出来るところまで追いついたのでターンを重ねれば良いと思った。そして、最後にあの波が入り、もっとスコアを出せたの。本当に感謝しているわ」

ステフとJ-Bay

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(勝利後のステフ)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

2018年にウィメンズサイドにJ-Bay戦が復活した年のチャンピオンであるステファニー・ギルモア(AUS)はルーキーのガブリエラ・ブライアン(HAW)を相手に完璧に近いゲームを達成。
スナッパーロックスをホームとするステフはこの手のリーフブレイクで圧倒的な存在であり、ヒート開始直後にバレルも含めたライディングで8.33。後半には彼女を象徴するような芸術的なマニューバーで7.93を出してSF進出を決めています。

「今日はメンズサーファーがバレルに入るのをずっと見ながら、自分も同じように波に乗ることをイメージしていたの。沢山のセットとチャンスがあったのはラッキーだったわ。もし、そのセットの中から良い波を選び、最後にチューブを決めることが出来れば高いスコアを出せると思っていたの。あのヒートは私にとって非常に重要だった。この瞬間を活かさなければと思ったわ。最後までペダルを踏み続けるようなものよ」

その他、エルサルバドル、ブラジルを休んだタイラー・ライト(AUS)がジョアン・ディファイ(FRA)を倒し、9.27を含む17.20のハイエストヒートスコアでブリッサ・ヘネシー(CRI)に圧勝したタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)がSFへ。

HEAT 1: Tyler Wright (AUS) vs. Stephanie Gilmore (AUS)
HEAT 2: Carissa Moore (HAW) vs. Tatiana Weston-Webb (BRA)

ネクストコールは現地時間7月15日の朝7時15分(日本時間同日午後2時15分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」と南南西ウネリが続く予想。
ファイナルデイになる可能性が高いので、お見逃しなく!

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

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